DAY105 南アフリカを旅する⑤「ビーチとアートの街 ポート・エリザベス」-南アフリカの芸術に触れるルート67-

2019年10月29日、天気晴れ。

アフリカ第2章の最初の国、エチオピアの旅の時もそうでしたが、国内移動をスタートするとようやく旅が動き出すんだなということを強く感じた昨日。同じ国の違う街を見ることでその国のことがますますわかってくる気がして、それがものすごく面白いので移動するのがやめられません。いろんな人との出会いや個人的絶景の発見が楽しいアフリカ旅です。

そして南アフリカを歩いているとこれまでの国とは違いチャイナ!といった声をかけられることがまぁありません。発展した国で観光客も多いということで、アジア人や外国人に対する感覚も他のアフリカ諸国とは違うんだろうなぁという印象です。なので「いつもの」アフリカを知っている分、逆に相手との距離を感じてしまうのも正直なところですが、通りがかりに目で合図をしたりサラッと声をかけてくれたりする人もいます。これがすごく嬉しいもので、南アフリカの人たちのクールなやさしさを感じます。南アフリカが決して怖いだけの国じゃない!ってことをこの数日間でよーく理解しました。

さぁ、今日でポートエリザベスとはお別れしてまた次の街へと向かいます!まずはお世話になった宿の紹介です。昨日紹介した港の見える高台のすぐ隣にある「Island Vibe Port Elizabeth」。風の強い海沿いということでサーファーも多く訪れるであろうこの街らしいオシャレ感を感じる宿でした。シンプルなのにイケてる感じがなんともステキです。

ちなみにこの宿の電源プラグは日本で一般的に市販されている海外旅行用アダプターでは対応しない規格(きかく)のものになっています。受付でデポジットを払えば対応するものを貸し出してくれます。ただ、この宿ではWi-Fiが使えるのは受付のロビー近辺のみで、部屋ではネットは使えません。が、このオシャレなスペースでコーヒーを飲みながら(無料)ネットができるのはまた特別な感じでありです。そしてサーファーが泊まる宿の何より良いところはシャワーの温度と水圧がバッチリなところ!特にアフリカでは水圧が強いシャワーになかなか出会えないのでこれは最高でした。受付のお姉さんやスタッフさんもすごく気さくでやさしい方ばかりでとっても居心地の良い宿でした。これで1泊180ランド(約1400円)!ダンキー!!

ポートエリザベスから次の街へ向かう手段は今回もインターケープを利用することにしました。昨日この街を歩いて鉄道やミニバスなどいろいろと現地調査をしたのですが、なかなか手応えが無く、結局一番安心できるインターケープにいきつきました。まぁそれもそのはずで、次の目的地はなんと北に約1000kmも離れた場所になります。この長距離を移動するミニバスなんてあるはずがないんです。ということで本日も夕方まで時間があったので、宿に荷物を置かせてもらって街をぶらぶら散策してきました。

ビーチとアートの街 ポートエリザベスPart2

昨日は海沿いをメインに紹介しましたが、このポートエリザベスにはもう一つ「アートの街」としての顔があるんです。

こちらの灯台と三角のモニュメントが旅行者向けの案内所になっています。無料の観光パンフレットやマップなどが手に入るので是非立ち寄った方が良いのですが、実はこの場所自体が既にアートの一部!なんです。

昨日この街の紹介のために引用したWikipediaの説明の中にも出てきたドンキン卿(Donkin)の名がつけられた高台にある公園の中にはたくさんのアート作品があります。

大きな立体作品から座れるイスまでその種類は様々です。この公園はいわゆる公園なので入園料もいっさいかかりません。そしてこれで終わりじゃないんです。

坂を下って海岸沿いを走る高架下(こうかした)までやってきました。こういう場所は人が少なく日差しも無い分暗いのであまり近寄りたくないのですが、この近くに鉄道駅があるということで昨日訪れました。するとそこでまたアートを発見!

