2019年8月1日、天気晴れ。
ジブチの歩き方
んー、ちょっとここ最近、エリトリアの旅あたりからなんか気持ちがモヤモヤしていました。国自体が小さいことを理由に行動範囲を狭(せば)めているなという感覚が常にあり、自然と首都にいる安心感を優先しているなと。もちろんそれも旅の仕方の一つであり、無理をしてはいけません。自分がしたい旅をする!これが一番大事。ただ、なんか晴れないモヤモヤ。きっと自分自身で納得がいってないんだろうなぁと。でも、なぜか足が動かない。それは暑さのせいもある気がしますが、それだけじゃない気もします。
こういう時は何でもいいから行動するのが一番!自分の今に違和感(いわかん)がある時は、何かを変えるしか現状を打破(だは)する方法はありません。そして変えるためには行動。首都を離ます!!正直ジブチは観光名所は少ない国になります。なので他の場所に行っても魅力的なものがあるとは限りません。が、とにかく殻(から)に閉じこもってる今の自分を変えたい!そう決心して今日は首都でお世話になった居心地の良い宿を飛び出しました。
China Shandong Restaurant and Hotelという中国の方がオーナーの宿。とにかくホテルの値段が高いジブチ!Booking.comで出てくる首都ジブチの中で一番安いホテルがこちらでした。それでも1泊40USドル(約4400円)します。部屋は非常にシンプルで、シャワーは共用。久しぶりに歯磨き(はみがき)の際に水の味が気になりましたが、クーラーがガンガン使えて、洗濯機(せんたくき)も利用できるので文句無し!何よりスタッフさんがすごく良い方ばかりでした。
ジブチ市内のバス
さぁ、外に出ればもうそこは灼熱の世界。バックパックを背負って歩くとすぐに汗が止まらなくなります。ホテルでもらった水をこまめに飲みながらバス乗り場へ。その距離約2km。…いや、ここは無理するところじゃない!ということで街を走るバスを捕まえてみることに。いくら?と聞くと50ジブチフラン(30円)とのこと。何かと値段が高いジブチなので、アレするにもコレするにもいちいちお金の心配がつきまとっています。これも行動範囲を狭めてる一つの理由だなと。30円で乗れるならもうこれはありがたやということで乗車です!
そしてローカルバスの中では地元の人との出会いが。まずはこちらからすかさず声をかけます。実は今日の目的地に行くための交通手段に関する情報がなかったため、とりあえずバス乗り場に行こうと考えていました。なので、バスに関する情報を教えて下さい!と伝えると…忘れてました。ここは元フランス植民地で、公用語はフランス語とアラビア語の国。当然「???」という反応が返ってきます。が、そこからでしたら。私が口にする目的地の名前を聞いて、私の言いたいことを察してくれるおば様たちのパワーが炸裂(さくれつ)!何を言っているかはわからないのですが「私たちがバス乗り場まで連れてってあげる!」ということはちゃんと伝わりました。いやー、心強すぎる!!
