モーリタニアを旅する③ 第2の都市「ヌアディブ」〜世界で一番長い列車『アイアントレイン』乗り方完全ガイド〜

2019年5月4日、天気晴れ。

モーリタニアの歩き方

こんな感じで今日という一日が終わるということを、今朝の自分は予想できるはずもなかった。本日もそんなドキドキに満ちた一日でした。毎日が新しい出会いと発見、偶然(ぐうぜん)の出来事の連続なアフリカの旅も今日で20日目!先のことが全くわからないということを楽しむ余裕(よゆう)をもつことが人生には必要だなと感じる今日このごろです。

ヌアディブ

ヌアディブは、モーリタニアのダフレト・ヌアジブ州の州都。フランス領時代の名称は、ポート・エティエンヌであった。2013年の人口は11万8167人であり、首都のヌアクショットに次ぐモーリタニア第2の都市である。西サハラの国境に近い。1963年に内陸のズエラットまでモーリタニア鉄道が開通し、以降フデリックの鉱山で産出される鉄鉱石の積み出し港となっている。このほか、独立以降に漁業に対し集中投資が行われ、水産業の拠点となっている。【Wikipediaより】

ちょこんとつき出た半島の先にある街で、すぐ北にはモロッコ(西サハラ)があります。見るとわかるように海に囲まれているこの半島。こんな場所になぜ街をつくったのかが本当に不思議です。

さらに、ここがモーリタニアでヌアクショットに続いて2番目に人口が多い街というから面白い!正直来る前は小さな町を想像していましたが、やはりそこはモーリタニア第2の都市。たくさんの人でにぎわう街の様子がありました。

人の数は多いですが、ヌアクショットよりはみなさんに余裕(よゆう)のようなものがあり、和やかな雰囲気のヌアディブ。特に街で会う子どもたちが楽しそうに兄弟や友だちと遊ぶ無邪気な姿が印象的でした。

ヌアクショットだとよく見られたお金を求める大人や子どもも、ヌアディブではあまり見かけません。ゆったりとした時間が流れます。

街の中心にある市場にも入ってみました。

色とりどりの野菜は絵になります。

肉屋ではなんとラクダの肉も売っていました。ぜひ食べてみたいものの一つです!

さらには海沿いの町ということで、市場には魚もたくさんならんでいました。そのサイズの大きいこと!そして自分は明らかな旅行者で、当然魚なんて買うことができないのですが、そんな私にも本気で商売をしてくるお母さんたち。そのウェルカムな気持ちがありがたいのと同時に、ヌアディブの町を盛り上げる市場のみなさんの元気なパワーを感じさせられました。

活気ある市場の近くでは、大通り沿いでミシンをあやつる男性たちの姿が!首都ヌアクショットでもおとずれた布屋さんはこのヌアディブの町にもたくさんあります。そしてお客さんが買い上げた布のはしをミシンで始末するのは男性の仕事。これはアフリカ南部でも同様で、男性がミシンを使う姿はアフリカでは特別ではありません。今日も見かけた方は全て男性でした。器用にミシンを使ってササっと縫い上げてしまう職人技はお見事!自分もこれぐらいミシンが使えるようになったら…と思うのですが、そのためにはやはり練習が必要そうです。カッコいいです、ミシンが使える人!!

市場のあとは、やはり見ておきたい港!事前に調べたモーリタニア情報の中に「世界最大の船の墓場がある」というのがあったんです。ヌアディブ湾に行けば見れるかもと思い行ったのですが、結局見つけられず。ですがそれよりもすごく楽しい場所を発見しました!

港で取れた魚を天日干しする加工場とでも言いましょうか。その広さはなかなかのもので、いろんな種類の魚が干されていて、ただよう魚のにおいがたまりません!

日持ちしない魚を干して保存するという文化は魚の国に共通するので、なんとなく親近感がわいてきます。

ミシンが使える男たちもいいですが、やはり海の男もかっこいい!「いっしょに写真をとってくれ!」と声をかけてくれたこちらの彼。やっぱり日本人が珍しい(めずらしい)のかなと。英語が話せる彼はナイジェリア出身とのことで、このとれた魚はこのあとナイジェリアに送るそうです。

そしてここまで来たら「アレ」をぜひとも見たい!と思い、そのあとは加工場をウロウロ。漁師というと少し近づきがたい人たちなのかなと思ったら意外にもすごく気さくな方が多く、自分がそこにいても全然構わないよという感じでした。「アレを見たいんだ!」と伝えると、全てフランス語ですが「この道をまっすぐ行けばある!冷凍庫の中だ!」と教えていただき、たぶんここかなーとなんとなく入ったお店でようやくご対面できました。

モーリタニアの「タコ」

タコです!日本人にとってなじみのあるこのタコ。なんと世界の海でとれるタコの半分以上は日本人によって食べられているんです!世界一のタコ好きの国といっても過言ではありません。そしてそのタコですが、ほとんどが海外からの輸入に頼っているのですが、その輸入先の国の上位2ヶ国が実は前回めぐったモロッコとここモーリタニア!特にモーリタニアのタコは有名で、日本のスーパーでも数多くモーリタニア産のタコが売られているので、今度機会があったら見てみてください。なので、モーリタニアに来たならばタコを見ないと!!と思いずっと探してました。小さくてかわいい冷凍されたタコでした。

