カメルーンを旅する⑨ 国内大移動 Part3 〜カメルーン出国手続き&コンゴ共和国陸路国境越え〜

2020年2月27日、天気くもりのち晴れ。(※2024年3月更新)

カメルーンを旅する

首都ヤウンデを出発してから2度目の朝を迎えたのは「ンゴイラ」というカメルーンの南東にある小さな町です。
昨夜到着した時はあたりが真っ暗だったのでなんとなく雰囲気でこの町のことを感じるだけでしたが、今朝外に出てみるとこの通り。
ものすごい田舎(いなか)でした。
そして久しぶりの寒い朝です。

まぁまず旅行者が訪れる場所ではないのでホテルが無いかもしれないなぁと思っていましたが、ちゃんとあったので昨日はグッスリ眠ることができました。
木造のホテルで部屋にはベッドが一つあるのみ。
鍵は南京錠(なんきんじょう)で内側からは閉められず。
トイレは外にあるボットン便所(べんじょ)。
電気も水も無い本当にただ寝(ね)るだけの部屋でしたが、昨日は移動でかなり疲れていたので私にはこれでも十分!
ベッドで寝れるだけでしあわせでした。
お値段は1泊2000セーファーフラン(約370円)!
ありがたすぎました!!
ということでいよいよ今日はコンゴ共和国へと向かいます。

宿のオーナーさんが私の次の移動のことを昨夜から気にしていてくれて、なんと朝起きるとバイクの手配を済ませてくれていました。
2000セーファーフランで1泊させてくれたオーナーさんの紹介なのでここはそのままお世話になることに!
料金は15000セーファーフラン(約2700円)となかなかしますが彼を信じます!
向かうはコンゴ共和国の国境の町「ンタム(Ntam)」です。

ただ、昨日から一つの疑問がありました。
今いる⑥ンゴイラから⑦ンタムまでの距離はおよそ85km。
そしておそらく昨日と同じような未舗装(みほそう)道路であることが予想されました。
・・・ここをバイクで!?
いったいどんな移動になるのか。
まぁそれでもこれしか移動手段はないようなのでもうこの流れに乗るしかありません。
ということで、いざンタムに向けて出発!!

出国手続き① 警察署での出国登録

とその前にまずこの町の警察署に行かなくてはいけないという話を耳にしたのでやってきました。
カメルーン東州(East)の国境の管理を担当する警察署だそうで、ここで出国の登録をする必要があるとのことでした。
そして通過料として5000セーファーフラン。
・・・なんのお金だ?
となりますが、警察の方が一生懸命(いっしょうけんめい)真剣に私に説明をするのでどうやらこれは本当に払う必要がありそうだと判断して支払いました。
ちなみに彼が管理している出国者のリストが書かれた一覧(いちらん)を見せていただいたのですが、このンゴイラ→ンタム間の国境越えをした方は2年前の2018年から今日まででなんとわずか25名しかいないんです!
そして2020年。
この私がこのルートで国境超えをする記念すべき一人目になりました~!!
歴史に名を刻んだ気分で嬉しいです。
それにしてもあまりに国境超えをする人が少ないので理由を聞いてみると、このルートを通る人は稀(まれ)のようで、基本的にカメルーンからコンゴ共和国に陸路で向かう場合は「サンメリマ(Sangmélima)」という街からのルートを通るそうなんです。
まぁ、2020年最初の一人になれたのでラッキー!
警察署での登録も済み、これで本当に出発です!!

するといきなりグラベルロードの旅がスタート。
なかなかの急な坂道やゴツゴツした道をバイクで進んでいきます。
車内と違って思う存分写真が撮(と)れるのが最高です!

緑のジャングルの中を駆(か)け抜けるのはとっても気持ちがよくて。

さらになんといってもバイクの開放感!
もうずっと乗っていたいくらいです!!

・・・と言えたのは最初の30分くらいですかね。
基本的にずーっとこの景色が続きます。
地図アプリのGPS機能で自分の現在地を見るたびに

「まだココ!?」

もうかなり進んだと思ってたけど・・・と現実を突(つ)きつけられる果てしないグラベルロード。

お尻(しり)もだんだん痛くなってくるのでなんとか気持ちだけは保って

「あと少し!あと少し!!」

と自分に言い聞かせます。

そして走ること2時間を過ぎたところでようやく少し開けたエリアに出てきました。
道がある程度整地されているとお尻への衝撃(しょうげき)が一気に軽減されるので助かりました。
そこからさらに30分ほど走って到着したのが

コンゴ共和国との国境の町「ンタム」です。
これまたとっても小さい町になります。
時刻はお昼を過ぎたところでいよいよ暑くなってきました。

出国手続き② 移動手段の確保

さぁ、もう目と鼻の先に国境。

「いよいよコンゴ共和国だ!!」

となるのですが、ここで久しぶりの陸路国境越えの前に少し説明をします。
陸路で国境を越える場合には大きく2つのパターンがあります。
一つは『国境で車を乗り換える』パターンです。
次の国に入国するとタクシーが待ち構えていて、それに乗り換えて一番近くの街へと向かいます。
そしてもう一つは『そのまま車を乗り換えずに入国する』パターンです!

どうやらこのンタムの国境越えは二つ目のパターンのようです。
今回はそのバイク版!
フランス語がわからないのでなんとなく理解しながら進んでいくしかない今回の国境越え。
ここまで送ってきてくれたバイクドライバーのロメオさん。
実は朝の時点で

『国境まで15000セーファーフラン。そこからコンゴ共和国の最初の街までさらに15000セーファーフラン。』

と値段を提示(ていじ)してくれていたのですが、ほの意味がこの時ようやくわかりました。
ここで断って立ち往生することもできないので、このままロメオさんにお願いすることに!
ちょっと値切っていただき12000セーファーフランでコンゴ共和国の最初の街「スアンケ(Souanké)」まで行ってもらいます。

ただここで突然彼がいなくなったんです。
1時間もいなくなるのでさすがに不安になったので近くにいた彼に聞いてみます。
ロメオさんはどこへ行ったのか?

「ヘルメットを借りにいったんだ。コンゴ共和国は厳しいんだよ。カメルーンでは必要ないんだけどね。」

これから向かう国がカメルーンとは違う国であるということを実感した瞬間(しゅんかん)でした。

彼の言う通りヘルメット(?)をつけて登場したロメオさん。

「行くぞ!!」

ということで、ついに国境越えです。

出国手続き③ カメルーン出国審査

まずは出国。
面白いのは出国審査をする管理官の隣(となり)に警察の方もいて、出国の記録を帳面で記録されることです。
先ほどのンゴイラでも警察署での手続きがあったように、出入国の管理を警察が担(にな)っているようです。
だからといって厳しいチェックがあるわけではなく、スムーズに出国は完了。
これにてカメルーンとお別れです!
さよならカメルーン!!

カメルーンの出国審査を終えると再びバイクに乗ってアフリカ24ヶ国目

「コンゴ共和国」

に入っていきます。
しかし、この時ココから新しい国に入るということを私はまだハッキリと認識していなかったような気がします。
このあと待っていたのは予測不能な初めての展開。
ドキドキのコンゴ共和国の旅がいよいよ始まります。

DAY166.5へ続く

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