2019年7月22日、天気くもり時々晴れ。
本当は空港で夜を過ごそうかと思っていたのですが、無料で泊まれるETTのゲストハウスがあるということで、ベットで熟睡(じゅくすい)して迎えた朝。今日はいよいよエチオピアを出発して、アフリカ10ヶ国目となる「エリトリア」に行きます。ちなみにこちらが無料のゲストハウスがあるビル(3階)です。
エリトリア
エリトリア国、通称エリトリアは、アフリカの角と呼ばれるアフリカ大陸北東部にある独裁共産主義国家。首都はアスマラ。1960年から1991年までの30年間エチオピアからの独立戦争を経て、エリトリア解放戦線から一部左派が1970年に分派結成したエリトリア人民解放戦線を率いたイサイアス・アフェウェルキが大統領に就任し、マルクス主義・共産主義的政策に基づく政治を行っている。【Wikipediaより】
さぁ、このエリトリア。昔はエチオピアの国土の一部でした。自分たちの国を確立するべくエチオピアとの闘い(たたかい)を繰り返したエリトリア。長年の内戦の末、1991年に独立して一つの国になったものの、その後もエチオピアとの争いが絶えませんでした。そして2018年。ついに両国の間で争いをやめようという合意を結ぶこととなりました。つい最近の話です!私が知らないだけで、世界では本当に日々いろいろなことが起きているんだなと実感させられた事実です。
何はともあれ国交が正常化してよかった!お隣の国なので陸路で国境が超えられると思っていたんです。が、これが無理だということが先日判明しました。陸路の国境は未だ閉ざされたままなんです。これは当初の私の予定をだいぶくるわせる事実でした。昨日いた北部の街メケレからエリトリアはもう目と鼻の先。なのでこのまま北上(ほくじょう)だ!!と考えていたのですが、それが無理だと。何度もいろんな人に確認しました。エチオピア国民なら違法に抜けることも可能だが、日本人はまず無理だと。マジかぁー。まだまだ両国の問題は解決したとは言い切れないという事実を知り、国際問題に対しての自分の無知さを痛感しました。ということで、泣く泣く17時間かけて首都アディスアベバに戻り、空路でエリトリアへ行くことを決めました。やってきたのはアディスアベバにあるボレ国際空港。街中から空港まではタクシーで交渉(こうしょう)次第で100ブルほどで行けます。
いろいろ行く前からエリトリアという国に対する不安をかきたてられるわけですが、出国審査を終えて出国ゲートに着くと予想以上の渡航客(とこうきゃく)がいてビックリ!あら、こんなに行くのねと。
ビザの事前取得
そして、エリトリアに行く際に忘れていけないのは事前のビザ取得です。チェックインと搭乗(とうじょう)の際にビザを持っているかを確認されました。エリトリアはアライバルビザが取得できないので、日本かエチオピアにあるエリトリア大使館でビザを取ることが必須(ひっす)になります。私は日本で取得してきました!
入国審査
ということで、飛行機はあっさりと離陸し、エチオピアとさようなら。昨日車で17時間かけた距離をたったの1時間半のフライトで戻り、ついにエリトリアの地に到着しました!どんな国なのか不安を抱えつつ、いざ入国審査。厳しいことを聞かれるのかなと心配していたのですが、時間はかなりかかったものの予想とは違い特に何事もなく終了。ちなみに、入国審査でよく聞かれるのが「どこに泊まるんだ?」という質問です。が、これはとりあえずその国のホテル名を一つ覚えておいて応えればクリアできます。
通貨「ナクファ」
さぁ、ここからだ。入国したからといって気は抜けません。次はお金の両替です。なんとこのエリトリアの通貨「ナクファ」は私がいつも使っている両替レート確認のアプリ「Currency」に登録されていないんです。これは騙(だま)されないように気をつけなければ…と思いながら空港の両替所へ。すると非常にしっかりとしたお姉さんが親切丁寧にエリトリアのお金事情も教えてくれながら両替をしてくれました。…あれ?これは心配しすぎていたかな??とこの時点で私のエリトリアに対する意識の変化が少しありました。ちなみにお姉さんが教えてくれたことは
- エリトリアにはATMはありません。クレジットカードは使えないので、USドルやユーロを忘れずに持参しましょう。
- エリトリアの通貨「ナクファ」をUSドルなどに両替することはできません!両替のしすぎには注意しましょう(街にも両替できる店はあります)。
この情報だけでも、エリトリアという国が今まで訪れた国とは違うということを感じます。さぁ、お金も準備したということで、これで空港でやるべきことは全て終了!いざ、外へ!!
エリトリアの首都にあるアスマラ国際空港はこじんまりとしたかわいらしい空港です。天気がいいので空の青も映えて、どこか南の島にでも来たような気分に。
ゲートをまっすぐ進むと、大切な人の帰りを待つ花束を持った人たちの姿が。もちろん私を待ってる人がいるわけはないのですが、それでもなんかしあわせを分けてもらったような気持ちで心が温かくなります。うん、なんてステキな空港なんだろう。
そして大きな違いにようやく気付いたのです。アフリカの空港では定番の『タクシーのお兄さんたちによる客引き』が全くありません!いつもだと「タクシー!?タクシー!?」の連続で、空港の外に出ると戦いが始まる!くらいの気構えが必要なのですが、それが皆無(かいむ)。私の中のエリトリアのイメージがどんどん変わっていきます。こんなに気持ちのいい空港は初めてでした。そして、このエリトリアの国際空港もエチオピアと同じように街から5kmほどしか(私の場合は「しか」です)離れていないということで、街の中心まで歩いてみることに。アフリカ10ヶ国目「エリトリア」の旅はこうして幕を開けるのでした。
…と、ここからエリトリア入国後からの話を書き上げていきたいのですが、初日からあれもこれもとにかくイロイロありすぎたんです。内容がパンクするほどにこのエリトリアという国はまぁ〜面白い!!ということで首都アスマラ散策の様子は後編で。
DAY70.5へ続く
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