アフリカ49ヶ国目「中央アフリカ」入国!〜治安の悪い国に入国する際の大事な事前準備〜

2023年12月10日、天気晴れ。

アフリカ49ヶ国目「中央アフリカ」へ

ついにアフリカ54ヶ国制覇の旅-第10章-も次が最後の国になります。
タイトルにもある通り、この約1ヶ月の旅のラストを飾るのは中央アフリカです。
この名前を聞いて

「マジ!?」

となる方はアフリカをよくご存知な方ですね。
正直、当事者である私も

「これからマジで中央アフリカに行くんだ・・・」

となっています。
もちろんそれ以上にどんな国なのかを自分の目で見てみたいという気持ちの方が強いので、渡航には前向きですがね。
ただやっぱり緊張はします。

思えば今回の旅の後半はナイジェリアケニアの首都ナイロビと立て続けに地元の人も危ないと認知する国や地域を巡ってきたのですが、その上で満を持しての真打登場。
旅の感覚もだいぶ戻ってきたところで、マジで中央アフリカへ向かいます。

中央アフリカ

中央アフリカ共和国、通称中央アフリカは、アフリカ中央部にある国家である。
北東はスーダン、東は南スーダン、南はコンゴ民主共和国、南西はコンゴ共和国、西はカメルーン、北はチャドと国境を接する内陸国。
首都はバンギである。
人口は492万人ほどで、独立以来クーデターが多発しており政情は常に不安定の状態である。
その影響から経済は低迷し続けており、後発開発途上国あるいは失敗国家のひとつに数えられる。
2013年、反政府軍の侵攻によって当時のボジゼ政権が崩壊して以降、中央政府の支配は微弱なものにとどまっており、各地に割拠した武装勢力の抗争が続いているため、治安の悪化も深刻となっている。

Wikipediaより

いつものように場所だけ説明してくれればいいものの、概要だけでここまで情報を載せてくるWikipediaの説明を読んで一瞬怯(ひる)みそうになりますが、逆に益々興味が湧(わ)くものです。

時刻は午前0時。
現在地はケニアの首都ナイロビの国際空港です。
早朝5時のフライトでケニアを経つため、ホテルに宿泊するのはもったいないかと思い昨日の晩から空港にやって来ました。
円形の面白い形をしているジョモケニヤッタ国際空港。
空港内にはチェックイン時間にならないと入れないので、さぁどうしようとなるところですがここは東の大国ケニアです。
24時間営業のカフェがあるので問題ありません。
空港敷地内は治安が良いのも嬉しいところ。
ケニアのスタバJAVA HOUSEでいろいろやっていればあっという間にチェックインの時間になります。

深夜でもたくさんの人がいるのは安心感があるもので。
空港内へ入るとそこからがこれまたケニア。
非常にスムーズに全てが進み、ちょっとだけ心配していた賄賂(わいろ)などは一切無し。
ここが東アフリカだったことを今更思い出し、西アフリカ空港あるあるの

Give me money

を懐かしく思うのでした。

入国前準備

ケニアの出国手続きを終えたところで、ここからは一気に中央アフリカに向けて意識を切り替えます。
バッチリWi-Fiが使えるケニアの空港でやっておきたいのが

  • 宿の場所の確認
  • eSIMのインストール

の2つです。

宿はオフラインで使えるmaps.meなどで場所をお気に入り登録すればOK。
ある程度地理感覚をもっておかないと現地についてからタクシードライバーとの交渉も後手に回ること必至なので事前によく調べておいた方が良いです。

もう一つは便利な時代になった現代の旅ならではの準備になります。
現地でSIMカードを購入するのではなく、オンラインでSIMをiPhoneなどの端末に組み込むことができるeSIM(Embedded-SIM)を利用することで、入国後すぐにネット回線を手に入れることができるんです!
・・・と言いたいところですが、正直これがアフリカではまだ半信半疑な感じで。
ちなみに私が利用しているのはairaloというeSIMアプリですが、ナイジェリア入国時にインストールしておいたeSIMは全く使い物になりませんでした。
が、治安の悪い国へ行く場合はたとえ使えないかもしれなくても入れておきたいeSIM。

今回購入したのは世界124ヶ国で使えるというグローバルeSIM「Discover」です。
中央アフリカ専用のものは無かったのですが、なんと124ヶ国のリストにその名前が載っていまして。
怪しさしかありませんがコレしかないのでインストール。
とりあえずやれることは全てやりました。
これで大丈夫・・・ですよね!?
一体どんな世界が待っているのか。
もう行くしかありません!!


