2019年6月5日、天気くもり。
この旅初めてのどんよりとした曇り空でスタートした本日ですが、天気とは反対で気持ちは晴れ晴れと!ついにアフリカ8ヶ国目「ギニア」へ!!正直後半体調面でもWi-Fi面でも心身ともに苦しかったギニアビサウでした。なので、気分をリフレッシュするために環境をガラッと変える海外旅行を海外でするといった感じの心持ちです。気合いを入れて今日はギニアへと向かいます!
ガブの町で2日間お世話になったのは「RESIDENCIAL DJARAMA」です。1泊10000セーファーと安いのが何よりありがたい宿でした。町全体で電気が使えない&Wi-Fiが無いという環境なので、高望みはできません。水も止まっていることがたまにありましたが、部屋は広くてベッドも大きい、そして何よりテラスのような回廊の居心地が良くて十分にくつろげる宿でした。
8時に宿を出てまずはバス乗り場へ。先生を見かけるとギニアの首都名である「コナクリ?」と声をかけてくるおじさん。8ヶ国目ギニアは今いるギニアビサウと似た国名なので、ギニアビサウではギニアのことを「ギニアコナクリ」と呼ぶ人が多いです。なので、先生に対するこの声かけもギニアに行くのか?という確認だと思ったのです。が、話を聞いているとどうやら本当に首都コナクリまで行くふんいき。本当に!?と。なぜならその距離およそ560kmもあるんです。これを1日で行けるのか!?…信じられませんが、行けるなら行きたいぞということで乗車決定!さすがの距離なので値段も少し高めで15000セーファーでした。ちなみにバスではなく乗り合いタクシーです。その後、出発したのは午前10時!まずは国境へと向かいます。
最後のギニアビサウの景色を車窓から目に焼き付けます。またまた様子が変わった家のつくり。きれいにつくられた家の囲いが印象的です。
そして、今日はやはりラマダン明けの大事なお祈りがあるようで、水曜日ですがムスリム(イスラム教)の方々があちこちで集会を行っていました。
それにしても道がデコボコ。車もそうとう年季が入った感じなので、コナクリまでたどり着けるのかどうかが非常に心配です。そして、やはり車が走り出してからまだ1時間も経っていないガブから30kmほど進んだ所で停車したんです。もう休憩ですか!?先が思いやられる中ドライバーがドアを開けて言うんです。
「出国審査だよ!」
ここ!?いやいやそんなわけはないという感じだったんですが、確かに旗はある。そして後ろから完全に私服のおばちゃんがやって来るとパスポートをちょうだいと。本当にここなんだ!!その後ちゃんとパスポートに出国のスタンプをいただいたのですが、押しといたわよ~という非常にゆるい感じで終了しました。こんな出国審査もあるんだなと。警備とかも一切いませんでした。面白い。
ちなみに先生が想像していた国境まではなんとまだ37kmもある地点だったんです。が、車は出発すると一気に主要道路から外れて木が生い茂るオフロードコースへ。…たしかに、地図をよく見ると細い道がありました。が、まさかこの道で国境を越えるとは。当初進むと思っていたコースから大きくショートカット!国境まで13km、緑の中をガンガン進んでいきます。
そしてついに見えたのは川をはさんだギニア!よし、これを渡れば!!と意気込むもここで冷静に川を見てみると、橋がないんです。そして船らしきものもないんです。あれ?どうやって渡るのこれと。向こう岸になぞの物体が見えるだけです。まさかあれが船なわけはないよなぁと思ってたんです。が、あれ?なんかケーブルが張られてるぞ。
と思ったら、なんとゆっくりではありますが向こう岸にあったものが動き出したんです。あれだったかと。そしておどろくべきは、モーターの音がしないこと。なんと人の力で動かしてるんです。こんな国境越えもあるのかとテンションが一気に上がります!!
無事にたどり着いた艦体のような船に車が乗り、乗客も全員乗ったところで出航です。見てただけだとあまりわかりませんでしたが、乗ってわかるその動力。
川の底に張られたロープをつな引きの要領でみんなで引っ張って船を動かします。乗客も当然手伝います。引っ張ってはもどり、引っ張ってはもどりのくり返し。先生もやってみましたが、みんなでやると意外と大変な作業ではなかったです。
そして5分程度で反対の岸に到着。つまり、アフリカ8ヶ国目「ギニア」に到着です!!
着いたのはいいんですが、いまいち新しい国に来た感がまだありません。川を越えてもとにかく続くのは木々の生い茂る道。ですが、なんか心なしかますます緑が濃くなったような気がします。
そして、さぁ入国審査はまだかなと思っていると車が停車。おっ、いよいよですか!と思ったらまだここじゃないとのこと。日本人の先生は何もないのですが、いっしょに乗っていた乗客の皆さんは、出国審査以外でもいろんなところでチェックを受けて、その度にお金を払うんです。なんでだろうと思い聞いてみると(英語を話せる方が一人いたのでラッキー!)「アフリカンシステムなんだよ」と笑いながら言っていました。国を超えるというのは、こちらの皆さんにとってもなかなか簡単ではないということです。先生には一切要求されなかったので、しっかりとルールがあるのかもしれません。
さぁ、国境を越えてから30分。もういい加減入国審査でしょと思っていると、遠くから乗客仲間の一人が手をこまねいて、食べるジェスチャーをしてくるんです。あっ、お昼ですかということで行ってみると、ここに座りなと席を空けてくれて、なんとスプーンまで渡されて。これはもう流れでいっしょにいただきましょうということで、実は久しぶりの白米をいただきました。肉のぶっかけごはん的な感じで、塩気もあまりなくやさしい味が胃にいい感じにしみました。ごはんって美味しいなぁと。ただ、ここで実は不安材料が一つ。この時まだギニアのお金を先生は持っていなかったんです。なので、みんながお勘定をしだしたので、ごめん誰か換金してくれる人!?と聞くと「心配しなくていいよ!」と、なんと他のみんなで出してくれちゃいました。ギニア入国からいきなりこんなおもてなしをしていただいて、もう本当に感謝でした。ごちそうさまです!!
