ニジェールを旅する② 首都「ニアメ」〜マーケット&博物館観光 -ニジェール恐竜図鑑- 〜

2023年6月25日、天気晴れ。

ニジェールを旅する

宿を見つけてチェックインをするまでに丸一日かかった昨日。
ネット環境を手に入れてから改めてAirbnbで予約した宿のオーナーに連絡をしたのですが今朝になっても返信がなく、なんだか心配になったのでそちらはキャンセルさせていただきました。
民泊サービスなのでスピーディーな対応を求めてはいけないのかもしれませんが、少しでも不安に感じたら宿選びは再考した方が◎
地図アプリの宿情報を頼りに数件見て回り、辿り着いたのがHotel Tenereです。

Google Mapsより

主要道路沿いにあるこのホテル。
部屋には冷房の効くクーラーとバッチリお湯が出るシャワーがついているので文句なし。
朝食込みなので朝からしっかり腹ごしらえができるのも嬉しいポイントです。
お値段は1泊1万円ほどとやはり高めですが、ニアメではこれがスタンダードなのでそこは目を瞑(つむ)ります。
英語を話せるスタッフさんがいて、さらにWiFiも使用できるHotel Tenere。
実はこのあとこのホテルにものすごーーーく助けてもらう事態が起こるのですが、それについてはまた明日お話させていただきます。

Google Mapsより

それではホテルに荷物を置いたまま身軽な状態で外へ出発。
ようやく首都ニアメを落ち着いて散策することができます!
まずは改めてニアメの紹介からスタートです。


このあと起こるとある事態の影響でブログに載せる写真はほぼ全て引用したものになります。
私が見てきたニアメの様子が少しでも伝われば幸いです。


①ニアメ

ニアメは、アフリカ西部の内陸国ニジェールの首都。
国内最大の都市で政治・経済の中心地。
ニアメーとも表記する。
ニジェール最大の都市。
ニジェール川の東岸に位置する。
人口は2012年国勢調査で1,026,848人。
トウジンビエの生産地域に位置し、製造業にはレンガ、陶磁器製品、セメント、織物などがある。

Wikipediaより

グランドマーケット

Google Mapsより

お世話になっているホテルからすぐの所にあるのがニアメ最大の市場。
街の中心に位置し、多くの人で賑わいます。
正面にはローマ時代の遺跡を彷彿(ほうふつ)とさせる柱が印象的なグランドマーケット

Google Mapsより

並ぶ商品はどこの国でも見るおなじみのモノで特に真新しさはありませんが、それでも街の活気を求めて訪れたくなるのがアフリカの市場です。
歩いていればアジア人だろうがしっかり客引きの声をかけてくる店員のみなさん。
地元の人と気軽に交流ができるのも市場の魅力になります。

Niger Marchesホームページより

このグランドマーケットで手に入れておきたかったのが私の旅の恒例となっているサッカー代表ユニホームです。
ココに無かったら探すのは難しいぞ~と思いながら期待を込めてやって来ると、入口すぐの所で売り場を発見。
あまりに簡単に見つけてしまいましたが、他の国ではまず見かけることのない貴重なニジェール代表のユニホームに大興奮!
フランス語で値段交渉をして無事購入することができました。

Google Mapsより

ユニホームが手に入って満足したところで、続いて向かうのはニアメで最もアツイ観光スポットです。
小さな都市なので中心部だけなら十分歩いて回ることができるニアメ。
治安の心配があるのでタクシーを利用した方が良いかなぁとも思いましたが、人通りの多いエリアでは車移動より徒歩の方が逆に安全かもしれません。
もちろん荷物には常に注意を払い、少し早歩きでいきます。

Google Mapsより

途中で不思議な果物や美味しそうに焼けたヤギの肉を売っているお店を見つけたのでチョイチョイ寄り道をしながら進むこと数分。
お目当ての施設があるミュゼ通りという道に来ると周囲の様子が変わります。
道路脇には観光客をターゲットにしたお土産屋さんが並び、通りの奥には高級ホテルがドンとそびえるんです。
先ほどまでと雰囲気が違いすぎて・・・本能的にわかるココはなんとなく気を付けた方がよい感。
お土産屋に立ち寄りつつもスタスタ歩いて通過します。

そして到着したのが②グランドマーケットから1.5kmほどのところにある③ニジェールの国立博物館です。
(①はお世話になっている宿Hotel Tenere)

