2019年5月1日、天気くもりのち晴れ。
さぁ、いよいよモロッコともお別れ。お昼前の11時のフライトということで、朝も早めに準備開始です。荷物のパッキングも改めてしないといけないのですが、まずはその前に歯をみがこう!ということで洗面所に行き、何も考えずに鏡を見たその時でした。
右のまぶたがはれてるー!2日前にハチに刺された右まぶた。昨日は全然何ともなかったのに、明らかにまぶたがボコッとしていて…まるでパンチを打たれたボクサーです。いやー、早く治ってほしい。まぁこれも旅の思い出の一つにいつかなるのだと思います。
今回お世話になったのは、場所は非常にわかりづらいですが、カサブランカで泊まるならとってもリーズナブルなMaria Appart Hotelです。その名の通り、アパートの各部屋をホテルのように貸し出しているホテル。受付が6階50番の部屋という難解な感じなのですが、このホテルの近くまで来るとおそらくだれもが迷って相談しているらしく、周辺を歩いている人たちが「6の50だ!」と教えてくれました。入り口の目印は171。とても親切なお姉さんがオーナーの快適(かいてき)なこのホテル。モロッコ旅で初めての一人部屋を満喫(まんきつ)させていただきました!
モロッコ旅 〜まとめ〜
まずはカサブランカの駅から空港へと電車で戻ります。初日にも乗った同じ電車です。あの日声をかけてくれたモロッコ人のお兄さん。「何かあったら電話してこい!」と私のスマホに番号を入力して渡して(わたして)くれたあの出会いから一週間。結局電話をすることはありませんでしたが、彼のおかげで最初から安心してこの国を旅することができました。彼からいただいた恩(おん)を、自分もいつかだれかに返せるように!そんなことを思いながら空港に帰ってきました。
では、自分が感じた「モロッコ」を言葉でまとめておきます。
- 海の幸、山の緑、サハラ砂漠などのあふれる自然の美しさ
- 人間味あふれる熱気に満ちたメディナ(旧市街)
- 色、デザイン、オシャレにこだわる国づくりと各地域の特色あるまちづくり
- モロッコブランドの人々のものづくりにかける情熱
また一つ新しいアフリカを感じたモロッコの旅でした。西サハラは私の54ヶ国の旅のカウントには加えていませんでしたが、いずれ機会をつくって訪れてみたいなと思いました。アフリカ2ヶ国目、モロッコの旅がこれで終わります。
モロッコ出国
さぁ、いよいよアフリカ3ヶ国目に向かいます。今回も陸路ではなく飛行機での移動を選択しました。モロッコの入国まで1時間以上もかかったのがすでになつかしい思い出ですが、本日の出国手続きはあまりにも早く終了。それもそのはず!カサブランカのモハメド5世国際空港には、出発のターミナルが2つあるのですが、私が通されたのは小さい方でした。他の旅行者の数も来た時に比べると明らかに少ないんです。これはつまり…
これから私が向かう国は観光客の少ない国であるということ!少し緊張感(きんちょうかん)もありますが、情報の少ない国に行くということでまた新しい発見がたくさんあるだろうことにワクワクしてきました。
久々のお米の機内食にもテンションが上がります!2時間だと思っていたフライトですが、さらに西の国に行くということでここで日本との時差がさらに1時間プラス。ということで結果的に3時間のフライトとなりました。
そしてそして!まもなく着陸というところで見下ろした窓の外の景色がこちら!!こりゃすごいところに来たぞ〜という見わたす限り地平線のかなたまでぜーんぶがカラッカラのサハラ砂漠!!いったいどんな国なのか?今の段階では正直全く予想できません。
モーリタニア
ということで、ついにアフリカ3ヶ国目、モロッコの南に位置する国「モーリタニア」に到着(とうちゃく)しました!まずは空港の様子から。
モーリタニアの入国審査
出入国カードが机の上にトランプのように広げて置いてある斬新(ざんしん)なスタイルにまず驚かされました。さらにそれが高級なカラー刷りなのでそのギャップがまたまた面白いものです。
さらになんと空港内でまさかの「ようこそ」の文字を発見!日本語なんてどこにも無いだろうと思っていたのでこれはものすごいサプライズでした!
アライバルビザ取得
そしてモーリタニアは入国にビザが必要な国になります。このビザ申請(しんせい)ではかなりしっかりと質問をされました。検査官は険しい表情で対応してくるので緊張しますが、質問にちゃんとこたえていけば特に問題なく終了。モーリタニアのビザは60USドル、日本円でおよそ7000円です。高いと思うかもしれませんが、こうして国に入れる人をコントロールしたり、そのお金を国の財源にしたりしているわけです。ちなみに、モーリタニアのビザは写真付きでした。なので顔写真をとったのですが…やっぱりまぶたがはれてるー!
ということで無事に入国完了!やはり日本人は珍しい(めずらしい)ようで、これまでの入国審査よりもジロジロといろんな方に見られましたが、そんな時こそ笑顔が大切です。さぁさぁ早く空港の外に出たいのですが、ここでいつもの3つを。①地図をもらう ②お金をおろす ③タクシーの値段を聞く。そして今回はこのタイミングで一つ、この国について知ることになりました。
英語が通じない!