もちろん見るだけでは満足できません。モーリタニアに来たからにはタコを食べたい!とこれまでずっと思いながらことあるごとに「タコの食べられるレストランはある?」といろんな人にたずねてきました。その度に親切に教えてもらうのですが、実際に教えてもらった場所に行ってみると「タコは無いよ!」と言われ今日まで涙(なみだ)をのんできたわけです(出てきた料理はどのレストランも最高でした)。が、ついに!タコが食べれるレストランを発見しました!!その名も「TAKO」!!ここで食べれなかったらどこで食べれるんだい!!という感じで待っていると、

想像していたタコ料理とは全く違いましたが、見事な肉厚のタコが出てきました。歯ごたえのしっかりしたジューシーなタコ!塩気もちょうどよく、素材そのものを生かした味のおいしいタコ。あとからわかったこととして、モーリタニアではタコはあまり食べないんだそうです。まぁ日本人が世界の半分を食べちゃってますからね。これからはモロッコとモーリタニアに感謝をしてタコを食べようと心に決めたのでした。ちなみに、レストランでは他にトマトの前菜とイカのフライ、魚のスープをいただいたのですが、これがまたかなり美味でした。

アイアントレイン

ということで、港とシーフードを満喫(まんきつ)したところでヌアディブともお別れです。ホテルにもどって荷物を受け取り、お世話になった受け付けの彼女に次の行き先を伝えました。スマホの翻訳アプリで昨日からずっと親切にいろいろと教えてくれた彼女。すると、

「鉄道で行ける」

というメッセージがスマホに表示されました。鉄道??モーリタニアに鉄道はないぞ??しかし彼女は鉄道があるというんです。そして、その鉄道は鉱物を運ぶためのもので、なんと”無料”で次の行き先まで行けるというのです。マジか!これは全く想像してない答えでした。正直、次の目的地は主要道路からも外れ、非常に行きにくい場所にあるんです。なのでもう一度8時間かけて同じ道でヌアクショットにもどるのかなーと思っていたので、これは予想外!ということでタクシーに乗って駅に向かうことにしました。ホテルNOUR EL HOUDAは1泊1200ウギア(3600円)でWi-Fiがバッチリ使えて部屋も広々快適(かいてき)でした!何より受け付けの彼女が本当にいろいろ助けてくれました。メルシー!

乗車駅(GARE DES VOYAGEURS)

そしてたどり着いたのがこちらの駅。なんとも不安になる閑散(かんさん)とした感じですが、ここから本当に行けるんだよね?要は貨物列車に乗るのですが、本当に乗れるんだよね??と駅到着直後はまだ不安でした。が、一気にこの不安を解消する出会いがありました。

「英語話せますか?」とたずねると「もちろん!」と言ってくれたのは、私と同じバックパッカーのみなさんでした!!「どこに行くんですか?」と聞くと

「シンゲティだよ!」

もうこれで100%安心。同じ目的地に向かう心強い4人との出会いです。出身は全員バラバラで、明らかに私よりも旅慣れしている先輩たち!いやー、本当によかった。そして彼らの話によると、シンゲティに行くには途中の駅で降りて、タクシーで移動して、またバスに乗る必要があるとのことでした。うん、本当に一緒になれてよかった。ということで、あとはここで列車が来るのを待ちます。

乗車に必要なもの

だんだん人が増えてきました。この列車「モーリタニア鉄道」。別名「アイアントレイン」は世界で最も長い鉄道で、その長さは先頭から一番後ろの車両まででなんと全長約3km!!この長さのスゴさは数字でも感じられるかもしれませんが、実際に見るとまぁとんでもないです。ゆっくり走る列車としても有名らしいこの列車。そしてなによりそれが”無料”で乗れるというからすごい!これを教えてくれたのはイタリア出身の元気なおばちゃんバックパッカーのオリアナさん。※運賃は必要ありませんが、乗車にはパスポートのコピーが必要です!

ただなかなか来ない列車。二度ほど列車は来たのですが、これは乗れないということで待つことに。アイアントレインにもいろいろルールがあるようです。今日の列車は夜の10時に来るという情報が入り、結局この駅で7時間ほど待つことが決定。でも心細くないのはみんながいるから!写真を見せてくれながら行った国の話を魅力たっぷりに話してくれるバックパッカーのみなさん!!真っ暗になってもまだ列車は来ませんでしたが、彼らの楽しい話はずっと続きました。

アイアントレイン出発

夜9時、ついに列車が到着!真っ暗な中、轟音(ごうおん)と共にやってきた列車は、かなりの迫力がありました。荷物を持っていざ近くまで行くとその大きさに圧倒(あっとう)されます。これに乗るというのがまだどこか他人事。が、のんびりはしていられません。荷物を先に放りこみ、そのあと私もいざ乗車。ハシゴを使ってよじ登るように貨物列車の中に飛び乗りました。いやー、不思議な感覚です!ふだんは貨物が入るところに今は15人くらいが入ってるんです。めったに体験できないシチュエーションにもうテンションが上がります!!

そして列車が出発!電車ではないので、先頭の列車に引っ張られて動くアイアントレイン。なのでいつ出発するかも全くわかりませんし、ガタンゴトンなんて音では表現できないものすごい音をたてながら列車は動き出します。思わず歓声(かんせい)が上がる瞬間です。そして動き出したらもうそこは天井のない夜の真っ暗闇の世界。とにかく風がすごい!さらには砂漠の中を走っていくのでものすごい砂!ですが、見てください。

そこには満点の星空!!写真では表現しきれない360度全てが星につつまれた世界を眺め(ながめ)ながら今夜は貨物列車の中で眠り(ねむり)につくのでした。…なんてキレイに終われたらよかったんですがね。まぁ実際はそんなに簡単には寝れなかったのですが、その話はまた明日。

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