2019年10月30日、天気晴れ。(※2023年4月更新)
目次
南アフリカを旅する
いよいよこの南アフリカ旅の最後の目的地となる街へと向かう夜行バスの中でキレイな日の出を見てスタートした本日。
本来であれば次の街への期待でワクワクするところですが、今回訪れる
「ヨハネスブルグ」
という街に関してはいつもと少し勝手が違います。
緊張しています。
危険な犯罪都市と呼ばれる街へ
1週間前は南アフリカという国に来ること自体にビビっていた私です。
今回のアフリカ54ヶ国制覇の旅-第3章-で治安の悪さが注目されるこの国に最初に来ることを選んだのは個人的にかなり考えての決断でした。
青年海外協力隊時代からずっとインプットされ続けてきた
『南アフリカは危険』
という情報。
「路上を一人で歩いてはいけない」
「車は赤信号で停まらないように運転しないといけない」
「拳銃(けんじゅう)を突きつけられる」
「もしくは発砲(はっぽう)される事件も・・・」
南アフリカは他のアフリカとは違う国。
差別するのは失礼ですがこれまでの百聞によりどうしてもそう思わざるをえない自分になっていました。
が、ここまで旅をしてきてわかったことは
「南アフリカも他の国と変わらないヒトが暮らす国」
という当たり前のことです。
もちろん私が見ているのは一部の断片的な側面で、きらびやかに見える街の中には様々な社会問題が潜んでいることは事実だと思います。
ですが、だからといってものすごく怯え(おびえ)ながら旅をする必要があるかといえばそうではありませんでした。
他の国と同様に基本的な警戒意識さえもっていれば楽しく安全に旅ができるなということがよくわかりました。
やはり百聞は一見にしかずです。
しかし、今日これから向かう街だけは特別です。
協力隊時代に何度も乗り継ぎのために利用していたヨハネスブルグの空港。
とても大きくキレイな空港でしたが
『一歩外に出ると非常に危険な街が広がっている』
私はずっとこう教えられてきました。
そしてそれはただのウワサではなくしっかりとした事実に基づいた情報でした。
『ヨハネスブルグは危険な街』
これだけはケープタウンやポートエリザベスを訪れた後でも全く拭い去る(ぬぐいさる)ことのできない印象です。
「が、やはり一見したい!」
「この目で見て判断したい!!」
知識欲がこれほど自分を動かすのかと我ながら驚いています。
「怖いけど見たい」
勇気をもってこの国の旅のラストの目的地にヨハネスブルグを選んだのでした。
ポートエリザベスからインターケープに乗ることおよそ16時間。
ついに見えてきたヨハネスブルグの街。
来たかったけどずっと来れなかった街についに到着しました。
いやー、緊張するけどすこーしだけ楽しみになってきました。
もちろん安全第一。
警戒レベルを最大MAXにしていざ、ヨハネスブルグの旅がスタートです!!
③ヨハネスブルグ
ヨハネスブルグは、南アフリカ共和国北東部に位置する、ハウテン州の州都である。
片仮名転記ではヨハネスバーグなどとも表記される。
ヨハネスブルグは周辺地域からの人口流入などによって南アフリカ共和国最大の都市に成長し、人口は2011年で約443万人を数える。
2011年の近郊を含む都市圏人口は755万人を擁し、同国内では第1位、アフリカ内でも第4位である。
アフリカを代表する世界都市の1つに数えられ、アメリカ合衆国のシンクタンクの1つであるAT Kearneyが2017年に発表した総合的な世界都市ランキングにおいて、ヨハネスブルグは世界53位の都市と評価された。
アフリカの都市では首位である。
(中略)
アフリカ最大の証券取引所であるJSEの所在地でもあり、アフリカ最高の金融センターと評価されている。
ただ、銃器が比較的簡単に手に入る上に、犯罪が多発しており、治安の悪い犯罪都市として悪名が高い。
(後略)
【Wikipediaより】
首都が3つ存在する南アフリカ。
「ケープタウン」
「プレトリア」
「ブルームフォンテイン」
の3つになります。
ここヨハネスブルグはその中には入っていません。
が、ここが南アフリカで最も人口が多く、最も発展した経済の中心となる最大都市!
ビルも心なしかとても高くそびえているように感じながら、まずはとにかくこの街で安全ち滞在するのための宿を目指しました。
こちらも心なしか早歩き!