これまでのチュニジアとモロッコの2ヶ国は空港では完璧(かんぺき)に英語が通じました。なので空港で不安を抱くことは一切なかったのですが、モーリタニアの空港では英語で話しかけても「??」という反応が返ってくるんです。この国の公用語はフランス語。空港のATM(お金をおろす機械)の言語の選択肢もフランス語かアラビア語となっていて、英語はありませんでした。ウォー!少しドキドキですが、こんな国初めてなので楽しみにもなりました。とりあえずなんとかATMでモーリタニアの通貨「ウギア」を引き出すことに成功し、タクシーは「8」がつく値段だということをジェスチャーで確認。こうしてなんとか空港を出発する準備が整い、いざモーリタニアの首都「ヌアクショット」へ向けて出発!!
モーリタニア入国
空港から街へと向かう車の中からの眺め(ながめ)。カラッカラの大地がどこまでも続いています。もうモロッコで見納めかなと思っていたラクダもちらほらと見かけることができました。国土の90%がサハラ砂漠で占め(しめ)られているモーリタニア。首都はいったいどんな様子なのか。この時もまだ想像できませんでした。
情報が少ない国だからこそ
さぁ今日はここからが大変だった。タクシードライバーさんにGPSを頼りに今日の宿の場所を伝えて近くで降ろしてもらったのですが…無い。どう見ても地図アプリのGPSが示している宿の場所は廃墟(はいきょ)のような建物なんです。…もしや、ホテル側にだまされた?マジかよーと思いながら、とりあえず近くの建物で仕事をしていた中国人の方に助けを求めることに。彼もそんなホテルは知らないよ!とのこと。そのあといろいろ調べてくれたもののやはり見つからず。迷惑(めいわく)をかけても悪いので「シエシエ(中国語の「ありがとう」)」と伝えてそこからは自力でもう一度周辺を散策しました。が、無い。いやー、マジか。
さぁこういう時に絶望をするか行動するか。これが大きな違いです。一人じゃできないことの方が世の中には多いこと。そして、わからない時や困った時に教えてもらったり助けてもらったりすることが恥ずかしいことではないこと。この2つを知ってれば道は開けます!ということで地図アプリを見て向かったのは近くのホテルです。泊まるわけじゃないので申し訳ない気持ちもありますが、ホテルには受付があって人が確実にいる。そしてその人はきっとこの街に詳しい(くわしい)はず。なんならWi-Fiも使えるかも!という期待がもてるのがホテルとちう場所でした。ここが最後の希望!!ホテルに到着するとさっそく受付のお姉さんに質問をします。
「この宿を知ってますか??」
「うーん、聞いたことないなぁ。」
終わったー。とはならなかった。まず、彼女は英語が通じました!もうそれだけで救われた気がして、自分の言いたいことがちゃんと伝わることでこんなに安心できるのかと感激しました。そこから彼女は警備のおじさんたちにも宿の名前を伝えて聞いてくれました。でもわからず。うん、やっぱこのホテルは存在しないんだろうともう自分もさすがに覚悟を決めようと思ったその時!ホテルの中でもかなり役職が高そうな男性がスマホを取り出してその宿に電話をかけてくれたんです。
「あったよ!すぐに迎え(むかえ)が来るそうだからそこで座って待ってな。」
正直これまでのアフリカ旅ではチュニジアでもモロッコでも入国初日に何かしら心に重く残る出来事が起きていました。だまされるという言い方は良くないですが、お金関係で痛い目を見させられまして…。なのでモーリタニアでもまたかぁ〜なんて思っていた自分が小さかった。信じることをあきらめちゃいけないということを改めて学んだ気がします。そして、突然現れたアジア人の私のことを助けようと動いてくれる人がこんなにもいることに心から感謝でした。メルシー!!ちなみにこの助けてくれたホテルHôtel Sunsetは1泊12000円ほどするキレイなホテルでした。お世話になったし泊まりたい気持ちもありますが、今の私には高かったので断念しました。
そのあと迎えにきてくれた宿のオーナーさんもすごーくいい人でした。彼に非はありません。では、どうして宿が見つけられなかったのか。答えは『GPSの方が間違っていた』です。本当のホテルの場所はいつも使っている地図アプリやGoogleマップが示している位置ではなかったんです。そんなことあるの?となると思います。あるんです。ここでピン!ときました。
このモーリタニアは観光客が少なく、情報の量が少ないということが理由の一つとして考えられるかと思います。この宿の今日の宿泊客も自分を入れておそらく2人かなと。情報が少ないからこそ起きた今回の出来事。逆に、今自分がモーリタニアにいるということを嬉しく思うようになってきたのも事実です。情報が少ない国の情報が発信できる!一人でも多くの人に「モーリタニア」を伝えたいなと思うのでした。
ということで、じゃあ今いるモーリタニアの首都はどんな街なのか!?を伝えたいのですが、それはまた明日に。ですが1つだけ。さっほく今日少し散策したのですが、モーリタニアは私にとってなつかしいと感じる国でした!これまでの2ヶ国とは明らかに異なる街の様子。もう今すぐ伝えたいのですが、1つだけ。
道ばたで地元の人が焼く肉。絶妙(ぜつみょう)な塩加減と火入れによってやわらかくてジューシーに焼かれたこのお肉!
「50ウギア(150円)分お願い!」
というと紙に包んでくれるこの感じ。なつかしい味にアフリカの記憶がよみがえるのでした!
モーリタニアを旅する編、次回から本格スタートです!!(まぶたのはれは夜には治りました)
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