DAY72 エリトリアを旅する② 紅海を目指して北の町マッサワへ -セキュリティーの国エリトリアの宿情報-

2019年7月24日、天気晴れ。

寒い!今朝のアスマラの街には涼しいよりも少し寒いくらいの風が吹いていました。なんだか今回の旅は同じ国でも場所によって暑かったり寒かったりが続くので体調管理をしっかりとしないとなぁと感じるわけですが、だからといって何ができるわけでもないので、今日もまた旅をしていきたいと思います。まずはカラダを温める一杯のコーヒーで一日をスタート!外国人の私でも気軽に入れるのがエリトリアのカフェです。

さぁ、今日のメインは移動ということで、まずはバス乗り場に向かいます。地図を頼りに行くわけですが、やはり最後は地元の人に聞いて教えてもらう。これが旅では何より大切なことです。そして、やはり主張しすぎないエリトリアの人々。質問すれば「あっちの方だよ!」と教えてくれますが、そこまでで終了。そのあと執拗(しつよう)にかまってくることはしません。これは時に嬉しく、ただ時に困ることも。今回の場合はちょっと困りました。で、具体的にどこ!?と。首都アスマラのバス乗り場は大きく3つぐらいのエリアに分かれているのですが、それが全部近くに集まっているので、そこら中にバスがたーくさん並びます。しかも範囲(はんい)が広く何の案内表示も無いので目的のバスが簡単には見つかりません。さぁどこなのー??と3回ほど人に聞いて動いてみたもののやはり見つからず。すると

「マッサワに行くの??だったらあっちだよ!」

自転車に乗ったおじさんがさりげなく声をかけてくれたんです。本当に、さりげなく。イエカニエレ(ティグリッニャ語で「ありがとう」)!!細い路地を入っていくと、それはまぁ誰もが明らかにバスステーションだとわかる広場がありました。これはわかりづらかった。「マッサワに行きますか?」と並んでいる人に聞くと、そうだよ!とのこと。こんなに穏やかなバス乗り場はアフリカの中でも本当に珍しいなと感じます。人びとは落ち着いているし、「マッサワ行きのバスが来たよ!」と親切丁寧に教えてくれるおじさんがいるし。エリトリア、今日で3日目になりますが、まだまだ良い意味で慣れません。

セキュリティーの国エリトリア

さぁ、そんなエリトリアという国ですが、主張しすぎず相手をリスペクトすることを大切にする人びとの気質に加え、もう一つ!非常に興味深い国の特徴があります。これも初日に出会ったタクシードライバーのお兄さんが教えてくれたことです。

「そしてエリトリアはセキュリティーがしっかりしてるんだよ。」

この時は正直この言葉の真の意味を理解していませんでした。そうなんだー!くらいに受け取ったんです。が、この「セキュリティー(警備)」という言葉はこのエリトリアという国を語る上で欠かせないキーワードになります。例えばどういうことか。実はもうすでにその一例を読者の皆さんは知っています。

①SIMカードを買うのに観光省の許可証が必要

ちなみに、日本の国際空港には外国の方がすぐにSIMカードが使えるようにと、なんとSIMカードの自動販売機が設置されています。契約(けいやく)は不要でその場ですぐに利用開始ができるんです。が、エリトリアでは必ず許可証が必要になります。さらには2日ほど待ち、申請が通らなければSIMカードは手に入りません。厳しい!と言えばそれまでですが、無闇矢鱈(むやみやたら←こんな漢字なんですね!初めて知りました)に外国人観光客にSIMカードの使用を認めるというのも、確かにある意味危険なのかもしれませんね。まぁ、旅人側としては非常に不便ですが仕方ないです。

②お酒の販売には許可証が必要

これは日本でも必要なのかもしれません。が、エリトリアの美味しいスパイシーな料理の店にお酒が無い時のショックはなかなかです。これは宗教的(イスラム教の禁酒)なことではなく、許可証が無いと売れないそうです。そういうルールがしっかりしているのがすごいなと感じました。絶対にビールが合うこちらの肉料理。ノー!!

③交通整備の少年少女たち

街を歩いていると主要道路の横断歩道の所でよく見かける黄色いベストを着た若者たち。何をするかと思えば、歩行者が歩き出すと笛を吹いて車に合図を出すんです。これもまたこれまでのアフリカではまず見たことのない光景でした。一ヶ所や二ヶ所ではなく、アスマラの街のポイントポイントに立つ子どもたち。話を聞いてみると、彼らは15歳くらいの年齢で、仕事としてやっているとのことでした。自分たちで街の安全を守るという取り組みには感動しました。

