セネガルを旅する⑤ バラ色の湖「ラックローズ」〜バス乗り継いでいく行き方&観光ベストシーズン〜

2019年5月13日、天気晴れ時々くもり。(※2023年4月更新)

セネガルを旅する

セネガルの旅はここダカールを中心に動いているので、今日でダカールに来てから4日目となりました。
4日過ごすと少しは街に慣れてきて、タクシーやバスでの移動もなんとなく感じをつかんできました。
が、やはりまだまだわかっていないことも多く。
今日もバス移動だったのですが、今回のバス停には昨日のように何番のバスが来ます的な表示が無かったんです。
ということで、同じくバスを待っていたお兄さんに行き先を伝えると
「聞いてあげるよ!」
と言って次にやってきたバスの受付の方に質問してくれまして
「61番のバスだよ」
と教えてくれました。
ちなみにそのお兄さんも同じ61に乗ったのですが、私より先に下車。
「受付の人に降りる場所を何回も確認しなよ!」
と去り際に声をかけてくれまして。
朝からハッピーな気分になります!

そしてこの彼に聞かれた質問。
『君の宗教は何?』
これはアフリカを旅しているとたまに聞かれることがあるのですが、毎回答え方をその都度考えさせられるむずかしい質問です。
「仏教?」
「いや、キリスト教の風習も取り入れてるのも事実」
「でも神の数は一人ではない気がするからやっぱり仏教?」
日本人の宗教観は複雑です。
日本にも合格祈願や家内安全などを信じることで叶(かな)えたり、救われようとしたりする信仰があるので、決して無宗教ではないんです。
でも、コレという表現ができない。
なので今回は
「無宗教です」
と伝えると、彼も笑いながらビックリしてました。
自分の宗教観を言葉で伝えられるようになることも、大切なことだなと久々に考えさせられました。


あれから4年。
2023年の私は
「日本人はいろんなものを信じます」
「時には仏教、時にはキリスト教など、その時々に応じてを信じるものを変えてます」
と伝えています。
相変わらず難しい質問です。

バスで約1時間。
首都ダカールから東に20kmほど離れるとそこにはまたちがう景色が。
こんな都会にヒツジがたくさんいるのが驚きです。

首都以上にたくさんの人であふれかえる街。
特にバスを待つ人がたくさんいます。
バスは一回の乗車で最長距離でも100円しないのでまぁ便利。
人びとの移動手段になるのもうなずけます。
そしてここで一つ紹介しておきたいものがあります。

それがこの枝。
モーリタニアでも見かけたのですが、ここセネガルでも目にするのが枝を口にくわえる人たちの姿なんです。
まるでポッキーをくわえてるのかと思わせるその姿に最初は面白いからやっているのかなぁと思いきや、それが一人だけではなく。
男性も女性もやっているので、これは気になるぞと。
で、なんと枝を売ってるお店まであるからもう興味津々でした。

先日レストランで食事をした後に出会った青年がやはり枝をくわえていたので、英語が話せる店員さんに聞くと教えてくれました。
これはラマダン期間の断食の苦しさを和らげるための枝だそうです。
要はガム的な感じなんだと思います。
日中食べ物を口にしてはいけないという決まりがある中で、枝ならOKだそうで。
それと、どうやら歯ブラシ的な使い方もするとのこと。
これはイスラム教の国ならではの発想ですね。
ただやはり聞いただけではわからないということで

試してみました!
1本5円という良心的なお値段です。
いろいろな種類の枝が並んでいるので、なんとなく人気そうなやつをチョイス。
さぁどんな感じかなというと・・・枝でした。
良くも悪くも「枝」です。
「あまいのかも!」
なんて期待もしてたのですが、無味でもなく。
枝の味がしました。
そのあまりの枝感に笑いがこみ上げてきます。
これも一つ面白い文化だなと。
きっとサトウキビのように甘いと、それはもう「食べ物」になってしまうのだと思います。
まだ半分も過ぎていないラマダン。
イスラム教の人にとってこの枝が空腹の支えになっているのだと思うと、なんだか特別な枝に見えてくるから不思議でした。

さぁ、この街でバスを乗り換えるのですが、またバス停がわからず。
すかさず今度はおじさんに声をかけてみました。
公用語がフランス語のセネガルでは英語が話せる人はなかなか多くいません。
なので、毎回
「英語が通じたらいいな」
という感じでドキドキしながらたずねます。
おじさんは私の意図を理解してくれまして、近くの若者に聞いてくれました。
「73番はここじゃなくて別のバス停だ!」
もう本当にメルシーです。
先ほどのお兄さんもそうですが、セネガルの人々はとても親切!
こっちの考えていることを予測して気をつかってくれたり、助けてくれたりする方にたくさん出会いました。
おかけで本当に安心して旅ができます。
なにより私のことを
「アジア人だ!」
という感じでギョロギョロ見てこないダカールのみなさん。
首都ならではのあっさりとした感覚かもしれませんが、こうして困った時には手をさしのべてくれるやさしさが嬉しいかぎりです。
ということで、無事に73番のバスに乗り、さらに1時間ほど東へ進んだ所にある終点で下車。
今日の目的地に到着しました。

