エリトリアを旅する⑥ 南部の町「アディ・ケイ」〜情報遮断のセキュリティー国家の独特な文化〜

2019年7月27日、天気晴れ。

エリトリアの歩き方

のんびり起きて迎えた本日。まだ2日前の軽い熱中症から体調が戻ってないなぁとカラダのダルさを感じつつも、今日がエリトリアで過ごす最後の一日!ということで、昨夜到着したアディ・ケイの町の散策スタートです。

④アディケイ

アディ・ケイ「赤い村」の意)はエリトリアデブブ地方の商業都市。アスマラ110km南東に位置する。標高約2,500メートル高地にあり、26,310の人口を擁する(2005年推計)。クォハイト(Qohaito、先アクスムの都市遺跡)トコンダ(Toconda)遺跡が近隣にある。【Wikipediaより】

首都アスマラで出会ったおじさんが「南に行くならここかな!」と教えてくれたこのアディ・ケイという町。maps.meで見ると宿が複数あるということで、観光客も訪れる町なのかもしれないと思いながらやってきましたが、到着したのは非常にのどかな田舎町でした。緑豊かな景色が広がり、歩いているとそこら中にサボテンが!エチオピアでも目にした「バラス」はここエリトリアでもたーくさん見られます。

写真は首都アスマラの様子ですが、バラスを売る人たちがずらずらずらーっと。暑さや乾燥に強いサボテンから採れる果実は、エリトリアの人々にとって身近な自然の恵みとなっているようです。

戻りましてアディ・ケイ。豊かな自然があるからこそ家畜の飼育も行われています。そこには灼熱の暑さだったエリトリアの北部では見なかった動物たちの姿が。それもたくさん!北部の紅海沿いと南部の山岳地帯であまりにも環境が異なるエリトリア。それぞれの気候に応じた暮らしの風景が広がります。

もうあとわずか50kmほど南に進むとエチオピアという場所に位置するアディ・ケイの町は先の独立戦争時代には戦場となったようです。今日歩いている中ではその面影を感じることはありませんでした。

この町ではエリトリアにしては珍しくかなり「チャイナ!」の声かけがありました。他国ではよくあることなので”いつもの”私だったら別にどーってことはなかったんです。が、今日は体調が良くなかった。なので珍しくイライラしてしまいました。気にしなければいいものの「チャイナ」が頭に響くわけです。チャイナじゃない!とムキになっても仕方ないし、彼らがアジア人の旅人に興味を持つのはとっても自然な感情だとはわかってるんですがね。今日はうまく対応できませんでした。反省です。

特に何があるわけでもないアディ・ケイでしたが、暑いマッサワからの避暑地としてはバッチリのこの町。歩いていてとても気持ちの良い涼しさでした。

今回お世話になった宿「ガーデンホテル(GARDEN HOTEL)」はなんと1泊100ナクファ(約700円)!宿代が高いエリトリアで初の千円を切るホテルということで嬉しすぎる発見でした。ちなみに1階はレストランになっています。

ということで、午前中をアディ・ケイでゆっくり過ごしたあとは、また首都アスマラへと戻ります。エリトリアの良いところは交通手段がしっかりしていること。バス乗り場に行けば目的地行きのバスが必ず待機しているので非常に安心感があります。アディ・ケイからアスマラまでは30ナクファ(約210円)。行きとは大きく違う安すぎる料金なのですが、これもちゃんと設定された金額のようでした。立派なバスに乗っていざ来た道を戻ります。

さぁ、ここからはエリトリアの旅もいよいよ終わるということで、まだ紹介できていないこの国のイロイロを書いていこうと思います。

自転車大国

首都アスマラを歩いていると街中を走る黄色いタクシーが目立つのですが、それ以上に目に留まるのが自転車に乗る人々なんです。

どこを歩いていても自転車が目に入るなぁと思い、改めて注意してみると本当に至る所で発見する自転車。

アフリカでたまに見かける自転車タクシーのような仕事用のものではなく、自分達の移動手段として自転車に乗る人たちの姿があるんです。

道路脇にも駐輪されているたくさんの自転車たち。

さらに注目してみると自転車屋さんの数が多いことにも気づきました。この国では自転車は非常に人気の乗り物で、なんと自転車ロードレースは国技になっています(在日エリトリア大使館のパンフレットより)。今一度昨日までのブログの写真を見てみると、あちこちに写り込んでいる自転車。エリトリアは自転車の国なんです!

