DAY67 エチオピアを旅する⑥「ダナキルツアー2日目」-早朝のエルタ・アレ火山とアフレラ湖-

2019年7月19日、天気晴れ。

ダナキルツアー 2日目

ダナキルツアーの初日を終えて、月明かりに照らされながら外にマットレスを敷いて(しいて)寝るという貴重な夜がまだ明けない中、早朝4時半に起床して始まったツアー2日目です。「世界一過酷」とまではいきませんが、このツアーに参加する上で覚えておくといいポイントをいくつか挙げると

・舗装(ほそう)されていない道無き道も走るので、車がゆれます、かなり。

・トイレは野外になります。ちなみに、海外旅行をする上でトイレットペーパーは常に持っておくと役立ちます。

・初日はシャワーは浴びれません。

・夜は外で寝るので、ちいさーな羽虫が少し気になります。

・朝が早いです!

以上が強いて言うなら「過酷」という点です。が、私はもう慣れてしまったからかわかりませんが、ここまではいたって楽しすぎるツアーです。何でも「郷に入れば郷に従え」で、その場の全てを楽しむ気持ちは旅をする上で大切なポイントです。

①再びエルタ・アレ火口へ

さぁ、4時起きで準備をしたら暗い山道をまた登っていきます。昨日も見れたエルタ・アレ火山のマグマでしたが、早朝にもう一度見に行きます!ちなみに、煙の山と呼ばれるここのマグマは、日によっては全く見ることができないこともあるそうです。昨日見れただけでもラッキーでしたが、チャンスがあるなら今一度見ておきたい!ということで、朝の早起きも頑張れ(がんばれ)ました。この早朝登山は参加せずにキャンプ地でそのままゆっくり寝ていることもできます。

昨夜と同じ道を登るのですが、2度目ということで足取りは軽いです。が、やはり起きてすぐのトレッキングなので、足元には注意が必要です。そして到着したアルタ・アレの火口!相変わらず煙はものすごく立ちこめています。さぁ、近づいて下をのぞくと

昨夜よりも視界良好で、はっきりとマグマを目でとらえることができました。赤く燃えるマグマのエネルギーを感じると、眠気は一瞬で吹き飛びます!

一緒にツアーに参加しているスペイン人の女性も言っていたのですが、何よりも印象的なのは「音」なんです。火口の下からはかなりの距離があるにも関わらず、はっきりと聞こえる燃え盛るマグマの音。地の底からはい上がろうとしてくるマグマのもがくような息づかいを感じる音とでも言いましょうか。なんだそれ?わからないよ!!と言われてしまうと申し訳がないです。が、とにかく今もまだマグマの音が耳を離れません。

日が出てきて辺りが明るくなると自分がものすごいところにいるということに気づかされました。そう、ここは火口の中!かつての噴火を感じさせるゴツゴツとした表面が別の惑星にでも立っているのかと感じさせます。

明るくなるともうマグマを視界にとらえることはできなくなりました。幸運なことに二度もマグマの様子を見ることができたということで、これ以上ないくらいにエルタ・アレ火山を満喫させてもらえたことに感謝です。

ただ、明るくなると今度は煙のすごさに改めて驚かされました。目の前に柱のように立ちのぼる煙。まるで地球の呼吸でも見ているかのような感覚になりました。地球は生きている。ものすごく大きな命の上で自分たちは生きているのだということをちょびっとだけ考えさせられました。

もちろん写真に収めたい!ということで、昨日のシルエットに続いて今度はパノラマで地球の息吹をまるごと一枚の写真に閉じこめてみました。

人生で初めて訪れた活火山の火口。何かまた一つ旅の経験値が上がったような達成感を抱きながら、山を下ってキャンプ地に戻るのでした。

②朝食タイム

今回のツアー、個人的に食事がすごく美味しいのがしあわせなポイントの一つです。もちろん口に合わない方もいるかと思いますが、出されたものを感謝して食べる!これも海外旅行では大切な心の持ち方です。無理はしてはいけませんがね。そして、食べれる時にしっかり食べておく!ということで朝から絶品スクランブルエッグをたくさんいただき、しっかりと腹ごしらえをしたところでキャンプ場を後にしました。

まずはきた道を戻っていきます。道はガタガタしていますが、そんな時は景色を楽しむ!黒い火山帯ならではの無機質な地表は何もないのに見ているものの心をひきつける魅力(みりょく)にあふれています。

