チュニジアを旅する⑬ 地中海を臨む美しいビーチの街「ケリビア」

2023年6月22日、天気晴れ。

チュニジアを旅する

「アフリカ54ヶ国を制覇する!」

と言って旅をスタートさせた2019年。
全ての国を訪れるというのは当然時間もお金も掛かるので基本的に一ヶ国の滞在は1週間から10日程度と短めです。
そのため丁度その国のことを好きになってきた頃にお別れとなるのが毎回のパターン。
いつかまた来たいと思いつつもこれまでは54ヶ国制覇を優先してきました。
そんな中、チャレンジのゴールが少し見えてきたこのタイミングで意を決してやって来た4年振りのチュニジア。
これが想像以上に楽しすぎるんです!

街を歩けば懐かしい景色に出会い、自然と記憶もよみがえってきます。
一人旅中は頭の中で自問自答をすることがよくあるのですが、それがまるでタイムスリップして当時の自分と対話しているかのようで。

あの時はこの北アフリカの景色を見て本当に驚いたよなぁ~
そう、ココでお兄さんに声をかけられてホテルに案内してもらったけど、そのあと・・・

何もかもが新鮮だった昔の自分と、アフリカをだいぶ旅してきて知見が広がった今の自分。
街の景色は当時とほとんど変わっていませんが、見え方や感じ方は全く違うのが面白いです。

新しい景色にも出会える二度目の旅。
自分の中で固まりつつあったその国のイメージがまた音をたてて広がっていきます。
そして旅した分だけ増える新しい人との出会い。

「チュニジアに来るのはこれが2回目なんです!」

これが言えるのは二度目の旅の特権だなぁと。
地元の人の顔が思わず笑顔になって、そこからローカルトークが盛り上がること間違いなしのみんなを幸せにする魔法のセリフです。

Google Mapsより

ということで二度目の旅の楽しさを知ってしまった今回のチュニジア旅。
再訪したい国はまだまだたくさんあるので、私のアフリカ旅が真の終わりを迎えるのは当分先になりそうです。
・・・はい、エンディングのような書き出しになりましたが、まだチュニジア旅は終わっていません。
出国を明日に控え、チュニジアで丸一日滞在する実質最終日の本日。
朝を迎えたのは一日余ったからという理由で昨日急遽(きゅうきょ)訪れた

「ケリビア」

という街です。

⑫ケリビア

ケリビアは、チュニジアの北東部にあるナブール県のボン岬にある海岸沿いの町です。
町に広がる砂浜は、地中海の美しいビーチの一つとして知られています。

Wikipedia英文より

チュニジアで過ごす残り時間。
首都のカフェでのんびりするというのも一つの手でしたが、どうせなら海沿いに行きたいなぁと思い調べて見つけたのがケリビアでした。
なんと『チュニジア一番の美しいビーチ』があるとのことで、とりあえず行ってみようと思い立ったわけです!
と気軽な感じで行こうと思った場所に行けてしまうのが北アフリカ諸国の良い所。
地元の人に聞けばすぐに目的地に向かう乗合バス(ルアージュ)乗り場が見つかり、さらにあっという間に乗客が集まるのですぐに出発します。
サブサハラ(サハラ砂漠より南の国々)の旅ではこんなに簡単にはいきません。
何度も言いますがチュニジアはアフリカ旅初心者の方に自身をもってオススメできる国です。
※首都から南部方面へ向かうルアージュはBab Aliwaというチュニス駅の南にある乗り場から出ています。

そんなこんなで首都チュニスからわずか1時間半ほどでやって来ることができるケリビア。
海沿いならではの熱気とリゾート感が漂う街並みに思わずテンションが上がります。
小さい国ですが海に山、そして砂漠もあるチュニジア。
少し移動しただけで全く違う世界観の街を楽しめるのがこの国の魅力です。

Google Mapsより

まずは一番の目的である海沿いのカフェを求めて散策。
ネットで調べても良いお店が見つからなかったので自分の足で探します。
事前情報無しで当てもなく街をブラブラ歩くというのは旅の醍醐味の一つです。

ちなみに昨夜、とりあえずシーフードが食べられればどこでもいいやと思いながら入ったコチラのBella Marinaというレストラン。
フランス語のメニューと睨(にら)めっこしながら、店員さんにも美味しい魚介類が食べたいことを精一杯アピールして注文して出てきたのが

想像を遙(はる)かに越えるこの一皿!
見た瞬間に美味しいだろうなとは思いましたが、口に入れたらもう衝撃!!
旨味が次から次へと脳天にガツンときて、食べる手は止まらず。
食べ終える頃にはシーフード欲が思いっきり満たされました。
街ブラにはこんな偶然(ぐうぜん)の名店の発見があるから楽しいんです。

Google Mapsより

さぁ、ケリビアにはきっとイイ感じのカフェもあるはず!
地図を頼りに片側に海を確認しながらなんとなく進んでいると飲食店らしき建物を発見。
外観はシンプルな感じですが、中に入ってみると