ここまで紹介したものだけでもエリトリアのセキュリティー意識を感じることができますが、私が最も衝撃(しょうげき)を受けたのは次でした。

④宿に泊まるには申請(しんせい)が必要

え?どういうこと??ですよね。そして、ここで先日のブログDAY70で書いた「Booking.comに宿が2件しか出てこない」という謎の答えが少しだけ判明します。街を歩けばたーくさんの宿があるアスマラの街なのにいったいなぜ!?その理由は宿には種類があるんです。アスマラの街には「ホテル(Hotel)」と「ペンション(Pension)」の2つがあります。「ホテル」は申請が必要ありません。国に認められた宿泊施設とのこと。が、もう一方の「ペンション」に泊まる際は申請が必要になります。だったらホテルに泊まればいいじゃん!となるんですが、これが高い。安めのホテルでも一泊およそ6000円はします。そんなに払えないという旅人は迷わずペンションを選択です。【Booking.comで出てくるのは両方ともホテルです。ホテルも街中には複数あります。】

国としては「安宿に泊まる=どんな人か注意する必要がある」わけです。これはセキュリティー面から考えると至極最も(しごくもっとも)なわけです。ということで首都アスマラの街の宿泊費を安く済ませるためのペンションに泊まる行程を3ステップで書きます。

①ペンションに行って今夜泊まれるか確認する。

②警察署に行ってパスポートを渡し、宿泊するペンション名を伝える。【警察署(Police station)は全部で3ヶ所あります。ペンションの受付の方に指定された番号の警察署に行きます。写真は警察署①になります。】

③宿泊確認証が渡されるので、それを持ってペンションへ戻る。

わざわざ!?と思いますね。そう、わざわざなんです。しかもこれは、ペンションに泊まる人は国籍に関わらず必ず行わなければいけません。私も最初はわけがわからず、警察に行くの!?なんで!?と状況(じょうきょう)がつかめなかったのですが、警察署に行くと非常にスムーズに申請を受け付けてくれたので、あっこれがエリトリア(アスマラ)のきまりなんだとすぐに納得がいきました。本当に所変わればというやつです。【ちなみに、首都アスマラ以外はどうなのか?ということですが、厳密(げんみつ)にはエリトリアに滞在する旅行者は、宿の宿泊にも観光省の許可証が必要らしいのです。これに関しては定かではないので絶対とは言えません。そして実はこれまたエリトリアのセキュリティー意識を感じる出来事があったので、後日まとめて書きたいと思います。】

いやー、ちなみに現在エリトリア3日目。ネットが使えなくなってから3日目!ということでブログも書くのを辞めました!ではなく、毎日その日の感情だけはしっかりその日のうちに文字に起こして書き溜めている状態です。が、アップロードできず。きっと今頃私のことを心配している人がいるだろうなぁというのが本当に気がかりなのですが、私はいたって元気です。(ちなみにこのブログは海を眺(なが)めながら書いてます。)で、アップロードできない状態ですが文字数を確認すると連日の軽く3000文字越え。…本当は短くまとめたいんですが、とにかくエリトリアの内容が濃すぎるんです。本当に。そして、とにかく情報が無い国。これら今日まで私が経験したことは、この国に来るまで全くもって知らないことでした。だからこそ、次にエリトリアを旅する人のためにバトンをつなぐつもりで、今日もネットは使えませんが執筆活動に勤しんで(いそしんで)います。写真は本日の移動の車窓から!またまたカラカラしてきました!!

ということで、今回首都アスマラで2日間私がお世話になったペンションはアフリカペンション(AFRICA PENSION)です。グレードは4段階。

ペンションの外に建てられた離れだと1泊200ナクファ(約1400円)で泊まれます。全くもって十分な部屋で、しかも温水シャワーも浴びれるので文句なしです!【こちらは警察署①で申請になります。】

さらにスタッフさんがとにかくいい人!今朝も出発前に挨拶(あいさつ)すると、食べてたアスマラピザという名のピザパンをプレゼントしてくれて、もうイエカニエレでした。ちなみに、私は次に首都に戻ってくる3日後にもう一度このペンションを利用しようとおもっているのですが、その場合はもう警察署に申請は必要ないそうです。

で、実はチャレンジしようとしました!違う宿に泊まってみたいなと思い、こちらの1泊250ナクファというANEWAEM PENSIONに泊まろうと思ったのですが、このペンションの申請は警察署②だったんです。

で、行ってみると…なんか複雑で厳し目でした。一度宿に戻って、もう一度来るように!と言われてそこで気持ちが切れてしまいました。じゃあアフリカペンションにしよー!と。なぜならこちらのペンションは水シャワーとのことだったので。

はい。気づけばもう4000文字を超えそうなのでそろそろ締めます。今日、首都アスマラからおよそ4時間かけて北へ進んでやってきたのは「マッサワ(Massawa)」という町です。バスはお値段50ナクファ(約350円)でした。この町のことは明日書きますが、とにかく暑い!いや、暑すぎる!!いや、灼熱(しゃくねつ)!!!今朝のアスマラの寒さが信じられない、とんでもなく暑いところにやってきました。

そして、海です!第2章、初めての海!しかもそれは、人生初の「紅海」です!!ということで、マッサワの話はまた明日。

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