「そのバックパック、カッコいいねぇ!」
とこれからモノ売りの仕事に出かける感じの若い青年から声をかけられても、素直にありがとうと言えないのが申し訳ないです。
信じることは大切ですが、どうしても疑いからかかってしまいます。
「・・・ゴメンね」
そして宿に到着。
「着いた~!!」
とりあえずファーストステージクリアといった感じです。
この宿が思いのほかオシャレな所で、利用客もたくさんいたのでさらに一安心。
早めのチェックインはできないとのことだったので、荷物だけ預かってもらうことに。
そして他愛もない会話をしていると宿の受付のお姉さんたちから一言。
「バス停から歩いてきたの?それはやめた方がいいよ。帰りの時はタクシーかUberに乗るべき!」
マジか!
たった1kmほどだったし、朝9時ということで人もそれなりに歩いてたので大丈夫だろうと判断しました。
が、お姉さんたち的にはNG。
これが
「ヨハネスブルグ」
なんだなと。
高速バスのインターケープが到着した巨大なバスステーション近辺は危ないそうです。
はい!
帰りは絶対に歩きません!!
立ち入り要注意エリア
やはり地元の人たちの話は一番信用できるので、受付のお姉さんたちにイロイロと街のことも教えてもらいます。
どの国やどの街に行っても事前の情報ゲットは非常に大切です。
「オススメの行った方がいい場所はどこですか?」
「地元の美味しいものを食べたいんだけどどこに行けばいいですか?」
なんてことをよく聞くわけですが、今回はさらに
「危険な所はどこですか?」
地元の方に対して非常に失礼だし、相手の機嫌(きげん)を悪くする可能性だってあるこの質問。
ですが、お姉さんたちは地図を使いながら丁寧に教えてくれました。
これがヨハネスブルグ!
★が私が今回利用する宿Once in Joburgです。
ちなみに、あとでわかったことですがこのブラームフォンテンという区域もヨハネスブルグ在住の日本人の方はあまり近づかないそうです。
バスステーション付近ということで安心かと思ったのですが、そうでもないみたいで。
ただ結論から言うと今回はここを起点に安全に旅をすることができました。
そしてお姉さんが教えてくれたことは
『この区域より南には行ってはいけない!』
ということでした。
鉄道の線路を越えた向こう側は危険だというのです。
そこにつながる
「ネルソンマンデラ橋」
「クイーンエリザベス橋」
の2つの橋は渡るな!!
と言われました(✖︎印)。
いやー、こんなことを言われるなんて。
だって、すぐそこです。
すぐそこがもう危険なエリアだというんです。
「少し遠くのあのエリアは〜」
とか
「あまり奥まで行ってはいけない!」
ならわかりますが。
目と鼻の先に足を踏み入れてはいけない場所がある。
非常に不思議な感覚です。
そしてそんなことを聞いたらさすがにビビってしまいます。
そしてここで頭を悩ませる事態に気付きました。
いろいろヨハネスブルグの観光情報を調べると、そのほとんどは
『渡ってはいけない橋を超えた先』
にあることがわかったんです。
展望台や博物館といった定番の観光スポットが全て危険エリアの中にある。
「えっ?どうやって行くのよ!?」
宿で必死に作戦を練ります。
「タクシーやUberを貸し切って回るか」
「いやでもそんなことをしたら一体いくらお金がかかるかわからない」
そんな悩んでいる私にカナダからの旅行者の方が声をかけてくれました。
「あなた今日どうするの?私はこれに参加するけど!」
観光バス「City Sightseeing」
彼女が見せてくれたのはなんとあのケープタウンでも走っていたCity Sightseeingバスの情報でした。
なんとこのヨハネスブルグにも走っていて、あとで調べたらこちらのバスは世界100都市で運行している有名な観光バスとのことでした。
ヨハネスブルグの観光スポットを巡りながら街を1周30分ほどで周遊するこのバス。
1日パスを買うと乗り降り自由に利用することができるんです。
まさにヨハネスブルグ観光の救世主!!
チケットはバスで直接買うことができますが、ネットで買うと10ランド安い235ランド(約1700円)で手に入るのでお得です。
あとは市内にある12の停車スポットでバスが来るのを待てばOK!
ただ、心配が1つ。
「・・・バス停まで歩くのは危険じゃないの?」
お姉さんに聞きますと
「すぐそこだから大丈夫だよ!」
バスのルートと乗車の仕方
本当にすぐそこでした!
なんとお世話になる宿(先ほどの★マーク)の目の前に16番のバス停(Braamfontein)があるんです。
これはこの宿を選んで良かった!
「運は向いてる!!」
ということでバスに乗り込みヨハネスブルグ観光スタートです。
オンラインでチケット予約をした場合、バスに乗って予約ページのスクリーンショットを見せると黄色いレシートをもらえます。
これが乗車券になります。
乗り降り自由ですが、その度にこの乗車券を見せる必要があるので無くさずに!
さぁ、果たしてヨハネスブルグはどんな街なのか!?
後編に続きます。
DAY106.5へ続く
コメントを残す