2019年6月9日、天気晴れ時々くもり。
北部は天気がくもりがちという情報を得ていたので心配していたのですが、ドアを開けたら快晴でテンションが一気に上がったキンディアでむかえる朝!お世話になった「HOTEL RESIDENCE CESSI」は1泊およそ3500円で十分にくつろぐことのできるホテルでした。Wi-Fiは故障(こしょう)中とのことで使えませんでしたが、もうその環境にも少しずつ慣れてきてしまいました。今日は朝早めにチェックアウトをして行動開始!キンディアの観光スポットへ行きます。
ここで、実は昨日この宿を探してくれた彼らの一人が、明日もしキンディアを回るならオレが案内するよ!と言ってくれていたので、まぁせっかくだしということで電話をしてみることにしました。すると、すぐに行くから待ってて!ということで待つこと30分ほど。てっきり彼がバイクの運転をするのかと思いきや、ドライバーさんは別にいるということで3人でバイクに乗ることに。…だったらドライバーさんと2人でもいいのにと思ってました。この時は!でも、結果的に今日はこの3人だからこそキンディアを楽しくめぐることができたんです!!まさかこんなに充実した1日になるとは思っていませんでした。では、今日は時系列で旅の行程をつづっていきたいと思います。
目次
大自然の魅力を満喫するキンディア1日ツアー
ノーヘルメットでバイクの3人乗り。しかも、先生のバックパックもドライバーさんの前に乗っかってるので、実質3.5人乗りという状況に多少の不安はありますが、そこはもう慣れたもののようでバイクをガンガン飛ばしていくドライバーのお兄ちゃん、キャノン。道も所々ガタガタしていて怖さもあるわけですが、それでもスケールのデカい大自然の中を走っていくのは最高に気持ちがいいもんです。昨日はキンディアの中心地を歩きましたが、少し郊外へ出るだけでもうそこは緑の世界、!!
緑の中に人が溶けこむ暮らしの様子も絵になって本当にステキです。
スリルと感動の連続のドライブを楽しみながら、中心地から20分ほどで到着したのがキンディアで最も有名な滝(たき)です。
ボイル・デ・ラ・マリー (ブライダルベールの滝)
正直このキンディア観光は、ドライブがてら豊かな自然を楽しむことができればいいかなというくらいのおまけ的な感じで考えていました。この滝に関しても事前にネットで調べたら出てきて、近いから行ってみようくらいのノリだったんです。
が、ここは来てよかった!!世界三大瀑布(ばくふ:滝のこと)の一つであるザンビアとジンバブエにまたがるビクトリアの滝をすでに見てしまっていると、滝への感動というのはなかなかハードルが上がってしまうのですが、このボイル・デ・ラ・マリーはとっても良い!すみません、稚拙(ちせつ)な表現で。
高さは40メートルほどあり、実際に来てみると予想以上に見上げる感じの大きな滝なのですが、そこから落ちてくる水はまぁなんと繊細(せんさい)なことか!花嫁のベールという名にふさわしい美しい滝です。
光の当たり方も絶妙(ぜつみょう)で、幻想的(げんそうてき)な世界がそこにドンと現れたような感じでした。今は乾季のため水量も少ないようですが、これくらいがちょうどいいかもしれません。
白い砂時計のように静かに落ちていく滝に心が洗われるような感覚をおぼえます。日本のわびさび的な美しさにただただ見とれてしまう滝でした。ちなみに、ここに来たい時はブライダルベールの滝と言っても通じないので、正式名を伝えるといいです!入場料が200円ほどかかりました。
さぁ、当初はこれでキンディア観光は終了の予定でした!はやっ!!と思われるかもですが、ネットで調べても出てきたのはこの滝だけだったので、もうこれを見たらおしまいだなと思っていたのです。が、今朝ホテルで「今日はボイル・デ・ラ・マリーに行くんだ!」と警備(けいび)の方に伝えると「キリシーもいいぞ!」という情報を得たのです。キリシーねぇ。地図を見てみるとそこも滝なんです。まぁブライダルベールの滝を見たからもういいかなぁとも思ったんですが、案内の彼、タクが「他にもキンディアにはいいところがあるぞ!明日にでも案内するよ!」と言うので、もしかしてそれはキリシー!?とたずねると、その通りだと。…今日でキンディアは離れる予定だったので、よし、じゃあもう今日案内して!!ということで、ここで急遽(きゅうきょ)ツアー内容を変更して、「キリシー」と、もう一つ「ラック」という場所に連れて行ってもらえることになりました。予定とは打って変わってキンディア盛りだくさんな1日になることがここで決まりました。ちなみに、写真の左がドライバーのキャノン、右が案内のタクです。