ブブハマ国立博物館

Google Mapsより

まずは入口で係の方に入場料を支払います。
一瞬怪(あや)しさも感じましたが、ちゃんとチケットを発券してもらえたので信頼してOKです。

「帰りにウチの店に寄ってってくれよ~」

というお土産屋のおじさんたちの声掛けを笑顔で流しながら中へ入っていきます。

Google Mapsより

敷地内は予想より多くの人で賑わっていまして。
今日は学校が休みなのか小さい子どもを連れた家族や若者たちがたくさん。
そんなみなさんのお目当てはというと・・・

Google Mapsより

資料館だけでなくイロイロな要素が詰め込まれたブブハマ国立博物館
中でも一番の目玉はアフリカの動物を見ることができるコーナーです。
敷地全体の半分以上を占める動物エリア。
なんならココは動物園と言っても過言ではなく、ゴリラやチンパンジーからカバやワニ、さらにライオンなど様々な種類の動物を見ることができます。

Google Mapsより

『アフリカ=動物』のイメージがあるかと思いますが、いわゆるライオンキングの世界が広がるのはアフリカの中でも東部や南部のみ。
北部のサハラ砂漠に位置する国々では日本と同じように動物は珍しいものであり、動物を見るなら動物園なんです。

Google Mapsより

ただ、残念なことに動物園のマナーは全く守られておらず・・・
『エサをあげないで下さい』『大きな音を出さないで下さい』
という注意書きはあるものの、みなさんお構いなしといった感じで。
檻に向かって石を投げる人たちまでいる始末。
なんとも複雑な気持ちになったので早々に動物コーナーを切り上げ、いよいよ私のお目当ての『アレ』を見に行きます!

Google Mapsより

ニアメの空港で見てから気になっていたニジェールといえばのアレ。
このブブハマ国立博物館でも見ることができるということでやって来たのですが、どこに展示されているのかわからず。
案内マップもないのでなんとなくウロウロしながら探していると・・・

Google Mapsより

「デターーーー!!」

てっきり建物の中にあるものと思っていたら、なんと屋外にありました。
保存の観点から考えるとマズイ気がしますが、近くで見たら外にある理由はすぐに判明。
空港内にいたタイプとはことなる首長系の恐竜の背がまぁ高いんです!
ビルの3階分ぐらいあります。
だったらこの化石用に建物を建設すればいいと思うわけですが、この国にその余裕はないのでしょう。
以前はトタンの屋根もなかったそうなので、これでも守られている方です。


あとでわかったことですが、化石はレプリカが多く含まれているとのことです。
空港に展示されていたモノももしかしたらレプリカかもしれません。
が、それでも見ればテンションは上がるので本物だろうが偽物だろうが問題はありません。


ニジェールの恐竜たち

Google Mapsより

このように入国直後から恐竜の化石にたくさん出会えるニジェール。
日本で恐竜といえば福井県!のようにアフリカで恐竜といえばニジェール!!なんです。
私もこの国に来るまで全く知りませんでした。
では、せっかくなのでここでニジェールの恐竜たちを紹介します。

サルコスクス
古世界の住人より

サルコスクスは白亜紀前期、アフリカと南アメリカに生息していたフォリドサウルス科の新鰐類。
全長は最大9~9.5メートルと推定されている。
デイノスクスやプルスサウルスと並び、現在知られている中では最大級のワニ形類である。

Wikipediaより

噛(か)む力はティラノサウルスにも勝るといわれている史上最大にして最強のワニ、サルコスクス。
アフリカに生息していたとされるサルコスクスの化石はニジェールで度々発掘されています。

空港では頭部のみがドンとお出迎え。
頭だけでも1.6メートルほどあるそうでかなり迫力があります。

スコミムス
ジュラシック•パークWIKIより

スコミムスは、約1億2500万年前から1億1200万年前のアプチアンからアルビアンにかけて現在でいうニジェールに生息した、スピノサウルス科に属する獣脚類の恐竜の属。
エルハズ累層から産出した部分的な骨格を元にポール・セレノらが記載・命名した。
頭骨は長く上下に浅くワニのものに似ており、属名の由来もそれである。

Wikipediaより

ここからはニジェール周辺に生息していたとされる恐竜になります。
ジュラシックパークの映画序盤で大群で襲ってきそうなスコミムス。
その名前は「ワニもどき」を意味する大きな鉤爪(かぎづめ)をもつ肉食恐竜です。