先にネタバレです。
airlaoのグローバルeSIM「Discover」。
中央アフリカ、ちゃんと使えました!!
が、2025年現在は利用可能な138の国リストから中央アフリカの名前が消えています。
そんな〜と思っていたら、なんと中央アフリカ独自のeSIMが新登場してました。
その名は「Chinko」。
信じるか信じないかはあなた次第です。


午前5時。
せっかく夜景が見れる窓側を予約したのに空港でずっと起きていたので席に座ったらすぐに眠ってしまい・・・気付くと既に雲の上。
呆気(あっけ)なくケニアとのお別れです。
そしてまだまだ寝れるぞと態勢を整えていると朝食のご案内が。
眠りたいのも山々でしたが、ここは食べておくべきだと判断。
腹が減っては戦はできませんからね。
ウトウトしながらしっかり完食です。

ケニア出発から2時間。
外が明るくなってくると自然と目が覚めます。
結局ほとんど寝ていません。
しかし、この景色を見たらもう眠気は消え去ります。
山の国エチオピアの飛行機内からしか見ることができない絶景です。

乗り継ぎでやって来たエチオピアのボレ国際空港。
相変わらずの人の多さに笑ってしまいます。
あまりの人の少なさに心配になったコロナ禍も今は遠い昔の話です。

人が大量に行き交う空港内で過ごす乗り継ぎ時間はどこか落ち着けず。
加えて次の飛行機に乗ったら中央アフリカだと思うとさらにソワソワしてきまして。
そんな中やってきた搭乗時間。
ゲートに向かうと

そこには人の列が!
まぁ中央アフリカに行く人は当然いるわけですが・・・多くない?
危険と呼ばれる国にこんなに行くんですか??

しかも明らかに地元の方ではない人の姿が結構あるんです。

「一体どんな国なんだ!?」

急に違和感が出てきたところで飛行機に乗り込み出発。
あとはもうその時を待つだけです。

エチオピアから中央アフリカまでは3時間。
ただし時差が2時間ある関係で1時間しか経っていないことになるという不思議なタイムトラベルを体験します。
写真はエチオピアの首都アディスアベバ郊外の田園風景です。

着陸態勢に入るアナウンスが聞こえてから少しすると窓の外に見えた景色。

「緑だ〜!!」

熱帯エリアならではの濃いグリーンが広がります。
ケニアでも十分緑を堪能(たんのう)しましたが、種類が違ってこれまたモリモリした感じです。

中央アフリカ入国

視界に入った中央アフリカの首都バンギ。
これまた緑の木々が印象的ですが・・・これが首都か。
ケニアの首都ナイロビと比べるとあーまりに違いすぎて。
同じアフリカでもこれだけ強烈な差があるという事実。
やはりアフリカを一括りにすることはできないわけで、だからこそ54ヶ国一つ一つを知るために私は旅をしています。
毎回新鮮な刺激と感動をくれるアフリカの国々。
果たして今回はどんな出会いが待っているのか!
ドキドキよりもワクワクが高まってきたところで飛行機が着陸。
これより中央アフリカへ入国します!!
とその前に最後の準備が一つ。
飛行機内でトイレに行き、万全の状態でいざ外へ。

写真撮影NG

まず一瞬で感じるのが『この空港は気をつけろ』オーラです。
まだ動いている飛行機の方を空港内から見つめる警察のみなさん。
外には国連関係の飛行機も複数確認。
これは南スーダンの時と同じです。
あの時は入国早々から本当にやらかしてしまいましたからね。
旅の経験値はこういう時に生きます。
この空港は写真撮影NG!
暗黙のルールがわかるようになった自分の成長にニヤリです。

入国の流れ

では、入国の流れをまとめます。

  1. 健康状態についての申請書記入
    (エボラ、黄熱、コロナ関係)
  2. イエローカードの確認
  3. 空港警察に提出する書類の記入
  4. 入国審査
  5. ビザの確認