街中を走るバスの終点であるジブチの中心にあるバスステーション(地図上部の★)で降りると、そこからさらに乗り継ぎ。「コッチだよ!」と案内してくれるおばさんについていき、一緒にバスに乗車。そしてしばらくしたところで「ここで降りなさい!」と教えてくれてやってきたのは何の目印もない道の途中でした(地図下部の★)。これは一人では絶対に来れなかった!おばさまたちに心からありがとうでした。ここまで来たバスも50ジブチフラン。街中の移動にとっても便利なジブチのバスです。
ジブチ市出発
ここからは長距離移動になります。よくよく考えるとエチオピアぶりのザ・乗り合いバス!相変わらずの狭さですが、狭いからこそ意外と居心地がいい座席に座り、本日は西の「タジュラ」という街へ向かいます。料金は2000ジブチフラン(約1200円、荷物代込み)。やはり他の国に比べると高めの設定です。
ちなみにジブチには、あの死海よりも塩分濃度の濃い『世界一の塩湖』など、もちろん見所もあります。が、ツアーに参加するとかなりの値段を取られるそうなんです。宿にツアー、長距離バスにビールととにかく値段が高いジブチ。宿泊代や交通費などの払わざるを得ないところは節約できません。ビール…暑いので節約できません!となると、残りのツアーだけは我慢(がまん)。…せっかくジブチに来てるけど…いや、もちろんあきらめているわけではありません。なんとか安く行けないものかなぁと考えをめぐらせているところです。
タジュラへ向かう道はこれまたなんとも暑そうなカラカラとした光景が続きます。海沿いをずっと走るので砂漠ともまた違う不思議な景色です。そんな道中にいろいろとジブチのことを教えてくれたのは隣の席に座ったモハメドさん。大きいカラダのモハメドさんは
「この車は僕には小さすぎるんだ。ごめんね。」
と、非常に気をつかってくれる親切な方で。そんな彼と話していて面白かったのは、ジブチから見た近隣諸国(きんりんしょこく)に対するイメージでした。
「エリトリアの人たちはあんまり君に話しかけてこなかったでしょ。そうなんだよ。僕たちみたいにおしゃべりじゃないんだ。不思議だよ。そしてエリトリアのビザはジブチでは取れなくてね。隣(となり)の国なのになぁ。」
確かに!と思い当たるところがありました。私はエリトリア人たちがその「しゃべりすぎない」「相手の邪魔(じゃま)をしない」ということを大切にしていることを現地の方から聞いていたので納得をしていました。が、モハメドさんにはエリトリアの人々の態度が少し理解できないようです。隣の国ですがビザが取れないなど、交流ができないという状況(じょうきょう)というのはなかなか複雑な問題を抱(かか)えているのかもしれません。
では、そんなモハメドさん関連でジブチの男性に関するあるあるを2つ紹介したいと思います。
男性ファッション
何度も言いますが、暑い国ジブチ。日陰(ひかげ)にいても暑く、何もしてないのに汗が出てきます。おかげでTシャツは毎日ビチョビチョ!洗濯の頻度(ひんど)も上がるので大変です。そんなジブチの男性のファッション!それがスカートなんです。南部アフリカではアフリカ布を腰(こし)に巻く女性の姿をよく見ますが、ジブチでは男性も!風通しの良さそうな薄手(うすで)の生地のアフリカ布がなんとも涼しげで、暑い国にピッタリだなと。オシャレと涼しさを兼ね備えたジブチ男子のスカートスタイルです。
覚醒植物「カート」
さらにエチオピアでも見た「カート(チャート)」!食べると眠くなくなるという植物の葉はここジブチにもあります。その人気ぶりはエチオピア以上!移動するバスの中で男性たちはカートをバクバク食べます。ガム感覚なのかなと。ひたすら葉っぱを食べるその姿はなかなか不思議な光景です。これもジブチ男子あるある!
タジュラ到着
窓を開けて走っても入ってくるのは熱風という4時間のドライブを経て、ようやく「タジュラ」の町に到着しました!タジュラの町についてもいろいろ教えてくれたモハメドさん。彼のオススメの宿にチェックイン。今度紹介しますが、やはり値段は高めです。が、目の前が海というとてもステキな宿!首都から抜け出したぞ〜という開放感があり、モヤモヤしていた気分も晴れたのでよしです。夕方になるとようやく気持ちのいい風が吹くようになったので少し外を散歩することに。
ジブチの主要都市はほとんどがジブチの海である「タジュラ湾」に面しています。その湾の名前を持つ町タジュラ。非常に小さい町ですが、のんびりするにはとてもいい、おだやかな町だなぁという印象です。ちなみに道路を歩いているとラクダとすれ違うことも!なんて平和なんでしょう。※暑さでボーッとしてたからかこの時はすご〜い!くらいの軽い感動でしたが、あとになって考えたらものスゴイ体験だったなと。アフリカでも非常に珍しいラクダとすれ違う町タジュラです。
そしてドンピシャで夕日が山に沈むタイミングに出くわしました。これはラッキー!今朝までのモヤモヤがスーッと消えていく美しい光景。やっぱりモヤモヤしたら行動あるのみです!
夜になってもにぎわう小さな港。「タジュラはいい町だよ。」というモハメドさんの言葉の通りだなぁと思いながら、夜風に当たってもうしばらく夜の町を散歩するのでした。
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