Google Mapsより

そうそうコレコレ!
これぞ求めていたオシャレカフェです。

Google Mapsより

目の前に地中海が広がるカフェSidi El Bahri Cafe
テラス席もありますが外は暑いのでクーラーの効いた店内でコーヒーをいただきます。
ついでにワッフルも注文しておなかもココロも満たされると・・・もうこのままずっとココにいるのもありだよなぁ~となりかけますが、気合いを入れてお会計!
せっかく新しい街に来たからにはイロイロ見て回りたいですからね。
暑さに負けてなんていられません。

ケリビア要塞

Google Mapsより

ケリビアに来たからにはやはり美しいと言われているビーチを見ておきたい!
と思いまず向かったのはカフェからすぐの所にある大きな要塞(ようさい)です。
かなりの高い所に見えるこのケリビア要塞。

Google Mapsより

入口までは結構な坂道が続くので暑さも相まって途中でヒーヒー言いたくなります。
が、上っていくと次第に見えてくるのがどこまでも続く青い海。
思わずテンションが上がり疲れもどこかへ吹き飛びます。

Google Mapsより

入場料を払って中に入るとそこから見えるのは360度に広がるケリビアの街。

Google Mapsより

ケリビア要塞はその昔は海の警備のための場所だったわけですが、現在は標高150mからの眺望を満喫できる絶景スポットになっています。

Google Mapsより

地中海の青を上から堪能(たんのう)したところで、いよいよビーチへ!
ビーチが近づいてくるとリゾートホテルやシーサイドレストランが目立つようになり、水着姿のいかにもリッチな方々も現れます。
Tシャツ&短パンで大きなバックパックを背負っている私はココでは明らかに浮いていますが、気にせず歩くこと20分。

ケリビアビーチ

Google Mapsより

『アフリカで美しい海を見るならインド洋!』

これが数多くのアフリカの国を旅してきた私の結論です。
アフリカでキレイな海が見たいですという方にはモザンビークをはじめとした東アフリカや、インド洋に浮かぶ島国をオススメしています。
しかし、この私の考えを覆(くつがえ)す海が目の前に・・・

「メッチャ透き通ってる~!!」

あまりの美しさに感動が止まらず。
こんなレベルのビーチがチュニジアにあったとは全く知りませんでした。

正直地中海ということで期待半分にして来たので本当にビックリ!
海の透明度はもちろんスゴイのですが、砂浜がこれまた白くてキレイなんです。
そりゃ人もたくさん訪れるはずで、多くの人で賑(にぎ)わうケリビアのメインビーチ。

こうなったら今すぐ海に入りたいところ!
ですが治安の良いチュニジアといえど砂浜にバックパックを置いておくのは不用心なので今回は断念。
ただ、これでまたこの国に戻ってくる理由ができました。
次は泳ぎに来るぞ~と誓(ちか)ったところでビーチをあとにします。
アフリカで美しい海を見るならケリビアビーチ!
覚えておいて損(そん)はありませんよ。

あっという間のケリビア滞在でしたが、思う存分地中海を満喫できたので大満足。
ルアージュに乗って首都チュニスへ帰ります。
当然帰りも1時間ちょっとしかかからないので気が付くとチュニスにただいま。
交通インフラが整いすぎていて旅の余韻(よいん)に浸るヒマがないというのがチュニジアの贅沢(ぜいたく)な悩みです。

日本食レストラン「ビストロニッポン」@チュニス

さぁ、二度目のチュニジアで過ごす最後の夜。
チュニス市内を走る鉄道TGMに乗って向かうのは、旅中にSNSからメッセージを送っていただいたチュニジア在住の日本の方が経営するレストランです。

4年前はビクビクしながら乗ったこの電車。
切符を買うのにも一苦労しまして・・・車窓の景色を眺めていると懐かしい思い出がよみがえってきます。

沈む夕日をバックに進んできた電車は30分ちょっとで終点のラマルサ駅(La Marsa)に到着。
そこから15分ほど歩くと

オシャレな飲食店が並ぶ通りに「ビストロニッポン」とカタカナで書かれた看板が!

アフリカ54ヶ国制覇の旅-第9章-のスタートから今日で丁度1ヶ月。
そんなタイミングで日本食がいただけるというのはこの上ない幸せです。
イスラム教が主流のチュニジアでは豚肉が使えないため、ラーメンや餃子などは鶏肉を代用して作られています。
一口食べればホッと一息つきたくなるような安心感に全身が包まれまして。
ココロの芯(しん)まで沁みる日本の味に幸せを感じました。

そしてここでさらに注目のポイントが食器!
料理を彩るのはチュニジアを代表する工芸品の一つである『ナブール焼き』です。

ナブール焼きの新たな可能性を感じさせる現代風デザインの器とそこに盛られた美しい日本食。
この日本とチュニジアの文化を掛け合わせるセンスに感激です。

いつの間にかお客さんでいっぱいになっていた店内。
地元のみなさんが日本の食を楽しんでいる様子を見ていると私も思わず嬉しい気持ちになります。
チュニジアで美味しい日本食が食べられるレストラン、ビストロニッポン。
旅の最後にまた一つ忘れられない思い出ができたのでした。

DAY364へ続く

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