昼食後に入国審査はサラッと終わり、これでもう完全にギニアに入ったわけです!さぁ時刻はここでお昼の1時。そして、長い距離進んだかのようなふんいきですが、まだガブから50kmほどしか進んでいないんです。残り500km。果たして首都コナクリにいったい何時に着くのか!?ドキドキワクワクのギニアの移動がここから始まります。
想像を超えるオフロードがずっと続きます。ギニアビサウでは見なかった山も姿をあらわし、緑がどんどん濃くなってくると、まるでジャングルを冒険しているかのような気分になってきます。そしてそこに人々の住む家があるんです。すごいところで生活しているなぁとも思うわけですが、そのキレイな住居のカタチにも驚かされます。そして、大自然の中の家はまぁ絵になるんです。
ただ、まぁ進んでも進んでもオフロード。いったいどこまで続くんだろうと思うわけですが、主要道路までおよそ80km、ずっとこんな道をガタガタゆられながら進んでいきました。
そして時刻は夕方4時。ここまで進んだ距離はなんと140km!はい、まだ半分もきていません。やはり予想は正しかった。いつコナクリに着くの?というもう答えがわかっている質問を一応乗客の彼にしてみました。
「明日の朝かな!コナクリは遠いいんだよ。」
ですよね!よかった。二日後じゃなくてよかった。主要道路に来たらもうそこからは全速力で飛ばしていくのかと思いきや、なんと主要道路も未舗装(コンクリートがしかれていない)道路だったので、これはもう今日中に着くのは不可能と先生でもわかりました。ということでゆっくり食事休憩をとります。
それにしても、この休憩ポイントで目にする人たちがやたらキレイな服を着ているんです。とりわけ、髪の毛をバッチリセットして、ビーズ的なかざりまでつけて可愛く髪の毛をセットしている女の子たちが目立ちました。気になったら聞いてみる!これです。ラマダン明けということで、昨日と今日は祝日らしく、そのためのドレスアップだそうです。いやー、本当にアフリカ布のドレスは元気カラー&デザインで見る側もハッピーにしてくれます。日本で言うところの浴衣のような感じでしょうか。本当にキレイです。そしてそれを着こなす女の子たちの芯の強さみたいなのがまたカッコいい!!
ちなみに男子はというと、これも日本の夏祭りで見かけるような感じで、張り切ってサングラスをかけている子がチラホラ。そう、夏祭りの主役は女性ですからね!わかってるねぇ~ギニアの少年たちよ!!というよくわからないおじさん目線でほほえましく子どもたちの姿をながめてました。
昼に続き肉を食べ、水分補給もして、さぁ車はまだまだ進んでいきます。いったい今日どこまで行くのかわかりませんが、ギニアに、8ヶ国目に入国したんだ!という事実は確信に変わりました。これまで走ってきたことのない景色の道をまだまだ進んでいきます。
今日は車が休憩以外でも何回か停車することがありました。イスラム教のお祈りです。乗客の6人がモスクに入ってお祈りをしてきます。これまでもムスリムの方と何度も同じ車に乗って長距離移動をしてきましたが、ここまでしっかりと数時間おきに停車するのは初めてでした。しっかりと信仰をしている方は旅中でも1日5回のお祈りを欠かしません。ちなみに、日本ではあまりありませんが、イスラム教の信仰が主流の国だとホテルや空港などにもお祈りのスペースが必ずあります。日本も2020年に向けて、こういうムスリムの方たちに配慮した設備の準備もしていくのかもしれません。
そして夕方7時。日の入り直後に今日の最後のお祈りで停車した村です。まぁなんとステキな田舎なんでしょう。聞こえるのは虫の音と子どもの声とモスクのお祈り。まわりは360度大自然。ギニアはこれまでの7ヶ国の中で最も緑豊かな国であることはもう今日の短い間のドライブでも十分に理解することができました。走っても走っても砂漠だったモーリタニアがなつかしすぎます。
そしてついにあたりは真っ暗に。そんな中でも車はガタンガタンゆれながら進んでいきます。首都コナクリまであとおよそ400km!この先にどんな景色や出会いが待っているのか!?このアフリカ8ヶ国目であるギニアの旅を終えて一度日本に帰国するので、これが「アフリカ54ヶ国完全制覇の旅」第1章、最後の一週間のスタートになります。いやー。いつの間にか今朝までのモヤモヤがキレイさっぱり晴れていて自分でもビックリです。やっぱり環境が変わると気持ちはガラッと変わるもの!ギニアの旅、思いっきり楽しみます!!まだまだ車は進みますが今日はここで一回幕を閉じたいと思います。
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