ナイジェリアを旅する④ 首都「アブジャ」〜危険と呼ばれる国の驚きの首都を歩く〜

2023年12月1日、天気晴れ。

ナイジェリアを旅する

東側に大きな窓がある関係で太陽の光で部屋が照らされて自然と目が覚める健康的な一日の始まり。
朝から雲一つない快晴というのは久しぶりです。
昨日飛行機に乗ってやって来たナイジェリアの首都

「アブジャ」

夜暗くなってからの到着だったので、まだ外の景色は見ていません。
果たして一体どんな街なのか!?
ワクワクしながら早速Uberで車を呼びます。

②アブジャ

アブジャは、ナイジェリアの首都である。
1976年に首都を最大都市ラゴスから移転することが決定されたとき、国土のほぼ中央に位置することから、アブジャが選定された。
市街地は連邦首都地区の北東部に位置する。
市街地中心部分(官庁・オフィス街)のマスタープランは、日本の建築家丹下健三によるものである。
アブジャは1991年に正式にナイジェリアの首都となった。

Wikipediaより

ホテルの外に出るとそこは静か〜な住宅街。
ラゴスでは屋外へ一歩出るだけで気を張らないといけなかったわけですが、あまりに穏やかな空気が流れていまして。
それでもアブジャも建物の入り口には必ず警備員が常駐しているので決して安全とは言い切れないようです。

が、ラゴスとは明らかに街の雰囲気が違います。
まずわかるのが緑の多さ!
街を移動していると豊かな緑がとっても印象的で思わず心が和みます。
街中に自然があるとこうも人は明るくなれるんだなと。

続いて非常に整った道路!
これには昨日空港からホテルへ移動した際に思いっきり驚かされました。
キレイに舗装された道路が張り巡らされているアブジャ。
車線も広いくドライバーさんも運転しやすいようで皆さんまぁスピードを出します。

そしてこの街には大渋滞というものも存在しません。
ラゴスに比べると人口はだいぶ減るので交通量も少なく、それでいて道路コンディションがバッチリなので車はこれでもかというくらいに気持ち良く進みます。

高い建物もあまり多くないので街全体にとても開放感がありまして。
もう何から何までラゴスと違いすぎて頭はパニック状態。
なんじゃココは!?の連続です。
一つの街を見ただけではその国はわからないということを改めて痛感しました。

そんなアブジャに来て何より衝撃的だったのは街中に警察がほとんどいないこと!
ラゴスではその姿を見ない瞬間がないというほど至る所にいらっしゃった警察のみなさん。
歩いているだけで次々と警察に出食わす街というのはアフリカの中でもまぁ稀(まれ)です。
そのラゴスを知ってからこの街に来ると違和感しかありません。
いないんです、警察が。

交通量が多い十字路や政府機関周辺では警察の姿を確認しましたが、その他のエリアでは全く見かけず。
ラゴス後だとこの事実が『街から警察が忽然(こつぜん)と消えた超常現象』のように思えてしまうから面白いです。

警察にビクビクする必要がないのは有り難いことなのですが、となると今度は逆に治安が心配なところ。
ただこれが本当にビックリするほど平和で。
もちろん100%安心し切るようなことは絶対にしませんが、それにしてものほほんとしていて。

『ナイジェリア=危険』

という言葉はこの街にはまぁ〜当てはまりません。

そんなわけで今日はナイジェリアに来てから初めて本格的に外を歩いてみました。
久しぶりにこれでもかというくらいに太陽の下を歩いて、自分の足で見つけた風景に感動したり、すれ違う人との何気ない挨拶に心が温まったりする楽しさを再確認。
ただ、暑いのだけはネックです。
南部の海沿いの気候から一変して内陸はジリジリした暑さが襲います。
湿気はないので汗はそこまでかきませんが、とにかく日差しが痛いので治安よりも日焼け対策の方が必要かもしれません。