岩山や火山岩の景色に慣れてくると緑が現れると喜びを覚えます。こんな場所で生きているんだという爽やかな感動をくれる景色です。

ツアー2日目は移動距離はかなり短めです。⑤のエルタ・アレ火山のキャンプ地を8時過ぎに出発して、11時頃に到着したのが⑥に位置する湖です。

アフレラ湖

Lake Afrera (also transliterated as Lake Afdera) is a hypersaline lake in northern Ethiopia. Located in Administrative Zone 2 of the Afar Region, it is one of the lakes of the Danakil Depression. According to its entry in Lakenet, it has a surface area of 100 km (39 sq mi), although another source states the area is 125 km (48 sq mi). An unconfirmed report gives its depth as 160 m (525 ft); the lake is fed by underground streams.【Wikipediaより】

はい、英語での情報しか載って(のって)いませんでした。要はですね、エチオピア北部に位置する塩濃度の高い湖、それがアフレラ湖になります。いやゆる「塩湖(えんこ)」と呼ばれる湖。基本的に日本の湖は「淡水湖」といい、塩分は含(ふく)まれていません。塩分が含まれているといえば、海ですよね。なので、海のような湖と思ってもらえるといいかと思います。…なんで湖の水がしょっぱいの?となるんですが、それはつまり「なんで海の水はしょっぱいの?」と同じなので、私も正直ちゃんと説明することができません。詳しくはここでもまたWikipediaを参照していただければと思います。

塩湖https://ja.m.wikipedia.org/wiki/塩湖

ということでやって来ましたアフレラ湖!海なし国のエチオピアにとっては貴重な水辺ということで、海パンに着替えたらもう泳ぐしかありません!いざ入水してみると…熱い。温水プールよりも温かいくらいです。そしてやっぱりまずはテイスティング。うぉー!しょっぱい!!人生初の塩湖にテンションが上がります。どこまで行っても遠浅なアフレラ湖。どんどん歩いて入っていくことができます。そして、塩湖ならではの体験はここからです。何も考えずにそのまま空を向いて大の字で倒(たお)れると…体が浮くんです!これは本当に不思議な体験で、生まれてこの方水泳が苦手な理由の一つに体が浮かないという私でも、なんと浮くんです!!これは感動ものでした。初めて浮き輪無しで浮く楽しさを味わったかもしれません。体育座りをしても、あぐらをかいても、何をしても浮く!これが塩湖です。もう少し冷たかったらなお最高なんですが、マグマを見た後にまさかこんな体験ができるとは思ってませんでした。

ちなみに、塩湖の近くには泉のような透きとおった温泉があります。これがまた結構熱めの温泉でビックリ!シャワーは無いので、塩湖で身体中についた塩はここで軽く落とします。ダナキルツアーにはこの塩湖で泳ごうプランがありますので、水着を持っていくのを忘れずに。

④お昼休憩→本日の宿へ

早朝からマグマを見て、そのあとは塩湖で泳ぎと充実した午前中を過ごしたら、午後は初日にお昼ゴハンのパスタを食べた所「アバラ(Abala)」まで戻ります。ここがETTツアーのゲストハウスになっていたということを今日知りました。写真はお昼を食べた塩の町(塩湖の近くでは塩の採掘が盛んに行われます)の1枚です。

夕方3時にはゲストハウスに着き、ここまでのツアーの疲れをとります。が、その前にこの旅初めての洗濯(せんたく)を。なかなか移動続きでできなかったので、このツアー2日目の午後の余裕(よゆう)のある行程は助かりました。そして、シャワーを浴びて完全リフレッシュです!写真はゲストハウスのかわいいちびっこ。

その後はツアー参加仲間と楽しく話したり、アバラの町を歩いたりとゆったりとした時間を思いのままに過ごしました。アバラの子どもたちは観光客慣れもしていて、非常に人懐っこい(ひとなつっこい)子たちばかりです。

ただ、やはり今は雨季!突然の雨に見舞われましたが、すぐに止むのもまた雨季ならではです。

⑤夕飯はインジェラ

そんな雨が降る中での今夜の夕食はインジェラでした!このゲストハウスのインジェラ、美味しかったです!エチオピア旅が始まってからかれこれ5度目のインジェラですが、食べれば食べるほどに美味しいインジェラに出会えます。やはりインジェラは繰り返し食べる中でその酸っぱさの向こう側がわかる食べ物なのかもしれません。お世辞抜きに美味しかったです。

ということで、昨夜は夜空を見上げながらでしたが、ツアー2日目は部屋がしっかりと準備されているので熟睡(じゅくすい)ができます。電気も止まることはありましたが基本的に使えたので、心配だった充電関係もここでバッチリ満タンにできます。いよいよ明日がツアー最終日。どんな景色が待っているのかワクワクしながら眠りにつくのでした。

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