こちらは落書きではなくちゃんとした平面アート作品なんです。このデザインに色づかいがなんともクールでカッコいい!港近くの薄暗い場所だからこそ際立つアートなんだろうなぁと思います。

ポートエリザベスにはこのように街の中に全部で67のアート作品が存在します。どれも見物料は一切かからず、全てのアートを巡るコースには「Route67(ルート67)」という名がついてます。マップは観光案内所で入手可能です!が、この67のアートの中にはなかなか簡単に見つからないものもあるんです。町探検気分でこのアートを全て見つけるだけでも十分にこの街を楽しめるかと思います。

相変わらず風は強いわけですが、天気はとーってもよくて散歩日和な本日。そしてオシャレな通りを歩いているとどうしてもカフェが気になってしまいます。いたるところにカフェがある南アフリカ。こんなに天気の良い日はコーヒーが飲みたくなるものです。そしてついでにWi-Fiも使いたい!

ということで地図アプリmaps.meで無線LANが使える場所を探したところヒットしたのがこちらのカフェ「Savage」です。Saint George’s Parkという公園の近くにあるなんとーもオシャレそうな透明の玄関のあるカフェ。これは高級そうだけど入れるか!?と思いながら中に入ると

高級だからこそ身なりで人を判断しない素晴らしい接客で迎え(むかえ)入れてくれました。まぁーステキすぎる店内!

美味しいコーヒーを飲みながらだとブログの執筆(しっぴつ)もはかどります。Wi-Fiは案の定素晴らしい通信速度!が、なんと1回のパスワードでネットが使用できるのは1時間だけ。そこで店員さんにパスワードの再発行をお願いするとウィンクでオッケーサイン!ダンキー!!

そしてやはりお腹も空いたということでコーヒーと一緒に食べ物もオーダーしちゃいました。自家製クロワッサンがオススメとのことでそのセットを頼んだんですが、そしたら出てきたのが私のクロワッサンの概念(がいねん)を覆す(くつがえす)一皿でした!確かにスモークサーモンとは書いてありましたが、クロワッサンに挟んで(はさんで)くるとは!そしてハンバーガーのようにかぶりつくわけにもいかないので、フォークとナイフでいただくことに。ということでいただいてみると…バターの甘味とサーモンの塩気が同時に口の中に広がるという初めての味でした!見た目も楽しくこれも一つのアートのようなクロワッサン。美味しかったんですが、正直クロワッサンそのものを食べたかったなぁとも思います。芸術は爆発ですね。

結局バスの関係でほぼ2日滞在したポートエリザベス。街を歩いているだけで穏やか(おだやか)な気持ちになれるステキな街でした。最後にもう一度ドンキン公園に足を運ぶと、そこにいた若者に声をかけられました。私のiphoneで写真を撮ってほしいということだったので、イイ感じに撮ってあげました。アフリカの人たちの自分の写真好きなところはどの国にも共通するかもしれません。そしてその彼らは私が今日これから向かう街の出身とのことでした。これからそこに向かうんだよ!と伝えると

「Thank you for coming to South Africa. (南アフリカに来てくれてありがとう)」

と嬉しそうに言ってくれました。とっても気持ちの良い言葉のプレゼントにしあわせな気持ちになりながら、ポートエリザベスを後にします。

17時発のインターケープということで30分ほど前に乗り場に行くともう既(すで)にバスが待機してました。さすが信頼できる高速バスです。

ちなみにポートエリザベスのインターケープ乗り場は鉄道駅と市庁舎のある広場近くの2つあります。私はケープタウンから来た時も今日の出発地も両方とも後者(Flemming and North Union Street, Central)でした。場所は★になります。

このオシャレなクロスが目印です。

そして先ほどの写真でわかるかと思うのですが、今回乗るインターケープは2階建てタイプ!なんと足を伸ばすことのできる広々とした快適な座席です。リクライニングもかなーり倒れます。長距離移動区間のバスはこのタイプが多いかもしれません。

ということでまだ明るい夕方17時ジャスト。バスはポートエリザベスを離れて北へ向かって出発しました。さよならポートエリザベス!そしていよいよ向かうのは南アフリカ旅最後の目的地にして、最大の都市です。解(ほど)けた緊張の糸がまた少しずつ張り詰(つ)めてくるバスでおよそ16時間の旅がスタートです。

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