コンゴ共和国を旅する⑦「コンゴ民主共和国」のビザ取得物語Part1 〜超特例!コンゴ共和国1年間滞在ビザの取得方法〜

2020年3月5日、天気晴れ。

アフリカ旅-第4章-の勝負の朝がやってきました。今日という1日はこのあとの残り約1ヶ月の旅を左右する大一番になります。まずは腹は減っては戦はできぬ!今回は珍しく(めずらしく)朝食付きの宿だったので、何が食べれるのか楽しみにしていたのですが、まさかの『買い弁』ならぬ買い朝ごはんでした。斬新(ざんしん)!!大きめのクロワッサン2つに、これを朝から一人では飲みきれないよ!というフルーツジュースでパワーをつけます。ちなみにもちろん袋(ふくろ)はこの黒い生地のもの。ビニール袋が無いのが当たり前のコンゴ共和国です。

さぁ、一体何が勝負なのか。今日でコンゴ共和国の旅も7日目ということで、いよいよ次のアフリカ25ヶ国目に向けての準備!ビザの取得が必要な時になりました。…いやいや、もっと早くに動きなさいよ!となるわけですが、先日のポワントノワール行きのバスが月曜の朝6時集合だったので、あれよあれよという間に今日になってしまいました。相変わらず行き当たりばったりです。そしてそのアフリカ25ヶ国に選んだ国は、当然今いるブラザビルの目と鼻の先に首都が見える国「コンゴ民主共和国」!!似ている名前ですがコンゴ共和国とは違います。そしてこの国への渡航にもビザ(査証)が必要になります。が、事前情報があまり無いので正直ビザが取得できるのかどうかが不明でして…。さらには2020年3月時点でアフリカの数ヶ国でも発症(はっしょう)が確認されているコロナウィルスのこともあり…コンゴ民主共和国のビザ取得の確率は五分五分だなと。もし取得できなければまた旅の進路を大きく変える必要があります。ということで今日はこの旅の大一番!

コンゴビザクエスト-Part1-

そしてここからは『コンゴ民主共和国ビザを取得する』という壮大(そうだい)な冒険の始まりです。果たして私は無事に取得ができるのか!?ドキドキしながら楽しんでいただければと思います。あとできっと申請書類を書くことになるだろうと予想して、良い感じのカフェを見つけておいたところで、ビザの大冒険スタートです。

①コンゴ民主共和国大使館の入り方

ブラザビルの中心地から海沿いに進んできたところにある在コンゴ共和国コンゴ民主共和国大使館。非常にややこしい名前です。まずはとにかく大使館にやって来ました。そしていきなり入り口で先制攻撃(こうげき)をくらいます!服装(ふくそう)チェックです!!

  • 短パン及び破れたズボン禁止
  • サンダル禁止
  • ワンピース禁止
  • へそ出し禁止
  • タンクトップ禁止

張り紙でしっかりと服装についてのルールが表示されていました。この点はカメルーン大使館で経験値を獲得(かくとく)しておいて本当に良かったところです。もしあの時レベルアップしていなかったら今日はもう入り口の時点でゲームオーバーでした。しっかり長ズボンと靴(くつ)を履(は)いていたのでクリアです!

②コンゴ民主共和国ビザの取得条件

そして中に入るとまず手を洗うように指示されました。エボラ出血熱の対応かと思います。館内は撮影(さつえい)が完全NGのため受付でスマホを預けて、いきなりこの冒険の最後の戦い!担当官との面会です!!

「ビザを発行するためには次の内のどちらかに当てはまらなければいけない。

  1. コンゴ民主共和国からのインビテージョレター(紹介状)を持っている者。
  2. コンゴ共和国の1年間滞在ビザを取得している者。

このどちらかだ。」

…やはりラスボス。いきなりとんでもない勝つための条件を突(つ)きつけてきました。ちなみにラスボスという表現していますがものすごく親切丁寧(ていねい)な方です。ただ!ここで一つ不安材料は消えました。コロナウィルスのことに関しては一切何も言われなかったので、このどちらかをクリアすればビザが取得できることがわかったんです!!よしっ!ならばここは時間もないので2番の1年間滞在ビザをゲットしに行くぞ!!…どこへ??ということで担当官の方に聞いて手がかりを手に入れました。

③Prefectureへの地図をゲットした

地図でもなんでもないただのメモ紙ですがゲーム要素を!ということでご理解ください。このPrefectureなる場所に行けばコンゴ共和国の1年間滞在ビザが取得できるとのことなんです。

Prefectureは日本語にすると「県」を意味します。つまり首都ブラザビルの県庁的な場所なのか!?と思いながらタクシーで向かいます。

④Prefectureにやって来た

まるでフィールドに突如(とつじょ)現れる城のような立派な佇まい(たたずまい)に興奮(こうふん)もしますがビビリもします。…これ、自分のレベルで立ち向かえる場所なの??まるで県庁のような場所なので来館者もかなりいる中、なぜかそこにアジア人がポツンといる不思議な感じでした。確実に注目の的です。

が、そんな状況にめげる私ではありません!ここでなんとしてでも1年間滞在ビザを取得します。突き(つき)当たりを右だ!と言われて進んだ先の扉(とびら)をガチャっと開きます。これはボス戦の予感…!?小さな部屋の中には私以外にもたくさんのビザ関係か何かで待っている方がいました。そんな中「何の用だ?」とビシッとスーツを着た男性が私に声をかけました。

