2019年11月8日、天気くもり。
アフリカ16ヶ国目「エスワティニ」へ
レソトから14時間の先が見えない不安を抱えての移動はやはりかなり疲(つか)れたようで、昨夜はよーく眠れました。そして、今日はもうバスの乗り継ぎはありません。次のバスに乗ればいよいよアフリカ16ヶ国目にたどり着きます。ついにここまで来た!気持ちも自然と昂(たかぶ)り、パッと目が覚めた本日。朝7時半、宿を出発して南アフリカはダーバンから移動開始です!
非常に短い滞在でしたがお世話になったCuriocity Backpackers Durban。ザ・バックパッカー宿!という感じで、海沿いのダーバンならではのサーファーの方が好みそうなオシャレな雰囲気。中にはバーもあり、食事も食べられるということで長期滞在も快適(かいてき)に過ごせそうな感じです。1泊216ランド(約1600円)と値段もお手頃!あと1泊してダーバン観光もいいなぁ〜と迷ってしまうくらいに居心地の良い宿でした。ちなみにこちらと同じ系列の宿がヨハネスブルグにもあるそうです。
さぁ、宿をチェックアウト!受付のお兄さんにお願いして移動手段を確保してもらい、30ランドでバス乗り場まで送ってもらいました。土地勘(かん)がない場所であることや、ここが南アフリカだということで念には念をの車移動の選択です。安全に旅をするためにできることはしっかりする!これがとても大切。
エスワティニ行きのミニバス乗り場
エスワティニに行きたい!と伝えると乗り場のお兄さんがすぐにバスを案内してくれました。南部アフリカのバス乗り場の方は強面(こわもて)でもみんな本当に親切です。加えて南アフリカのミニバスはどれもキレイで乗り心地が最高!これでアフリカ16ヶ国目に行けるぞ!とフカフカのシートに座りエスワティニ行きが確定した瞬間、一気に肩のチカラが抜けました。よかった~。
ここで一つ先に書いておきたいことがあります。これから向かう「エスワティニ」ですが、実は2018年4月までは「スワジランド」という国名でした。国名が変更された経緯(けいい)をWikipediaさんに解説していただきます。
1968年9月6日にイギリスより独立した際の国名はスワジランド王国 (Kingdom of Swaziland) で、これは「スワジ人の国」という意味から付けられた。しかし現地語である「スワジ」と英語の「ランド」を掛け合わせた言葉であるために一部の国民からの不満があったことを受けて、2015年からスワジ議会でも国名変更について審議された。2018年4月19日、国王のムスワティ3世はマンジニで執り行った独立50周年記念式典での演説に於いて「私はこの国の名前を元に戻す」として、国名を現地語に則り「エスワティニ王国(Kingdom of Eswatini)」と改めることを宣言した。これはスワジ語で「スワジ人の場所」という意味になる。【Wikipediaより】
正直、私はまだこのエスワティニという名前に慣れず、スムーズに出てこないこともあるのでとにかく間違えてはいけない!と常に気をつけています。が、しかし。私がちゃんと「エスワティニに行きたい!」と言っても
「???」
という反応をされることがあります。そしてその数秒後に
「スワジランドに行きたいんだな?」
という言葉が返ってくるからビックリ。どうやら地元の人々の意識の中ではこの国はまだ「スワジランド」のままのようなんです。聞く人聞く人みんな「スワジランド」と言います。国名が変わってから既に1年以上経ちますが、長年慣れ親しんだ名前は抜けないようです。なので、私はエスワティニに行く気満々ですが、運転手さんや他の乗客の皆さんはスワジランドに行く!という感じで、何とも不思議な気分。それでも目的地は同じなのでよしです!
午前10時前にバスは満席になり出発!ここから車は北東に向かって進んでいきます。それにしても南アフリカの非常にしっかりとした道路にはもう感激です!日本だと当たり前のことかもしれませんが、道路が平らでキレイに整備されているということがどれほどすごいことなのかを改めて痛感したレソトの旅。
高速道路もある南アフリカ。料金所だってこの通り!エスワティニまでの距離およそ350kmでさえ短く感じるのが驚きです。たった60kmが永遠かのように感じられた数日前のレソトを思い出すと思わず笑いがこみ上げてきます。
パーキングエリア的な場所もとってもキレイで充実している南アフリカ。もうこの国の移動に関しては一切の文句が出てきません。快適すぎます!!
