2023年6月24日、天気晴れ。
ニジェールを旅する
深夜1時に入国審査を終えてやって来ました、ニジェール！
ネットで調べても情報がほとんど出てこない非常にマイナーなこの国。
事前に理解していたのはココが内陸に位置する砂漠の国であること、そして治安があまり良ろしくないことの2点です。
果たしてどんな国なのか！？
ドキドキしながら空港の到着ロビーに出るとまず一番に驚かされたのがそのキレイさです。
2019年に完成したばかりの新しい国際空港。
思い描いていたものとはだいぶ違い、いきなりニジェールへの印象が変わります。
が、続いて目に飛び込んできたものが更(さら)に衝撃で。
それが
コチラ！
はい、ホンモノの恐竜の化石です。
そういえばかつてニジェールには恐竜がいたなんていう話を聞いたことを思い出しましたが、ここまで恐竜推しの国だったとは知らず。
まさか恐竜の化石にお出迎えされるとは全く予想していませんでした。
逆に懸念していたタクシー運転手による客引きは一切無し。
まぁ観光目的の旅行者がほとんどいない国の空港で深夜に出待ちをしていても客を捕まえられる可能性はほぼゼロですからそりゃいなくて当然だということに冷静になってから気付く始末です。
恐竜のモニュメントのすぐ隣には24時間営業のオシャレなカフェがありまして。
座り心地の良いソファーに腰をかけて、温かいコーヒーを飲めば張り詰めていた緊張の糸がゆっくりとほぐれていきます。
常駐の警備の方も複数いるので安心して居座ることができるニアメ国際空港。
となると長時間のフライト疲れもあったので今すぐ深い眠りにつきたいところでしたが、どんな場合でも油断は禁物です。
しっかり目は開けたままブログの執筆などをして過ごすこと数時間。
外が明るくなってきたところで、バックパックを背負っていざ外へ！
空港の居心地が良すぎたのでリラックスしすぎてしまいましたが、ココはニジェール。
日本の外務省が渡航中止勧告及び退避勧告を出している国であることは事実です。
ということで今一度気持ちを引き締めて・・・と思っていると『I♡NIAMEY』のモニュメントを発見。
・・・ココって治安の悪い国なんですよね？
想像していた様子と現実とのギャップがありすぎて、到着早々から
「どうゆうこと～！？」
が止まりません。
そしてこんな予想外の展開がこのあとまだまだ続くことになるんです。
ここから始まったドタバタのニジェール滞在初日。
予約している宿を目指して首都
「ニアメ」
を駆け巡ります。
写真を撮って下さいと言わんばかりのモニュメントがあるニアメ国際空港ですが、治安が不安定な国では空港の写真撮影は好まれるものではないことを念のためにお伝えさせていただきます。
①ニアメ
ニアメは、アフリカ西部の内陸国ニジェールの首都。
Wikipediaより
国内最大の都市で政治・経済の中心地。
ニアメーとも表記する。
ニジェール最大の都市。
ニジェール川の東岸に位置する。
人口は2012年国勢調査で1,026,848人。
トウジンビエの生産地域に位置し、製造業にはレンガ、陶磁器製品、セメント、織物などがある。
空港から市街地への移動手段
さぁ、まずは空港から市街地へ。
ニアメは面積約240㎢の小さな都市になります。
その中に首都機能がギュッと詰まっていて、空港も同エリアにあります。
そのため空港から街の中心地は8kmほどしか離れていません。
なので十分歩ける距離なのですが、ここは慎重(しんちょう)になります。
入国直後でまだニジェールの勝手がわかっていない上に、一睡もしていないためコンディションは決して良いとは言えず。
この状況下で大きな荷物を背負いながら無闇に外を歩くのは避けるべきです。
こういう時こそ頼りにしたいのが空港タクシー！
しかし、朝になっても全く現れる気配がありません。
ずっと待っていればいつかは来るのかもしれませんが・・・今は一秒でも早く宿にチェックインしてカラダを休めたいところ。
なので現状を理解した上で徒歩での移動を選択です。
気合いを入れて空港の外に出まして、いざ市街地に続く一本道を進んでいきます！
と思った次の瞬間、目の前で減速する一台のバン。
救世主の登場です！
地元の人でいっぱいの乗合バスに乗るのは少し緊張しますが、一人じゃないという安心感の方が今は強いので非常に助かります。
行き先はわかりませんがおそらく街の中心に行くであろうと信じてすぐに乗車。
いきなりローカルの移動手段を利用することになるとは思ってもいなかったので嬉しいサプライズです。
わずか数十円で移動できるのも有難い乗合バス。
ちなみにニジェールで使用される通貨は西アフリカで流通している共通通貨セーファーフランになります。
マリを旅した際に残った小銭がここで役立ちました。
流れに身を任せて乗り続けること10分ちょいでバスは終点に到着。
ニアメ最大の市場(グランドマーケット)のすぐ近くまで来ることができました。
歩いていたら1時間以上かかるところだったので本当にラッキーです！
朝８時の時点で既に人で賑(にぎ)わい始めるメインストリート。
ほどよく人目があるのでこれなら歩いても安全です。
目指すホテルはあと4kmほど先にあるそうなので地図を頼りに向かうことにしました。
が、運がついていたのはここまで。
このあと不幸な出来事が立て続けに起こるんです・・・
SIMカード購入の注意点
ニジェールの旅で難しいことの一つがリーズナブルな宿探し。
ホテル予約サイトBooking.comで検索しても１万円代の部屋しか出てきません。
旅行者が少ない国ではホテルの値段が高めに設定されるというのはよくあることです。
