ザンビアを旅する② サウスルアングワ国立公園 〜アフリカゾウに会えるウォーキングサファリ&アフリカ動物図鑑〜

2019年11月28日、天気晴れ。

カバの鳴き声を聞いたことがありますか?オノマトペで表現するのが非常に難しいので文字では伝えられないのが残念です。遠くからでも心臓にズシンと響く唸り(うなり)声をバイクのエンジンを何度もふかすように繰り返し出すカバの鳴き声が私はたまらなく大好きです。というより「好きな動物は何ですか?」と聞かれ時に私が真っ先に答える2つの動物がゾウ、そしてカバです。どちらも私が青年海外協力隊時代に暮らしたナミビア北部で何度も見た思い出の動物になります。カバの鳴き声が響く大自然を感じるテント泊から一夜明けて本日。5時半に起床(きしょう)すると陸に上がったカバが遠くにいました。スゴイところに来たぞ〜と一気に目が覚めまして準備開始!今日は1日このムフウェの町一帯に広がる「サウスルアングワ国立公園」で動物の世界に入り込みます!!

サウスルアングワ国立公園

ザンビア東部にあるサウスルアングワ国立公園は、ルアングワ川の渓谷にある3つの国立公園の最南端にあり、世界的に有名な野生生物の楽園です。ルアングワ川とそのラグーンにはアフリカの中でも数多くの動物が集まるスポットの1つです。川はカバとワニで溢れ、野生生物の最大の多様性を生み出し、60種以上の哺乳類と400種以上の鳥が生息しています。【Wikipedia英文和訳参照】

まずはアフリカのサファリという場所の基本情報を書いておきます。いわゆる一般的なイメージの「サファリ」という野生動物が生息する大自然は、もちろん人があまり介入(かいにゅう)しない動物の世界なわけですが、その多くは動物のために人がつくった「動物保護(ほご)区」となっています。「ナショナルパーク」や「ゲームリザーブ」は野生動物の自然の暮らしを守るための場所なんです。その敷地(しきち)は非常に広大で、柵(さく)はあってないようなもの。昨日私が宿へ向かう途中にさっそくバッファローやゾウを見かけたのもそのためです。そしてこの野生動物たちのエリアに入る場合にはお金がかかります。お邪魔(じゃま)するわけですからね!基本的には個人的に入ることはできず、宿などが主催(しゅさい)するサファリを巡るツアーに参加する必要があります。さらに基本的にはエリア内はサファリ専用の車で移動し、降りることはできません。

さぁ、簡単に説明しましたが、実は今、私は『基本的には』という言葉をあえて使わせていただきました。そう、基本的じゃないところもあるんです。例えばナミビアには自分たちで車を運転して自由にサファリ内を移動できるナショナルパークがあります。いつか必ず紹介したい場所の一つです。そしてここサウスルアングワ国立公園も特別な方法でサファリを楽しめる場所なんです!それがウォーキングサファリ!!なんと車から降りて、歩いて動物の世界を楽しむことができるんです!!ということで本日はまずウォーキングサファリツアーに参加することにしました。私もこれは初体験です!

ウォーキングサファリ

今回お世話になっている宿Croc Valley Campのウォーキングサファリの料金は56USドル(約6100円)です。このツアー代にさらにナショナルパークへの入場料25USドル(約2700円)がかかります。動物に会うためなのでここは気前良くお支払い!ということで朝6時、車に乗り込み宿を出発!いざサウスルアングワ国立公園へ!!

公園内に入り10分ほど車で走るとウォーキングのスタート地点に到着です。なぜこのポイントなのかは全くわかりませんが、ここからいよいよサファリを歩きます。いろいろな諸注意を受けましたが、要は「オレを信じてついてこい!」でした。

なのでしっかりガイドさんの後を追います。ちなみに、ガイドさんの他に警護(けいご)の方も同行します。その手にはライフル!万が一に備えてということですね。そう、もうここは動物の世界!人が簡単に入っていい場所ではないんです。

いつ動物がどこから現れるかわからないのでドキドキしながら歩くこと1時間。…動物がいない!!はい、こういうことも当然あるのがサファリです。ソコに行けばお目当ての動物が必ずいるという動物園とは違い、痕跡(こんせき)や習性を頼りに動物を探し回るので、絶対に動物に会えるという保証はサファリにはありません。

なので、サファリツアーでは動物を見る時間よりもその痕跡である糞(ふん)や足跡(あしあと)についての話を聞く時間の方が長いことはよくあります。これらは動かないので!痕跡から動物の姿を想像するのもなかなか面白く、たしかにここにいるんだ!と思うと自分がその動物の世界に足を踏み入れているということを強く実感します。

先ほどからの写真ですが、火事でも起きたの?というような光景が続いているかと思います。途中から折れている木の残骸(ざんがい)も落ちています。ここはゾウが歩くエリアです。カラダの大きなゾウは小さな木だったら踏み倒し(ふみたおし)て前に進んでしまいます。何もないのに思わずゾウたちの威圧感(いあつかん)を感じてしまう風景です。

簡単に動物が見られるわけではないサファリ。が、その分動物園では決して見られない動物たちの本来の姿が見られるのがサファリです!1時間以上歩き続けてようやくとおーくにゾウの姿を発見!!