ここで久しぶりにビルトンを発見してしまったので購入。南アフリカとナミビアを代表するソウルフードです!ちなみに、バスで隣(となり)に座っていたエスワティニ出身のお兄さんに「食べますか?」とお誘いをすると「それは何??」という反応が返ってきました。彼はビルトンを知らなかったんです。隣の国でも文化の違いがあり、知らないことも当然あるという当たり前のことに改めて気付かされた何気ないやり取り。そのあとビルトンを食べた彼の感想は「グーッド!」でした。
ダーバンを離れて進んでいくとまわりがどんどん緑になっていき、違う国に向かっている雰囲気が漂ってきました。車が走るのはアフリカ大陸の東側!西側のケープタウンや中央部のヨハネスブルグの景色とは明らかに違いを感じる景色です。こちらは雨が多いのか、それとも緯度的に赤道に近づいていることが原因か。同じ国の中でも地域によって気候や自然に特色があるというのは日本と同じです。面積が大きい南アフリカという国の地理を一括りにすることは当然できません。だからこそいろんな街を訪れる楽しみがあるというもの!
木々の種類が変わっていくのがこれまた面白く、だんだんサファリでよく見かける低木が目立つようになってきました。そしてついに道路脇にはエスワティニの国境を示す案内が登場!そこには「Swaziland(スワジランド)」の文字が。さすがにこれは変えた方がいいのでは?と思うのですが、まぁわかればいいということなのでしょう。ココを曲がればもうすぐそこです!
南アフリカ出国
バスに乗ること4時間!ついに南アフリカ側の国境(Golela)に到着しました!キターー!!
南アフリカの出国はこれが2度目。今回も特に何もなく一瞬で終わりました。それにしても立派な建物です。
エスワティニ入国
そしてそして。やっとです!ようやくです!!このとき時刻はお昼の2時。レソトを出国してからまるまる24時間かかりまして、アフリカ16ヶ国目「エスワティニ」についに入国しました!!ヤッターー!!入国審査は非常にスムーズで、とってもキレイな入国管理所にてあっさりと入国スタンプを押していただきました。が、ここまでの長い道のりがあった分、達成感がハンパなかった!マラソンのゴールテープを切った気分です。やったぞー!来たぞ、エスワティニー!
ただ、この入国スタンプの印字がまたもやスワジランド。どうやらエスワティニを強く意識しているのは私くらいのようです。※30日以内の滞在であればエスワティニ入国にビザは必要ありません。
国境を越えてしまえばもう安心。ミニバスはエスワティニ国内をさらに北へ向かって進んでいきます。
景色はやはり緑が多めのエスワティニ。畑ではサトウキビや穀物が育てられています。ということで改めてここでスワジランドではなくエスワティニの紹介です。
エスワティニ
エスワティニ王国、通称エスワティニは、アフリカ南部に位置する立憲君主制国家。イギリス連邦加盟国のひとつで、周囲を南アフリカ共和国とモザンビークに囲まれた内陸国。首都はムババーネである。かつては「スワジランド王国」という国名であったが、2018年4月19日に現在の「エスワティニ王国」と改めることを宣言した。【Wikipediaより】
特徴① 王国
名前が変わった国という印象があまりに強いために他の情報がなかなか入ってこないわけですが、この国もレソトと同じ「王国」になります。『王様の言うことは絶対!』という絶対王政の国。そして今回このエスワティニに来たことでアフリカ大陸の全ての王国を制覇!アフリカ54ヶ国の中で王国はモロッコ 、レソト、エスワティニの3ヶ国になります。テストに出るかもしれません!いや、出ないと思いますが頭の片隅(かたすみ)に入れておいていただきたいアフリカ豆知識です。
特徴② 小さな内陸国
エスワティニのもう一つの大きな特徴はこの国もレソトと同じように国土が小さい内陸国であるということです。面積は17363㎢と日本の四国より少し小さいくらいの大きさ!アフリカ大陸の小さな島国5ヶ国を除いた49ヶ国中だと2番目に小さい国になります。ちなみに1番小さい国はガンビアです。先日まで小さい小さいとお伝えしていたレソトはなんと49ヶ国中7番目!まだまだ小さい国はあるということですね。
夕方5時過ぎ。ダーバンを出発してから約7時間!やはりそれなりに時間はかかりましたが、ついに!ついに!!ついに!!!バスは目的地であったエスワティニの「マンジニ」という街に到着しました。そしてこのマンジニがまぁ久々のガチャガチャした楽しそうな感じでもう今すぐ歩き回りた〜い!!となったわけですが、今日はその気持ちをグッと我慢して宿を見つけて移動の疲れをとることに。ということで明日からいよいよエスワティニの旅スタートです!楽しみだー!!
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