2019年7月20日、天気晴れ。
ダナキルツアー Part3
ダナキルツアー最終日!連日朝が早いのでいつもより長めの1日を満喫(まんきつ)しているはずですが、あっという間に感じるダナキル砂漠で過ごす3日間。ラストの本日もこれまたすごい絶景との出会いが待っていました!!ということで今日も早朝4時起きの4時半出発で行動開始です。
昨夜泊まっていたアバラの町は⑦になります。今日はそこから北へ進んで目的地は⑧!朝からかなりの長距離移動です。
が、この間の道路は舗装がしっかりされていて、車はどんどん進んでいきます。ゆれも少ないので車中で眠りにつけるほどでした。日が出るとそこはすでにダナキル砂漠の砂の世界。
①朝食タイム
朝6時に朝食!フォカッチャのようなフワフワ感があり、かみごたえもあるエチオピアのパンで腹ごしらえです。いっしょにエチオピアンコーヒーをいただけばバッチリ目が覚めて気分はスッキリ!いよいよここからツアーがスタートするぞ〜という気分になりました。
②ダナキル砂漠の世界へ
岩山の間を走っていく車。冒険が始まるワクワクと同時に感じる知らない世界に入り込んだようなフワフワした感覚。
朝日に照らされた岩山のそびえるダナキル砂漠はなんとも幻想的な感じで絵になります。
しばらく走ると目的地へと続く曲がり道に到着。またまたすごいところにやって来たなぁという感じが既にありますが、まだまだ先へと進みます。
黒い砂の砂漠が広がると道はまた未舗装(みほそう)に。そしてここからがダナキル砂漠の不思議な世界の始まりでした。
ウロコのような模様の茶色い大地が広がり
それがだんだんと白くなっていくと
最後は黄土色の世界に。ココがこのツアー最後の観光スポットになります。
③ダロル火山
ダロル火山はエチオピアのエトラエール山脈の北東、アファール州ダナキル砂漠に位置するスコリア丘火山である。爆発により生じたマールと呼ばれるクレーター状の地形で、中新世に玄武岩質のマグマが堆積した塩に侵入し、その後の熱水活動により形成された。(中略)。火口は海抜マイナス45m~50mほどで、陸地にある火山としては世界で最も低い噴火口として知られる。(中略)。「ダロル」はアファル人の言葉で「溶解」「崩壊」を意味する。緑色をした強酸性(pH1未満)の池のほか、酸化鉄や硫黄、塩などにより構成された、色鮮やかで荒涼とした、地球上とは思えない光景が広がっている。(中略)。噴火による硫黄の燃焼で、夜間には青い炎が広がる光景が見られる。【Wikipediaより】
言葉で説明するよりも写真で見ていただいた方がわかるダロル火山。
これが自然の力でできた色と形だということに終始感動しっぱなしです。
広い大地のようですがココは火山の噴火口の中。下にはマグマがあり、グツグツと泉が湧(わ)き上がる音が聞こえてきます。ちなみにこの液体には触ってはいけません。
火口が広がる一帯もまたなんとも言えない異世界感に満ち溢(あふ)れています。この紫やオレンジ、黄色が混じった花畑のような大地。
こちら実は固くないんです。踏むと潰(つぶ)れる色のついた泥のような感じ!このなんとも言えないネチョっと感がまた不思議な世界を演出します。ちなみにこちらも化学物質。肌に触れるとかゆくなることもあるので注意が必要です。そしてご覧の通り靴(くつ)の裏にビッシリつきますので、ダロル火山に来るときは汚れても良い靴で!サンダルは厳禁です!!
ただもうそんなことはどうでもいいくらいに私の心を魅了したダロル火山。ここはラリベラの岩窟教会群と並ぶエチオピアの有名な観光地になるので、写真では何度も見てきたこの景色。しかし本物はその想像を超えてきました!大地の下から生きた火山の鼓動(こどう)を感じるんです。
そしてとにかく暑いんです。言ってしまえばマグマの上を歩いているような場所になります。「今日は風があるからまだいい方だぞ!」とガイドのお兄さんは言っていましたが、それでも確実に40度は超えていたはず。汗は止まりません!
