2019年7月21日、天気晴れ。
ダナキルツアーが終わると、いよいよエチオピアの旅も終わりを迎えるなという感じでしんみりとした気持ちになる…ところなんですが、今日はツアーの時より早い深夜3時前の起床!感傷にひたる間も無い感じで急いで準備してETTにお願いしていた車に乗り込みます。正直時刻通りに来るのか心配だったんですが、ちゃんと3時よりも少し前にホテルの前に到着!しっかりと事前の連絡を念入りにしたおかげです。
それにしても朝3時は早い。ドライバーさんに今日の行程を聞くと驚きの答えが帰ってきました。
「アディスアベバまでは16時間、800kmだ。」
16時間!?つまり、3+16は19なので、到着は19時!!いや、これはガイドさんによくあることで、おそらく長めに言っといて結局早く着きましたパターンだろうと。そんなこんなで、日の出てる内に到着したいなぁと願いながらいざ④メケレを出発して①首都アディスアベバへ!当然ですが辺りは真っ暗です。
エチオピアのヒト・モノ・コト
さぁ、朝3時の時点で今日は丸一日全てを移動に使うことが決定しました。1日は24時間の内の3分の2を使って首都アディスアベバに戻るわけですからね。まずはとにかく暗いし眠いということで車の揺れにたえながらも就寝です。そして、あたりが明るくなってくるとまたエチオピアの美しい自然とそこに生きる人びとの暮らしの風景が広がりました。ずっと見てても飽(あ)きることのないエチオピアの景色を楽しみながら、今日はエチオピアで出会ったヒト・モノ・コトを振り返っていきたいと思います。
ホスピタリティー
エチオピアに来て本当に驚いたのは、人の親切さ!エチオピアンコーヒーをいただいた話を何度か書きましたが、これはエチオピアの文化だそうです。そして、本当に気さくに声をかけてくるのがエチオピアの人々。道ばたでも、レストランでも、乗り合いバスの中でも、とにかく声をかけてくれるんです。外国人旅行客である私を気づかい、話しかけたりいろいろ教えたりしてくれるやさしさに何度も触れました。そして、必ず笑顔!これが本当に印象的でした。一緒にバスに乗った隣(となり)の席の男性が言ってたことを書きます。
「エチオピアでは、『あなたのしあわせは私のしあわせ』なんだ。お金やモノが無くて相手をしあわせにできない時でも、笑顔ならあげることができる。この国にはまだまだ技術が足りてないし問題もいろいろあるけど、この『ホスピタリティー(人々を歓迎する心)』と『エチオピアの文化』は私たちの宝なんだ。」
たった1週間ほどしかいない私でも、しっかりと感じたエチオピアの人々の温かい心。それを誇り(ほこり)として生きているからこそ、私の目に彼らは非常に生き生きと魅力的にうつりました。
日が登るとモヤのかかる緑の山々もゆっくりと目を覚まします。朝7時には人びとの1日が始まります。山と共にある暮らしの風景。これもエチオピアの宝だなと。
チョコレート
もちろん途上国としての今がはっきりと感じられる場面もありました。地方の町を訪れると子どもたちはこぞって食べ物を求めてきます。車でドライブしていても、通りすがりの運転手や乗客の私たちに対して「食べる」ジェスチャーをしたり、手を差し出して食べ物を要求してくる人々の姿が。なかなか考えさせられる光景です。
そんな子どもたちがよく言葉にするのが「チョコレート」。甘いお菓子が食べたいという思いが詰(つ)まった単語です。モノはあげれませんが、その分少しでも話したり、遊んだり、写真を撮って見せることで、彼らを笑顔にしてあげることが今の私にできること。私の想像以上に根深い問題はあるのはわかっていますが、エチオピアの子どもたちは本当にキラキラしていました。
ひたすら山を下ったり登ったりしながら進んでいくメケレと首都アディスアベバをつなぐ主要道路。町と町の間はのどかな風景が続きます。
一方、町にはビルがそびえ、人々や車でにぎわう様子があります。が、やはり抜けで山がそびえるエチオピア。何度も書きますがここは山の国です。
ウシ