④ラックローズ

ラック・ローズとは、西アフリカのセネガル共和国ダカール州に位置する、約㎢の赤い水を湛えた潟湖である。
正式名称はレトバ湖だが、バラ色の湖という意味の「
lac Rose」という通称で広く知られている。
加えて、パリ~ダカール・ラリーのゴール地点としても名高い。
Wikipediaより】

ダカールから東に40kmほどのところにあるのが湖
「ラックローズ」
です。
どこか南国のようなふんいきのある町の中に広がる湖は
「塩湖」
といって、塩をふくんだ湖になります。
塩というのは昔から料理にも使われますが、魚などのナマモノの保存にも使われることで有名です。
海沿いの街セネガルではこの塩が魚の保存に重宝されているそう。
そしてここラックローズの塩分濃度は海水のおよそ10倍!
あの体が浮くことで有名な「死海」と同じくらいの塩の濃さなんです。
なので、この湖でも体がちゃんと浮くそうですが、ここダカールはまだ海水浴にはちょっと涼しいかなという気温なので泳ぐのは断念。
ただ、入らなくてもわかるその塩の濃さ。
今日は風が吹いていたのですが、その風にのって塩の香りがバンバン伝わってきました。
で、早く湖の写真をのせないとですよね。
はい、こちらになります。

以前はダカール・ラリーというモータースポーツのゴールになっていたこの町。
その盛り上がりは現在は全く感じられませんが、今でも観光客が訪れるということで、ボート乗り場があちこちにあったり、湖を走ることのできるレンタルバギーがあったり。
お土産屋さんも並んでいるのですが・・・
「なぜこの湖なの?」
「そもそも何をしに来たの?」
たしかに塩湖という塩をふくんだ湖はめずらしいですが、でもそこまで特別な感じもしませんよね。
ちなみにこの町には湖以外に見るものは正直ありません。

強いて言うなら少し砂漠が広がっている所があり、久々にラクダに出会えました。
が、このラックローズの本当の見所。
それは
「色」
なんです。

「ラックローズ=バラ色の湖」
そう、実はこの湖の色が観光客の注目を集めていて。
よく見るとバラ色(ピンク色)をしているんです。
ほら、よく見てみてください。
ピンクに見えてきませんか?
・・・私には見えた気がしましたと強がっておきます。
現地の方いわく、曇りの日の方がピンクに見えるのだとか。
一方、ネットで情報を調べると
「そんなにピンクに見えない」
とか。
はい、こればかりは自然現象なので常にピンクの湖が見えるというわけではないんです。
今回はあいにくの色模様でした。
なので本日のブログのトップ画像は
『きっとこんな感じだろう』
と思いながら写真を加工させていただきました。
期待させてしまい申し訳ありません。
ですが、たしかに塩をふくんだ水には特殊な藻(も)が発生してピンクになる現象は起こります。
これが見れるのがアフリカ南部の国ナミビアのウォルビスベイという街の港の近くの製塩工場。

その様子がコチラです。
この写真は加工を一切していません。
こんなピンク色がこのラックローズにも広がることがあるんです。
きっと。

よくピンク色になるのは11月〜6月までのセネガルの乾季(雨が降らない)の時期だそうです。
今回は見れなくて残念ですが、それでもここまで来てこの湖をながめながら散歩するだけでも十分楽しめました。
都会ダカールから少し離れたところにある湖で気分転換。
ちなみに往復の交通費はわずか200円ちょいというリーズナブルな小旅行でした。

ということでバスで行く日帰りラックローズの旅。
帰りはダカール名物の大渋滞をまたまた経験させていただきました。
中心地に向かう道路が少ないために時間帯関係なく常に車が混み合うダカール。
特に夕方はそのピークを迎えます。
行きは2時間かかった道のりを、帰りはなんと4時間かけて戻ってきました。
いやー、なかなかですね。

建物などを見ると非常に都会感があるダカールですが、移動手段はバスとタクシーのみ。
鉄道は走っていません。
ですが、その分バスに関してはデザインへのこだわりがあったり、乗車の際はちゃんと領収書を切ってくれたりと非常にチカラが入っています。
お土産屋さんにはあの独特のデザインのバスのミニチュアや絵が売られていました。
トミカがあったら買いたいのですが、ちょっとクオリティーが残念なので今回は買わず。
それにしてもなかなか面白いセネガルの交通事情です。

行き方観光シーズンまとめ

  • ダカールから「61番」「73番」のバスを乗り継いで終点で下車
  • ベストシーズンは乾季の11月〜6月

2 件のコメント

  • 木の枝!エチオピアでも歯ブラシでした〜!!
    ひでさんの驚きポイントとか読んでると、アフリカも国によって違うんだなーって感じますね!

    • 歯ブラシに使うってのはなんとなく聞いたこともあったんだけど、その豊富な枝のバリエーションが面白いなと!きっと人によって好きな木が違うんだろうね。ナミビアではあんま見なかったよ!

  • kojimahidehisa へ返信する コメントをキャンセル

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