それでは、アブジャの街の様子をなんとなく掴(つか)んでいただいたところで、観光スポットをいくつかご紹介します。

グランドモスク

中心地に来ると何より一番先に目に飛び込んでくるのが立派な建物です。
周辺には大きな教会もありますが、目立つのはこのモスク。

Google Mapsより

アブジャでは多くのムスリム(イスラム教徒)の方を見かけます。
街中にはお祈りのための場所も作られていて、イスラム教を重要視しているようです。
宗教はナイジェリアが抱える問題の一つなのでこの街のモスクや教会の立ち位置というのは重要なポイントなのかもしれませんが、今はあまり深く考えないようにしておきます。

ちなみにモスク周辺は警察がたくさん。
宗教問題がデリケートであるということをこういう所から実感します。
見事なモスクの様子を写真に収めたい場合は少し離れた場所から撮影した方が良いです。

ミレニアムタワー

グランドモスクに続いて視界に入ってくるのがこれまた巨大なタワーです。
こちらは現在建設中のようで地元の人に聞いてもあまり定かな情報が出てこない謎多きタワー。

Maps.meではMillenium Towerと表記されていますが、本当にこの名前なのかもわからず。
上部に見えるのは展望台なのか?
一般の客が上ることができるのか?
現時点では全くわかりません。
もしこのタワーに上ることができたら、そこから眺めることができるのは先ほどWikipediaでの説明があった日本人建築家の丹下健三さんがデザインした街の中心部です。
コレは是非見たいわけですが、このエリアは官庁など政府機関の建物だらけなので旅行者は上ることはできないかもしれません。
とにかくまずはタワー完成のニュースが届くのを待ちたいと思います。

アソロック

人工の建造物が目を引くアブジャですが、ちょっと遠くに目をやるとそこに山がそびえていることがわかります。
これがまたこの街に奇妙(きみょう)な世界観をもたらしているんです。

キッチリ計算されて造られた街と、そこに広がる自然が作った山々。
相反する二つが一つになることで何とも不思議な景観が生まれます。
まるでジオラマの中にでもいるかのような感覚で、それがこのアブジャという街の最大の特徴かもしれません。

そんな山の中でも特に目立つ岩山が一つ。
街のド真ん中に堂々とそびえるアソロックと呼ばれる一枚岩になります。
遠くからでもはっきりとその姿を見ることができるアソロックはアブジャのシンボル的な存在です。
となるともっと近くで見たいと当然思うのですが、ここでまたこの街の厄介(やっかい)な問題にぶつかりまして。
何度も言いますがアブジャの中心地には政府関係の建物があっちにもこっちにもあるんです。
その周辺には当然警察がいるのであまり近づきたくはありません。

Google Mapsより

そしてこのアソロックの麓(ふもと)にあるのが何を隠そうナイジェリアの国会議事堂!
日本だと首都圏の小学6年生が社会科見学で国会議事堂を見に行ったついでにみんなで集合写真を撮りますが、ナイジェリアで同じことをしたらまず一発で捕まります。
よくわからないアジア人は近づくことすら危ない橋を渡るようなものです。
なのでアソロックもこれまた遠くから眺めるのが◎
アブジャは比較的安全な街ですが、警察には気をつけないといけないというのはラゴスと変わりません。
ナイジェリアを旅する際は必ず事前に周辺にどのような建物があるかを調べておくことをオススメします。

ジャビ湖

以上は中心地の観光スポットでしたが、最後に紹介するのはアブジャ郊外に広がるジャビ湖です。
泊まっているホテルから近かったのでちょっと見に行くと・・・はい、特にこれといった見所もないただの湖でした。

ちなみに湖を見るためにやって来たのはJabi Lake Mallというショッピングモール。
同じイギリス植民地の歴史をもつ南部アフリカ御用達のお店がたくさん入っているので懐かしさを感じるモール巡りを楽しみまして。
主役の湖はちょっと見て終了。
ずっと内陸で生活しているとこの水辺が恋しくなるのかもしれませんが・・・
先日ガッツリ水を感じるスリリングな入国を経験した私のココロには今回は残念ながら響かずでした。

ということで、アブジャの中心地をグルッと巡った本日。
洗練された都市に終始ワクワクが止まらず、街散策を思いっきり楽しみました。
まだまだ紹介したいナイジェリアという国のアレコレ。
アブジャのオシャレカフェもちゃ〜んと見つけましたがその話はまた明日です。
旅はあと少し続きます。

DAY388へ続く

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