火口の強烈な色の世界も印象的ですが、ゆるやかな傾斜(けいしゃ)の火山の山肌もこれまた美しくも妖艶(ようえん)な感じで。
『地球上とは思えない景色』という表現がピッタリのダロル火山でした。
火山を訪れた後はその周辺のスポットを回りました。こちらは現地の人が薬として用いる薬用成分があるといわれている泉。触ると少しオイリーな感じで、ニオイはそこまでしませんでした。肌に塗(ぬ)って使うそうです。
ダロル火山の一帯を占めるのは塩の世界!
この岩山も
この真っ白い大地も
先ほどもご覧(らん)いただいたこのウロコ模様の大地も
実は全部塩なんです。塩の岩盤でできたここら辺一帯の大地では塩の採掘が主産業として行われています。
④塩の採掘場
砕いた大地のブロックが塩!というのがこれまた不思議です。トラックに積んで運べるようにキレイにまわりを削って直方体にします。これを暑い炎天下の中で行う人々。とってもハードな仕事です。
どこまでも広がる塩の世界。地平線のところにちょこちょこ見える影も同じように塩の採掘をしている現場です。
人類が生きていく上で欠かすことのできない塩。今日もダナキル砂漠でその塩の採掘にはげむ人々がいます。
⑤ダナキルツアー終了
ということで、これにてダナキルツアーの全てのプログラムが終了です。いやー、大満足!こんなに自然と向き合えるツアーというのもなかなか無いなと感じました。「世界一過酷」という表現が使われていると書きましたが、それほど過酷ではなかったというのが私の感想です。強(し)いていうなら暑いということぐらいなのでしょうか。ですが、火山を見に行くのですから暑いのは当然です。いやー、本当に最高でした!
ちなみにこのツアーは3日を基本としていますが、時間がない場合は2日や1日だけの参加、さらに4日間のダロール砂漠の夜の景色を見れるツアーもあるそうです。先ほどのWikipediaで出てきた『青い炎』…気になるところです!ただとにかく「エルタ・アレ」と「ダロル火山」を2つとも見たいという場合は基本の3日のプランを選択して下さい。エチオピア国内のこのツアーを全て管轄(かんかつ)するETT(Ethio Travel & Tours)のオフィスに直接行って予約をすれば、正規価格の300USドルで参加できます。詳しくはブログDAY63を参照して下さい。あとは、心配になったらとにかくオフィスに電話する!これです。たとえ迎えの車が遅くなっても必ず参加できるのでご安心を。ガイドさんはとっても親切で丁寧な方でした。
さぁ、メケレの街に戻ってきました。この大きな街を歩いてみたいという気持ちもありましたが、ツアーの疲れもありゆっくりしたいということで、メケレの街は車からの観光で終了です。このあと本日泊まる宿探しでイロイロありましたが、最後はなんとかなりました。ということで、寝床(ねどこ)を確保してシャワーを浴びてスッキリ〜!!
したのですが、一つだけスッキリしないことが。明日の帰りのバスです。いよいよ明日でエチオピアの旅は最終日。明後日には飛行機でアフリカ10ヶ国目へ向かいます。なので必ず明日中に首都アディスアベバに戻らないといけないんです。が、そのためのバスチケットが手に入らない!この週末は先週のアディスアベバに続いてメケレでも大学の卒業式が行われたらしく、その関係かわかりませんが乗れるバスが無いとのこと。これはマズイ!!と思っていたわけですが、そこでなんとかしてくれたのが今回一緒にダナキルツアーに参加したメンバーでした。ETTに交渉(こうしょう)をして車を確保してくれたんです!やった〜!!値段は1000ブルと高いですが、ここはこのチャンスをありがたくいただくべきです。とにかくおかげで一気に気が楽になりました。写真はお世話になった宿の子どもと。
ダナキル砂漠の自然を満喫し、ステキな人との出会いもあり、本当に充実した3日間。思い出にひたりながら今夜はゆっくり眠りたい!と思っていたのですが、なんと明日は午前3時出発!!エチオピアの旅はまだまだ終わりません。本日もインジェラでお別れです。
先生がエチオピアで何かあったのか?と毎日、リョウが心配していました。
次の国も楽しみにしています。