バイクに乗って中心地まで一度もどります。途中でこれまたキレイな大地が一望できるスポットが!キャノンがちょくちょくフランス語で説明してくれることを、タクが英語で通訳してくれるんです。うん、3.5人乗りはいいかも!とこの時ようやく感じ始めるのでした。
そしてブライダルベールの滝から40分ほどで着いたのが「キリシー」です。この時は感じてませんでしたが、かなりバイクで走ってたんだなと。時間を忘れさせるキンディアのドライブです。
チューテス・デ・キリシー (キリシーの滝)
ここにはホテルが近くにあるんです。ブライダルベールの滝よりも観光地化されているんだなと思いながら、入場料1人100円ちょいを払い、中に入っていくと
…うん、これかぁ。という期待はずれという言葉が非常に合う大きさも美しさも残念な滝が現れました。これかぁー。まぁ、そんなもんですよねと。だからネットにもキリシーの滝のことが全く書かれていないわけだなと納得したんです。が、待てよと。地図を見るとキリシーの滝は2つ存在するようなんです。これはもしかして!?と思っていると、タクが別の場所に向かっていきました。
秘密基地への入り口のような緑のゲートをくぐっていきます。そして聞こえてくる滝の音!それがどんどん大きくなっていくではありませんか!そして進んだ先にあったのは
キリシーの滝2(ツー)!!ひっそりと森の奥にある隠れスポットのように存在する滝。その滝つぼがそのまま天然のプールのようになっているんです。ホテルがある理由がわかりました!
この大自然の中にあるプライベート感満載(まんさい)の空間でゆっくり過ごすのはさぞ気持ちがいいだろうなぁと思います。今日も暑いので先生も泳ごうかなぁともいっしゅん思ったのですが、やめときました。念には念を!ちなみに、海外の海で泳ぐ分には問題ないのですが、湖や池で泳ぐ時は注意が必要なことを忘れずに。
キリシーの滝2は上に行くこともできます。意外と高くてスリルを味わえます。それにしても、ブライダルベールの滝にキリシーの滝と、やはり水資源が豊富なギニアです。今は乾季で雨が降らない時期なのにこの量なので、山の蓄え(たくわえ)が本当に大きいことを教えてくれます。いやー、ガッツリのマイナスイオンが気持ちいい!!
ということでキンディアの滝を2ヶ所訪れたわけですが、最後の目的地「ラック」。どこ?何があるの??タクに言われてとりあえず行くことは決定してたのですが、全く情報が無いままバイクで進んでいきます。
いやー、もうしつこいかもしれませんが、本当に景色がステキなキンディア。バイクの後部座席から何枚写真を撮ってるかわかりません。気になったらパシャパシャしているわけですが、ここで昨日も食べたパイナップルが並ぶお店を発見!テンションがあがるわけですが、ここで先生の気持ちをくんでくれるのがキャノンなんです!
そのあとバイクで走っていると「あれだよ!」と指をさしてくれた方を見ると、そこには先生の見たかったパイナップル畑が!そして、わざわざ停車してくれちゃうんだからもうすばらしいドライバーです!!
あんだけパイナップルが並んでるんだから、当然畑もあるわけですが、ぶわーっと広がるパイナップル畑に大興奮(こうふん)です!思えば、チュニジアのオリーブから始まり、ギニアビサウのカシューナッツなどなどたくさんの農作物との出会いも楽しいアフリカの旅。店で食べるものや並んでるもののルーツを知りたい!これは先生の食に対する最大の興味です。
こうしてパイナップルに出会えたことでまた、食に対する感謝の気持ちが増す気がするのがうれしいもの!