まぁ安全確保のために良いホテルに泊まるという選択もありですが、できれば出費は抑えたい！
そこで活躍するのが民泊予約サイトAirbnbになります。
これまでも治安の心配がある国では度々お世話になってきたAirbnb。
安く泊まれるというのもポイントですが、地元のことをよく知るオーナーさんと出会えるというのも魅力の一つです。
ということでAirbnbで見つけた宿へ向かって歩いているのですが、ここで問題が一つ。
サイトのチャット機能を使って行われるオーナーさんとのやり取り。
宿の詳しい場所やチェックインの方法などを聞きたいと思っても、ネット環境がないと連絡を取ることが一切できません。
残念ながらニアメの空港にはWiFiは飛んでいなくて、またSIMカードの販売をしているカウンターもありませんでした。
なのでオーナーさんと音信不通な状態がずっと続いたまま今に至るんです。
とにかくオーナーさんと連絡を取りたい！
と思っていると、そこに現れたのがアフリカではたまに見かけるSIMカード売りの青年です。
通信会社のロゴが入ったビブスを着て歩く姿は遠くからでも目立ちます。
片手には大量のSIMカード！
日本だったら完全に怪(あや)しいぞ～となりますが、アフリカではそんなに珍しいことではないので早速購入することに。
SIMカードといっしょにデータも購入したいことをお兄さんに伝えてると、スマホをササッと操作して手続きは完了。
ここで大事なのがちゃんとネットが使えるようになったかを調べることです。
お金だけ払って実はデータは買ってもらっていませんでした～なんてダマされていたらイヤですからね。
オンラインにすると溜まっていたメールやLINEの通知が届いたのでこれで安心です。
お兄さんにありがとうを伝えて先へ急ぎます。
それにしても暑い。
まだ午前中ですが既に30度は超えている感じで、そんな中を重いバックパックを背負って歩いていたらもう全身汗でビショビショです。
そしてやっとのことで目的の宿に着いたところでオーナーさんに連絡をします。
アプリを開いて、チャットで到着しましたというメッセージを送信。
・・・できない。
『ネットワークに接続されていません』の文字が出てきます。
いやいや、なわけはないと思い設定なども確認をしてから再度送信・・・できない！
「どうゆうこと～！？」
あとになってわかったことを端的に書いていきます。
まず先ほど買ったデータ、買えていませんでしたー！
つまりしっかりダマされたということです。
・・・いや、もしかしたらお兄さんの操作ミスかもしれないので断定はできません。
が、結論として後でデータ容量をチェックしたらカラッポだったんです。
一瞬だけメールを受信しましたが、それはSIMカード購入時に付与された少量のデータが使用されたのかと思います。
いやー、これは初めてのケースなので正直ショックです。
ただ、念入りに確認することを怠(おこた)った私にも落ち度があります。
購入したデータ容量は専用ダイヤルにかけることで調べることができるのですが、ニジェールの公用語はフランス語のためお兄さんとのやり取りがうまくいかず。
そのためもういいやという感じで切り上げてしまったのでした。
この失敗を今後の旅に生かしたいと思います。
最近はネットで事前購入が可能なeSIMが普及してきています。
200以上の国や地域で利用できるサービスを展開している会社もあり、その国リストの中にはニジェールの名前も見つけることができます。
安全な旅をする上でeSIMを上手に活用するというのは有効な手段かもしれません。
これだけで終われば良かったのですがねぇ。
ネットが使えないので結局オーナーさんとの連絡は取れず。
となると宿でオーナーさんが来るのを待つしかないので、ひたすら待ちまして・・・6時間。
・・・来ない。
Booking.comで予約するようなホテルであればチェックインはスムーズに行われますが、そうはいかないことがあるのがAirbnbのデメリット。
今回は全てが裏目に出てしまったというわけです。
入国から既に12時間以上が経過していますが、まともに休めていないので疲労も限界。
連絡も取れない中でこれ以上待っていても埒(らち)があかないのでその場を去ることにしたのでした。
まさに泣きっ面に蜂という感じですが、こんな時こそこの状況を楽しむ！
これが大事なことです。
先ほどの教訓を元に改めてデータを購入すれば自身の成長を実感することができます。
一人だとフランス語が通じるかが不安だったので、今度は立ち寄ったレストランの店員さんに助けていただき無事に購入完了。
また一つ旅人レベルアップです。
そしてここまで頑張った自分へのご褒美ということで宿選びにはもう糸目はつけません。
だったら最初からBooking.comで予約しておけば良かったじゃん！
と思うかもしれませんが、ここまでのプロセスが何より大切で、これぞ旅なんです。
ということで宿を求めて彷徨(さまよ)っていたらいつの間にか夕方になっていた本日。
なんとか財布がギリ許せるお値段のホテルを見つけて、無事にチェックインすることができました。
「・・・ここまで本当に長かった～！」
イメージを越える空港にワクワクして、予測不能な事態にドキドキして、これ以上ない刺激的な幕開けとなったニジェールの旅。
ようやく辿り着いたフカフカのベッドで今夜はしっかりカラダを休めたいと思います。
明日は首都ニアメを観光します！！
DAY366へ続く
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