豊かな緑があるということで動物ものびのびと暮らすエチオピア。道中ではこれまで旅してきたアフリカ各国の中でも群を抜いてたくさんの牛の行列を見かけました。今日も何度ウシさんたちの行列を追い抜いたことか。
そして特徴的(とくちょうてき)なのがそのツノ!これでもかというくらいの主張する長さと反り具合がなんともかっこいいエチオピアのウシさんたち。闘牛(とうぎゅう)のような見事なツノがとても印象的でした。そしてそんなウシさんたちは人々によってしっかり飼いならされているんです。そこがまたすごい。たくさんのウシさんたちをまとめる牛飼いの少年や大人たちの姿がまた強くたくましいんです。
もちろん動物は牛だけでなく、ヤギやロバもいるわけですが、このエチオピアでまさか!?という動物も予想以上にいてビックリ。それがラクダです。砂漠地帯にいるイメージの強いラクダがなんと緑の山の中にいるんです。それもたーくさん(ウシよりは少ないですが)!はじめは違和感があったのですが、その理由がわかりました。
山の国エチオピア。当然坂道だらけの環境の中、ものを運ぶのには人力(じんりき)だけでは限界があります。そして、他の国だとモノの運搬(うんぱん)にはロバやウマに引っ張ってもらう荷台を使用します。が、タイヤ付きの荷台は山道では非常に心配な面があることは想像できます。そこで、ラクダの背中を借りるわけです。強く賢く(かしこく)たくましいラクダたち。砂漠よりも草は当然たくさんあり、ラクダにとってもこの自然豊かなエチオピアの環境は居心地(いごこち)がいいのかも!なんて思うのでした。
出発してから14時間が経過すると日が傾き少しずつ辺りも暗くなり始めてきます。この夕暮れ時のエチオピアの風景がまたキレイなんです。
それにしても早朝からほんの少しの休憩を3回ほどはさんだだけでずーっと運転を続けるドライバーさんにはもう感謝しかありません。しかも、疲れを一切見せないその姿勢(しせい)がまたすごい。
そして夜8時過ぎ、およそ17時間の移動を経て、首都アディスアベバに戻ってきました。いやー、長かった。でも、疲れた〜なんて言えません。誰よりも疲れたのはドライバーさんですからね。アムセグナル!ちなみに、お世話になったドライバーさんはなんと明日、今日と同じ道を走ってメケレに戻るそうです!信じられません。
ビール
さぁ、お腹は空いたということでエチオピア最後の夜はやはりインジェラとお肉の最高の組み合わせで!そしてのども渇いたわけで、迷わずビールを頼むわけです。
そして、ここエチオピアはなんとビールの種類がとんでもなく多い国です。私が把握(はあく)しただけでも10種類はあります。これほどビール好きとして嬉しい国はありません。私のアフリカ旅をする上での趣味(しゅみ)の一つに「その国のビールを飲む」というのがありますが、これほどまでに飲みがいのある国はありませんでした。新しいビールを発見した時の喜びはレアなポケモンをゲットした時の感動に似ています。
ちなみに個人的に美味しいなと感じたのはこの3本。ラベルがオシャレなのがまたコレクター精神をくすぐります。
アディスアベバ滞在㊙︎テクニック
ということで、エチオピア最後の1日が終わりました。今日はなんとアディスアベバにあるETTのゲストハウス(地図上の左の赤★)に無料で泊まれることに!ダナキルツアーに参加する人用の宿らしく、ツアーを終えた後でも交渉次第でお世話になることができます(交渉してくれたのはまたしても一緒にツアーに参加した友人です。Thank you Mosh!)。つまり!エチオピアでダナキルツアーに参加する場合、アディスアベバに到着したらまず宿を探すのではなくETTオフィス(地図上の左の赤★)に行ってツアーに申し込めば、首都滞在の間の宿代が浮きます!!これはお得な情報です。ちなみにWi-Fiも温かいシャワーも使える無料とは思えない環境!!最後の夜はゆっくり休んで明日に備えるのでした。
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