アフロベナトル
Wikipediaより

アフロベナトルとは、ニジェールで発見されたジュラ紀中期(かつては白亜紀前期とされていた)の獣脚類メガロサウルス科の恐竜である。
全長は約7.5メートルで肉食。
名前の意味は「アフリカの狩人」。

Wikipediaより

空港で一番目立っていたのはこのアフロベナトル。
なのでニジェールの恐竜界を代表する種なのかと思いきやあまり有名ではないようで。
アフリカの狩人の異名を持ちますが、実際はあまり速く走れないなんていうことが解明されている少し可哀想な子です。

ニジェールサウルス
探そう!好きな恐竜より

ニジェールサウルスは、白亜紀前期に生息していた植物食恐竜。
アパトサウルスやブラキオサウルス等の竜脚類に属する恐竜だが体は遥かに小さく、全長はおよそ10m程度。
骨格は極端に軽快なつくりになっている他、頭骨も上下の歯列が左右ほぼ一直線に並ぶという極端さである。
歯並び及び顎の形は掃除機の口やクリップのようだと形容され、この顎の形は地面の草を食べやすくするために進化したと考えられる。
首や頭の構造から、基本的に平時は低い位置に頭部を降ろす姿勢であったことがわかっており、これも地面の植物を食べるためだったと思われる。

Wikipediaより
Google Mapsより

はい、満を持して登場したのが国名をそのまま冠したニジェールザウルスです!
他の恐竜と比べると名前が覚えやすいこと。
口の形も特徴的で恐竜界の中でも人気の高いニジェールザウルス。
ですがその化石をこの博物館で見ることはできないのが残念。

ジョバリア
Google Mapsより

もしやこの首の長い恐竜が!?と思いましたが違いました。

Wikipediaより

ジョバリアはジュラ紀中期、1億6400万年前〜1億6100万年前に現在のニジェール付近に生息していた竜脚類恐竜の属である。

Wikipediaより

さぁ、いかがでしたでしょうか!
知る人ぞ知る恐竜大国ニジェール。
今回紹介した以外にもまだまだたくさんの種類の恐竜がこの地にいたというからビックリです。
観光名所はほとんどありませんが、ニジェールに恐竜あり!と是非覚えておいて下さい。
周辺のお土産屋さんではアンモナイトの化石や恐竜の牙なるものも売っているので恐竜がお好きな方はそちらも要チェックです。

ご当地グルメ「キリシ」

YouTubeより

本日最後はニアメの街中で見つけた面白いグルメの話で締めくくります。
グランドマーケットから少し離れたところにあったのはキッチンカーが点々と並ぶ通り。
お菓子でも売っているのかと思って覗(のぞ)いてみるとケースの中に入っていたのは

Google Mapsより

赤い海苔(のり)のような初めて見る食べ物です。
なんだこりゃと思っていると店員のお兄さんがソレをちぎってくれたのでいただいてみると・・・肉だ!
パリパリとした食感ですが噛むとハッキリ肉の旨味を感じる不思議なこの食べ物。

YouTubeより

ものすごく薄くスライスした牛肉を乾燥させたニジェール発祥(はっしょう)の板状のビーフジャーキー。
名前は「キリシ」といいます。
干し肉と言えばナミビアや南アフリカの「ビルトン」しかしらなかったのでとっても斬新!
塩気がほどよく効いていて、表面に油も塗ってあるので韓国海苔の肉版的な感じで、ついつい手が伸びるヤツです。

こうなるとお酒も飲みたくなるもの!
ニジェールは国民の90%がイスラム教の国なので外での飲酒はできませんが、レストランやホテルではお酒の提供があります。
外で買ってきたキリシを食べながらいただくのはニジェール産のビール。
まさか自国でビールを生産しているとは思っていなかったので嬉しいサプライズです。

Google Mapsより

ということで、ニアメの中心地を歩いてなんとなくこの街のことがわかった本日。
明日はこの国に来たら絶対に見ておきたいもう一つの『アレ』を見に行きます。


この翌日に事件が発生。
楽しかったアフリカ旅から一転して深刻な事態に直面します。
その舞台はニジェールなのですが、この国に対する印象を過度に傷つけたくないので

『ニジェールを旅する』

と題した物語はここで一旦終わりにします。
ニジェール、もっともっと深掘りしたくなる面白い国でした。


DAY367へ続く

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