順番が違うだろ!?
というツッコミは置いておいて、かかった時間はわずか30分ほど。
非常にスムーズな入国でした。
何より驚いたのは警察の方の対応で、冷徹(れいてつ)な感じはなく親身な感じで。
ガッチリしていた南スーダンと比べると穏やかな空気が流れるバンギの空港。
好印象でその国のスタートが切れるのは嬉しいものです。

中央アフリカビザ

そしてサラッと書きましたが中央アフリカの入国にはビザが必要です。

「えっ、持ってるの!?」

はい、持ってます。
Wikipediaがあそこまで危ないと言っている国のビザですが、ちゃんと取得させていただきました。
ここもとんでもなく気になるところかと思いますが、ビザ取得方法については明日改めてご説明します。

ということで予想よりもあっさりとアフリカ49ヶ国目

「中央アフリカ」

に入国してしまいました。
ヤッターーーー!!と喜びたいところですが、まだ気は抜けません。
ホテルに着くまでが入国です。
ナイジェリア&ケニアでは配車アプリUberに大変お世話になりましたが、中央アフリカにはまだそのようなサービスはないので空港タクシーを使うしかありません。
なので必要なのが現金ですが、空港にはATMが見当たらず。
仕方ないので銀行窓口で米ドルを両替することにしたのですが、ここで中央アフリカの洗礼をいただきまして。
もらった紙幣の額が足りないんです。
入国直後の現地の換金レートを知らないと気付けないところでしたが、幸いにもちゃんと前の人の両替の様子を見ていた私の目は誤魔化(ごまか)せません。
すぐに

「レートは??」

と問いただすと何も言わずに追加で紙幣を渡してきた窓口の女性。
空港の両替所でこんなことをされるのは初めてで・・・やはり他の国とは少し違うのかもなと。
※市内にはATMがありクレジットカードでお金を下ろすことができます。

さらにそのあとも続いた初めてシリーズ。
まずは空港タクシーです。
お値段高めなのはよくあることなのでそこは問題無し。
料金を電卓を使って確認してから乗車します。
が、動き出して1分もしないところで

「ラージャン、ラージャン」
(フランス語で「お金、お金」)

片手で運転しながらもう片方の手で要求してくるんです。
・・・先払いなんて絶対にしちゃダメですからね。
どこで下ろされるかわかったもんじゃありません。

「アプレ、アプレ」
(フランス語で「あとで、あとで」)

と伝えても粘ってくるドライバーさん。
その国で一番高級&安全な乗り物と言える空港タクシーでこんなにイヤな思いをするなんて。
最後は相手が折れましたが、この先の旅が思いやられます。

ただ、そんなドライバーの行動もカワイイと思えるくらいの衝撃の出来事が最後に待っていました。
何はともあれちゃんとホテルまで運んでくれたので事前に決めた金額をお支払い。
少ないぞ!なんてことを言ってくることもなく、運転手の彼は去っていきました。
よし、これでもう安心です。
今日はもう部屋でのんびりするぞ〜と思いながら中に入ってチェックインをすると

「部屋は満室だから泊まれないよ」

いやいや、予約してますよ!!とBooking.comの予約確認書を見せます。

「だから部屋は満室だから泊まれないよ」

入国直後、1秒でも早く安心できる場所でココロとカラダを休めたい状況でのスタッフさんによるあまりに不親切でぶっきらぼうなこの対応。
・・・このあとの私の感情はうまく言葉にすることはできません。
怒りを通り越した何かですね。
何が起きているのか意味不明すぎて。
そのあとやり取りを続けても全く埒(らち)が開かないのできっぱり諦めることにしました。
ホテルの悪評はあまり書きたくありませんが、同じような事態に直面する方がいては困るので名前だけは伝えさせていただきます。
La casaホテルです。

気持ち良くスタートしたはずの中央アフリカの旅ですが、あれよあれよという間にジャブを3発いただきまして。

「・・・イイじゃん。おかげで目が覚めたよ。」

そう、旅(人生)というのは思いがけない出来事の連続だからこそ面白いんです。
全てが想像通りなんてつまらないに決まってますからね。
忘れかけていた大事なことを思い出させていただき感謝です。
この先に待つのは想像を超えた旅!
アフリカ54ヶ国制覇の旅-第10章-中央アフリカ編はここから始まります。

・・・サッ、宿を探そっと。

DAY397へ続く

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