いやー、パイナップルは生えてるところもかわいいのが最高です。パイナップルを見るとついつい大学時代に仲間と訪れた沖縄とハワイを思い出すんですが、ここにアフリカという思い出がまた1つ加わりました。食の思い出ってのはいいものです。そして、そんなパイナップルにテンションを上げている先生を見たからか、なんとここで農家のお兄さんがパイナップルをプレゼントしてくれてたみたいなんです!先生の知らない間に!!タクが「もらったよ!」と言いながら立派なパイナップルを見せてくれました。直接ちゃんとお礼が言いたかったんですがかなわず。そのあとバイクでその農家の彼を追い抜いたので、メルシー!!とさけびました。
パイナップル畑を後にし、いよいよラック!?と思ってたらどうやらちょっと寄り道をするそうな感じで、いったいどこに行くのかと思ってたらこれまたのどかな景色の広がる場所に到着しました。
まずはのどをうるおすということで「パームワイン」を飲むぞと。ワイン!?アルコールなの!?となりますが、これはベルベル人のお茶「ベルベルウイスキー」と同じで名前だけのノンアルコール!ただ、この白濁(はくだく)したヤシの実のジュースはなんと発泡(はっぽう)してるんです。天然の炭酸とのことで飲んでみるとシュワっと感が!ただ、味はそんなにグビグビ飲めるやつではありませんでした。5口ぐらいでいいかなと。
その後は少し周辺を散策。心和む景色が360度広がります。ただ、ここはラックではないとのこと。…何しに来たんだ?となるんですが、バイクのところまで戻ったらその理由がわかりました。
パイナップルが切ってあるー!!なんだ、この至れり尽くせりなツアーはと。今朝、3.5人に対して文句を言っていた自分が恥ずかしい気持ちになってしまうくらい、とてもよくしてくれるタクとキャノン。
いやー、本当にこの2人にお願いしてよかった!!
そして最後にやって来たのは街の中心地から20kmほど離れた場所でした。
バニーヤダム (Banieya Dam)
水をためるダムですが、見方によればそれは湖にもなります。湖は英語で「レイク」!はい、その通りで、タクが「ラック」と言っていたのはこの「レイク」、湖(ダム)のことだったんです。ジャングルの中にいきなり現れた湖に思わず感動!
ここは無料で誰でも来れる場所なので地元の人たちも洗濯をしたり、泳いで遊んだりしていました。こんな絶景の湖が身近にある生活というのも本当にステキだなぁと。
いつまでもこの場所でゆっくりしていたいと思わせるラックでした。
ということで、今日はキンディアの街の自然を思う存分満喫させてもらいました。いやー、まさかこんなにこの街を楽しむことができるとは思ってなかったので、2人には感謝です。お値段は全部で500000ギニアフラン、日本円で6000円ほどでした!本当に楽しいキンディアツアーだったので大満足です!イヌワリ(ギニアの現地語、スースー語で「ありがとう」)!
もう十分にキンディアは楽しんだのですが、最後に食を堪能(たんのう)したいということで、中心地のローカルレストランへ。
めずらしい牛肉の薄切り肉に感動!なんと下味に生姜(しょうが)を使っていると思われ、謎のタレもつけて焼かれた肉がまぁたまらないお味でした。
そしてまだまだ食欲がおさまらないということで、別の店でサンドイッチを!もうこれは、西アフリカの外さない一品です。マヨネーズはありの方が美味しいというのがここ最近わかったことです。ん~、たまりません!ちなみに左はギニアで人気のエナジードリンクです。
お腹も満たされてこれにて本当にキンディアツアー終了です。キンディアの車乗り場はすごいごった返した状態でした。日曜日だからでしょうか。
そんな中、パイナップルを売る少年たちが声をかけてきました!「昨日、うちでパイナップル食べてたよね!」ちゃんと覚えていて、さらにはそれをお客さんに伝えるというところに商売上手の才能を感じたわけです。そのステキな笑顔がすばらしい!頑張れ、売り子さん!!
その後とんでもない車の混雑に出会いながらもなんとか4時間で首都コナクリに戻ってきました。いやー、都会に戻ってきてしまったという虚無感(きょむかん)はいなめないわけですが、この田舎から都会に戻ってくる感じも嫌いではないなと。ただ、このあと実はやらかしてしまったことがあるんですが、全て自己責任で誰も悪くないので、これだけは先生自身の胸に秘めておきたいと思います。「Take Care!」と去り際に何度も言ってくれたダンディーなドライバーさんの言葉が胸に刺さった夜でした。
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