モロッコを旅する② 北の港街「タンジェ」〜対岸のスペインとジブラルタ海峡〜

2019年4月26日、天気晴れ。

モロッコの歩き方

一人旅をしていて思うことは、私は決して一人ではないということです。カサブランカで電車に乗りたいけれど切符の買い方がわからない時は道行くお姉さんに声をかけます。すると

「コインじゃないと切符は買えないからあの店で両替してきてもらうの!」

と教えてくれます。そしてそのお店に行くと笑顔で対応してくれる店員さんがいます。ようやく切符を買って先ほどのお姉さんにありがとうを伝えると、「どこ行くの?」と聞かれるので答えると「じゃあこの反対側のホーム!3つ先の駅だよ!」と親切に教えてくれるんです。

お店で買い物する時は店員さんに値段を聞いてもフランス語で答えてくるのでこれが全くわからない。でもそんな時はとなりから「15ディルハムだよ!」と英語で助けてくれるステキなお姉さんがいるんです。一人で旅をしていると心細くなったり、変な声をかけられたりすることも当然ありますが、その分こういうやさしさにものすごく心を温められます。

本日泊まったのはタンジェの街のドミトリーDar Syra。メディナ(旧市街)の中の非常に目立たない場所にあるので見つけるのがまぁむずかしいです。が、中に入るとオシャレな4階建の空間が。

屋上に出ると海沿いの街の雰囲気も感じることができます。1泊1600円ぐらいでこの立地。

さらにステキな朝食もついてきます。コーヒーのある朝のしあわせは格別。では今日はタンジェの街からモロッコ観光スタートです!

②タンジェ

タンジェは、モロッコ北部にある都市。人口は、約95万人(2014年)。ジブラルタル海峡に面した港町で、スペインやジブラルタルなどから多くフェリーが行き来し、国際都市として栄えている。タンジールの表記も見られる。【Wikipediaより】

この街に来た理由は2つ。一つは一番北だから!青年海外協力隊時代に私がアフリカ南部のナミビアという国で2年間過ごした場所も一番北の村でした。なので「北」と聞くとつい行きたくなってしまうぞ。ということでモロッコの北の端(はし)にあるタンジェの街にやってきました。

タンジェの駅を降りると目の前にドンと構えるヒルトンホテル。

海沿いに建つビル群だけを見ると現代的な街を感じさせます。

メディナ(旧市街)

が、少し歩いてメディナ(旧市街)に入るとそこはもう昔の雰囲気(ふんいき)を残した街並みに変わります。人々の生活が根付いた活気あふれるタンジェのメディナ。

モロッコの市場に行くと一際目立つのが宝石のようにキラキラと輝くこちらのオリーブの実!チュニジアと同様にここモロッコも地中海性気候を活かしたオリーブの栽培が盛んな国になります。もう見ているだけでハッピーな気分!!

チュニジアの旅も終えてようやく「メディナ」という古代都市についての理解が少しずつ深まってきた今日このごろ。かつては外部からの侵入(しんにゅう)を防ぐための石造りの壁(かべ)につつまれた街の中に人々は生活をしていたわけです。これはすぐ近くにヨーロッパ大陸が位置している北アフリカ特有の古代都市の構造です。

今は壁の外側にも街が広がっているわけですが、昔はこのメディナの中が人々の暮らす場所でした。

古い街並みを残しながらも今を生きる人々の生活感ある独特の世界が広がるメディナは北アフリカの見所の一つです。

その中でもタンジェのメディナは小高い丘に造られているので、街の中を歩くと坂が多くてアップダウンがかなりあるのが特徴です。ではなぜ小高い丘の上にメディナを造ったのか?

ジブラルタ海峡

実はここタンジェに来たかったもう一つの理由があります。それがこの海を見たかったからです。これがモロッコとヨーロッパ大陸の間に広がるジブラルタル海峡。地図帳でモロッコを見つけると気付くのが、海をはさんで北に位置するスペインとのそのあまりの近さです。これは一体どのくらいの距離なんだろうかとずっと気になっていたので、いつかこの目で確かめたいと思っていました。昨日はくもっていたのでぼんやりとしか見えませんでしたが、本日改めて海沿いに行くとその姿が目視(もくし)できました!

あれがスペイン!!近いです。どんだけ近いかは行ってないのでわかりませんが、モロッコの地からハッキリと見えるぐらいの近さです。つまり!逆に言えばスペインからこのモロッコの大地も見えているわけです。

かつてはスペインの植民地だった歴史もあるモロッコ。ここタンジェの街がヨーロッパの玄関口となり、アフリカ大陸にヨーロッパからの様々な影響(えいきょう)がもたらされました。

タンジェの高台から一望できるジブラルタル海峡。近づいてくる船の警備は街を守るために必要不可欠です。そのためにタンジェの街は小高い丘の上につくられたわけです。

ということでタンジェの街を散策し終えたところで、本日はここからバスで移動します!何も調べてなかったのですが、フランス語しか話せないタクシードライバーさんに「バスステーション!」とジェスチャーも交えて一生懸命伝えると感じ取ってくれました。

青いタクシー

そして昨日、モロッコのタクシーは赤!と書きましたが、実はこれ違いました。タンジェのタクシーはコバルトブルーのような色なんです。こういう発見がまたまた楽しいアフリカ旅。こうなってくるともしかして街ごとにタクシーの色が違うのかも!?という予想になってきます。

ちなみに少し大きめのタクシーはベージュ色でした。

DAY12.5へ続く

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