「コンゴ民主共和国に行くためにコンゴ共和国の1年間ビザが欲しいんです!!」

この日本語にするとこんがらがるような呪文(じゅもん)を唱える(となえる)こと数回。その彼が何やらペンで書き始めます。誰(だれ)かに電話もして何かを話しています。全部フランス語なのでまぁわけがわからないまま待つことに。そして15分ほど待ったところでこの冒険物語のキーになるアイテムを手渡されました。

⑤『シローゼへの手紙』を手に入れた

なんとここが中ボス戦だと思っていた場所は次へのフリだったというパターンでした。このあと私が向かうべき場所を細かく付箋(ふせん)に書いてくれまして、このシローゼさんの所に向かうように言われました。ここでもすごく丁寧な対応に感動です!ありがたすぎます。そしてそのシローゼさんがいるという場所は「DST」だというのです。

またまたタクシーに乗りこの暗号のような文字を伝えます。DSTへ!すると車は発進。ドライバーのお兄さんも「あぁ、DSTね!」という感じでわかってもらえたようだったので一安心です。秘密の暗号は正解でした。そしてたどり着いたのが本当のボスがいる城でした。

⑥DSTにやって来た

ウソでしょ!?こんな場所にボスがいるわけないでしょ!!?と思わせるのはひねりを加えたゲームではよくあることです。すぐにそこら辺にいた村人Aさんに話しかけると

「ここがDSTだよ。」

の返事が。よし!ではいざ中へ!!

このDST。そのあと何の略(りゃく)かと思い調べると「Division de la Surveillance du Territoire」と出てきました。日本語だと「領土監視の部門」と訳されるこのDST。こんな見た目ですが、ここは立派な政府管轄(かんかつ)の建物だったんです!!危うく油断するところでした。中に入ってシローゼさんはいますか?と聞くとその声をかけた方がまさにシローゼさん!!ということでさっそく手紙を渡しまして。さぁ、ここからどうなる!?

「106000セーファーフラン(約1万9千円)です。」

業務的ですが非常にグサっとくる会心の一撃!!まぁそりゃそうだよなと。アフリカ旅で1ヶ月滞在の観光ビザを取得するのにも5000円ほどかかるのが当たり前の中、1年間滞在のビザを取ろうとしているんですからそれくらいはかかります。がしかし…よく考えるとこれはとんでも無く安すぎます。先日カメルーンで同じコンゴ共和国のビザを取得した際は特急申請だったこともありますが1週間分で100000セーファーフランでした。…ほぼ変わらないぞ?そして驚く(おどろく)べきことはもう一つ。お金以外には何も要求されないんです。書類の一枚も書きません。…これで本当に1年間滞在ビザが取れてしまうのか?

「午後に取りに来てください。できあがったら電話をします。」

かなりの出費ですが、せっかくコンゴ民主共和国に行けるチャンスがあるのならここはものにするべきだ!ということで支払いました。こうなるとゲームの世界ではそのあと必死にモンスターを倒(たお)してお金を稼ぐ(かせぐ)わけですが、私はATMへ直行!これで旅が続けられます。

さぁもう冒険を早く進めたくて仕方のない私は”1日ゲームは1時間”のルールを守らず、電話がかかってきてませんが再びDSTへと向かうことに!すると今回は読みが当たったようで、私を見かけたシローゼさんがそこからようやく動き出してくれた様子でした。そしてついに!!

⑦『コンゴ共和国の1年間在住ビザ』を手に入れた

大事なアイテムを手に入れた時の効果音が頭の中に流れます!やりました!!まさかの本当にお金だけ払って1年間のビザを手に入れてしまいました。期限日数には「365」と書かれています!まさかのコンゴ共和国のビザの2度目の取得です!!これで1年間ずーっといられます!!!バンザーーイ!!!!

…ではありません!!!!!勇者は本当の目的を思い出さなくてはなりません。そう!これは『コンゴ民主共和国のビザを取得するため』のビザなんです。このとき時刻は間も無く4時を迎(むか)えるところ。急いで真のボスがいるコンゴ民主共和国大使館へと戻り(もどり)ます!!

⑧コンゴ民主共和国大使館の門は固く閉ざされていた

役所は5時までやっていると思っていたのですが、それは日本のルールでした。頑張って4時10分には着いたのですが本日の営業は終了していました。…ノーーー!!

ということで今日はここまでで冒険の書に記録をすることになりました。1日で全クリならず。まぁゲームはじっくり楽しんだ方がいいですからね。ただスッキリしないのは事実。せっかくここまで頑張ったのに〜と一人で悔(くや)しがるわけです。こうなったら!あとちょっとだけゲームやらせて!!のお願いタイムです。

⑨アフリカ布をまたまた手に入れた

荷物が重くなりますが衝動(しょうどう)を抑えきれませんでした。このアイテムも冒険のどこかで役立つ…はずです!

そしてゲームの世界では寝る(ねる)だけで体力が回復しますが現実世界ではしっかり食べないといけません!

⑩チキンライスを食べた

やっぱりコンゴ共和国はとり肉です。ご飯は色がついてますがケチャップではなくほとんど味はしません。なのでシンプルなチキンとご飯の組み合わせですが、これがうまい!お値段は700セーファーフラン(約130円)でした。

はい、これにて本当に今日の冒険が終了です。果たして1年間滞在ビザを手に入れたものの、本当にコンゴ民主共和国のビザを取得できるのか!?…不安なところではあります。が、旅は完璧(かんぺき)な攻略本がないからこそ面白いもの!どこにどんな出会いや発見があるかは旅を自分で進めていかないとわからないんです。それが本当のワクワクする冒険です。明日の続きに向けて今夜は宿屋で疲れをしっかり取りたいと思います。

本日の冒険マップはコチラです。

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