いるいるー!ゾウたちの様子を離れてジッと静かに見つめているわけですが、もう心の中は興奮(こうふん)しっぱなしです!!スゲーー!!

このウォーキングサファリのすごいところは動物たちの姿を同じ目線で見ることができること。少しずつ近づいていく緊張感(きんちょうかん)も楽しみの一つ!今回見ることができたのはゾウだけでしたが、それでもすっごく大満足のウォーキングサファリでした。最後にはゾウの姿を眺めながらのコーヒータイムがあり、およそ3時間のツアーは終了しました。


ゲームドライブ

さぁ、動物の世界にグッと入り込めるのがウォーキングサファリなら、動物たちにガッと近づけるのがゲームドライブです。「Game(ゲーム)」は英語で野生動物を意味します。ということで、夕方4時からはゲームドライブに参加してきました!料金は45USドル(約4900円)です。入場料は午前中にウォーキングサファリに参加していれば再度払う必要ありません。

ルアングワ川を超えて、ゲームドライブスタートです!ここからはWikipediaに全面協力をいただいて、ポケモン図鑑風に出会った動物を紹介します。

インパラ

インパラAepyceros melampus)は、ウシ科に分類される偶蹄類。本種のみでインパラ属を構成する。

南部アフリカのサファリで最もよく見かけるのがインパラです。最初はその姿の発見にテンションが上がりますが、残念ながらすぐに見慣れてしまいます。それでもその姿を見るとサファリに来た感が高まります!

イボイノシシ

イボイノシシ(疣猪、いぼしし、Phacochoerus aethiopicus)は、哺乳綱ウシ目(偶蹄目)イノシシ科イボイノシシ属に分類される偶蹄類。

この何とも言えない哀愁(あいしゅう)漂う感じがたまらないイボイノシシ。カラダの大きさに対しての脚(あし)のバランスがこれまた絶妙(ぜつみょう)です。英語では「Warthog(ウォートッグ)」と言います。

シマウマ

シマウマ縞馬)は哺乳綱ウマ目ウマ科ウマ属 (Equus) のうち、白黒縞模様を持つ系統である。

ゲームドライブで1番嬉しい瞬間は他の誰よりも先に動物を発見した時です。このシマウマたちには私がガイドさんよりも先に気付きました!イェイ!!英語では「Zebra(ゼブラ)」のシマウマです。

クロコダイル (ワニ)

ワニ、鱷)は、ワニ目(ワニもく、学名:ordoCrocodilia) に属する、肉食性で水中生活に適応した爬虫類総称

とにかく動かないのがクロコダイル。基本的にジッとして日向ぼっこをしています。写真の中には2匹写ってますので探してみてください。

カバ

カバ(河馬, Hippopotamus amphibius)は、偶蹄目鯨偶蹄目とする説もあり)カバ科カバ属に分類される偶蹄類。

カバは基本的に水の中で生活します。全身が見えない分、水面にピクピクする耳や丸っこい背中が浮かぶ姿がまぁかわいいんです。そして時折口を大きく開けて息を吸う姿は迫力満点!

バッファロー (アフリカスイギュウ)

アフリカスイギュウSyncerus caffer)は、哺乳綱ウシ目(偶蹄目)ウシ科アフリカスイギュウ属に分類される偶蹄類。本種のみでアフリカスイギュウ属を構成する。特定動物

ここからはアフリカの動物界でビッグファイブ(Big 5)と呼ばれるスーパースターたちの登場です。まずはバッファロー!その真ん中分けのクルッとカールした髪の毛のようなキュートなツノと黒い落ち着いた体毛のギャップがとってもオシャレです。

ライオン

ライオンPanthera leo は、食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類の哺乳類

死んでません。寝ています。続いてのビッグファイブは言わずと知れた「百獣(ひゃくじゅう)の王」ライオンです!人間が近寄ってもビビりもせずに寝続けるこの余裕(よゆう)はさすが。夜行性なので日中はごろごろして過ごします。

アフリカゾウ

アフリカゾウLoxodonta africana)は、長鼻目ゾウ科アフリカゾウ属に分類されるゾウ。

そしてアフリカゾウです。特徴的なその大きな耳!そしてつぶらな瞳(ひとみ)!もう!何度出会っても感激してしまうのがアフリカゾウ。落ちたマンゴーを鼻でつかんでパクパク食べている姿はかわいすぎました。

ビッグファイブにふさわしいカラダの大きさはインパクト大!家族一列で歩いていく姿はとってもほほえましい光景でした。ちなみに歩く時は一番前がお父さんゾウ、一番後ろがお母さんゾウとちゃんと順番が決まっているそうです!

ということで次々と現れる動物たちに大興奮のゲームドライブ!!久しぶりのサファリを思いっきり楽しみました。

沈む夕日を見ながら飲むビールがこれまた最高で、大自然を満喫した本日。サウスルアングワ国立公園の動物の世界の大冒険(ぼうけん)は日が落ちた後も続いたのですが、その模様はまた明日です!

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