ATMが無い

エリトリアに到着した際にも書きましたが、この国にはATMが無いんです!これは本当にビックリしました。街中には立派なエリトリア銀行の支店はいくつもありますが、ATMは一切ありません。当初はなぜ?と思っていましたが、きっとこのエリトリア編のブログをずっと読んでいただいているみなさんならその答えはもう予想できるかと思います。そう、アフリカの北朝鮮と呼ばれるエリトリアは”セキュリティーの国”です。街中にATMがあることによって便利さは向上しますが、その分問題も起きやすくなるわけです。なので、現金を扱うのは銀行の窓口のみ!旅行者は特定の両替所でしか現地通貨のナクファを手にすることはできません。写真はエリトリア銀行。銀行では両替業務は行っていないそうです。それにしてもどこの支店も本当に立派!これはケレン支店になります。

首都にはいくつかある両替所ですが、実は先日困ったことが。北部のマッサワ滞在中にナクファがそろそろ足りなくなるという事態になったのです。が、マッサワの町のどこを探しても両替所が無いんです。タクシーの運転手に聞いても「無いぞ!」とのこと。これはマズイ。首都でたっぷり両替しないとダメな国だったのか…と。しかし、ここから飲まず食わずでマッサワの暑さを乗り切るのはまず不可能だったので、藁(わら)をもつかむ思いで、マッサワの海を堪能(たんのう)したビーチのホテル(GURGUSUM BEACH HOTEL)の受付の人に聞いてみました。すると

「両替できるよ!ココで!」

ホントですか!?あまりにも当たり前かのように言ってくるので逆に心配になったのですが、なんとホテル内の一角に広々とした専用の両替コーナーがあったんです。そこには私以外にも両替を希望する旅行者の列がありました。両替レートもバッチリで、両替所と同じ要領(ようりょう)で手続きをしてくれました。まさかホテルでできるとは思ってなかったのでビックリ!

ATMが無い代わりに、国から認められた海外旅行者向けのホテルに両替許可を出しているのかもしれません。本当にいろいろと面白いエリトリア。ということで、地方で両替に困った際は良さげなホテルへ!※2019年7月時点のレートは100USドル=1500ナクファ

スパークリングウォーターが主流の国

最後にエリトリアの旅で気になったのが「水」でした。まずはその値段!隣国エチオピアでは1Lが10ブル(約40円)でしたが、エリトリアでは同じ1Lが20ナクファ(約140円)します。これはなかなか。日本も水の値段が高い国の一つだという認識がありましたが、その日本を超えるエリトリアの水の値段。旅をしていても水は欠かせないので、他国の安い水に慣れてからエリトリアに来るとその値段に少し抵抗を感じてしまいます。なんなら量は少ないですがコーラ(400mL)の方が15ナクファと安いので、水かコーラか迷ってしまうほどです。写真は紅茶。エリトリアでは紅茶がダンディーなおじさまたちに人気です。

が、やっぱり水に勝る飲み物は無い!なので水をくださいとお願いするわけですが、ここでまた面白いことが。なんと水が無いお店やレストランがあるんです。えっ、水だよ?無いわけがないでしょ!?と思うのですが次の一言が返ってきます。

「スパークリングウォーターならある!」

意識が高い!水よりも炭酸水が主流のエリトリア。値段は水とほとんど変わりません。これもイタリア植民地時代の影響なのだと思います。ビンで出てくるスパークリングウォーターがエリトリアでは非常に人気のようで、地元の人が仲間とシェアして飲む姿をよく見かけました。が、水がグビグビと飲みたい時に炭酸水しかないというのは個人的には少し辛かったです。

ということで、およそ4時間半の山道のドライブを経て首都アスマラに戻ってきました。帰りのバスでしっかり寝たおかげか、首都に到着して安心したせいかはわかりませんが、ようやく体調が戻ってきたなという感覚がありました!よっしゃ!!まだ無理はできませんがね。そして、お世話になる宿はまたまたアフリカペンション。首都で200ナクファで泊まれるありがたい宿です。

長かったようで短かったエリトリアの旅。その最後の夜はやっぱりコレ!イタリアンのピッツァをいただきました。久しぶりのチーズに感動!そして乗ってる肉もこれまた柔らかくてジューシー!心も体もしあわせな気分で満たされました。

ネットが使えない国

ネットが使えなかった一週間。正直精神的にはかなりキツかったです。事前の情報がしっかりある国だったらまだしも、この謎に包まれたエリトリアという国を旅するのは本当に全てが手探り状態でした。それでも今日まで旅してこれたのは、エリトリアの人たちの支えがあったから!本当にたくさんの人にお世話になりました。ネットが無い代わりに人の温かさを思いっきり感じたエリトリア。明日はいよいよエチオピアに戻ります。今はとにかくネットを欲している自分がいますが、エリトリアのみなさんのやさしさがそのうち恋しくなるんだろうなぁと予想ができます。エリトリア最後の夜はしんみりと感傷にひたるのでした。

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