2022年5月23日、天気くもり。
ブルンジを旅する
ブルンジの旅は残りまだ2日あるわけですが、昨日の時点で既に最大都市ブジュンブラに戻ってきました。その理由は出国前のPCR検査!マスクを着けている人は100人に1人ぐらいのこの国ですが、やはり出入国の際にはPCR検査の陰性証明書が必要です。ということで本日最初はこの国のPCR検査事情についてお話しします。
PCR検査
もうすっかり慣れたつもりのPCR検査ですが、やはり国によって勝手が違い、さらに情報がほとんどないので入国後には必ず調査が必要です。その際全てを一から人に聞くのは避けたいというのが私のポリシー。自分でできる試行錯誤はやってみます。これが謎解きゲームのようで面白いんです。今回ヒントになったのは入国の際にオンライン登録が必要だったという事実。もしかして出国も?という予想を元に、お世話になった宿のスタッフさんにも確認して導き出したブルンジのPCR検査のまとめがこちらです!
- ブルンジ保健省の特設ページにアクセスする
- 『出国時PCR検査』を選択して必要事項を入力する
- 検査日は出国の2日前に設定する
- オンラインで支払い(62340ブルンジフラン)を済ませる
これで予約完了です。サイトの言語は英語に変換可能ですが、私がそれに気付いたのは全てが終わったあと。フランス語のまま入力をしていたのでスタッフさんにガッツリ助けてもらいました。メルシー!ブルンジのPCR検査は政府が全て一括管理しているパターンです。タンザニアと同じこのケースの場合、検査結果が出るまでに48時間かかるというのもこれまでの経験で見えてきました。ブルンジの面白いのは検査予定日の登録が済んでから『出国の2日前までに検査をしてください』という返信メールが届くこと。慌(あわ)てて日程変更をしました。※入力内容を変更する際にはパスワードが必要です。こちらは『入国時の検査予約確認メール』に記載されています。
ということで出国2日前の本日。予約したPCR検査を受けるために病院へと向かいました。政府のサイトに載っている地図を頼りに歩いていくことに。ブジュンブラの街の地理感覚もだいぶ掴(つか)めてきました。そこまで大きい街ではないので市内を巡る分には歩きで十分です。
そして歩いているとついついいろんなものに目移りするもの。ブジュンブラでは良い感じのパン屋をよく見かけます。美味しそうなパンの匂いをかいでしまったら思わず入店です。
せっかくブルンジにいるので、ここはやはりコーヒーといっしょに。昨日の国内移動中にもコーヒーの木を見かけたブルンジ。標高の高い山のエリアで栽培が行われているそうです。パイはちょっとクッキーのようなボソボソとした食感でしたが、それが逆にブルンジコーヒーと合うからこれはこれでありでした。
お腹がちょっと満たされたところで、PCR検査が行われている場所の近くまでやってきました。この道の先だと言うのですが…本当に??なんとも怪(あや)しい感じがするわけですが、とりあえず進んでいくと
ちゃんと突き当たりに病院がありました!こんなところで検査をしてるんですねと驚きながらも、しっかりした雰囲気に安心。もう支払いも全て完了しているので、領収書の画面を見せて検査をお願いします。
が、なんかもたついた対応の病院スタッフさん。PCR検査はココ!的な案内も一切ありません。大丈夫ですよね?と急に不安になりながら待っていると女性スタッフが出てきて一言。
「PCR検査はココではやっていません!」
サイトで示された場所に来たわけですが、どうやらここはブルンジのPCR検査を管轄するさらに上の組織の建物だとのこと。じゃあ検査はどこでやってるんですか?
なんとお世話になっているホテルから歩いて10分もかからない場所にある病院でやっているそうで。せっかく歩いてきたのに~と一瞬思うわけですが、ブジュンブラのオシャレなカフェや賑(にぎ)わうバス乗り場も発見できたので結果オーライ!
検査所「Institut National de Sante Publique」
到着するとそこには教えてもらったINSPの文字が書かれた看板を発見。
中に入るとかなり立派な病院でビックリ。あまりに広いのでこの敷地のどこが検査所なのかを探すのがまた一苦労しそうな感じでしたが、明らかに検査を受けに来た私を見かけると「あっちだよ!」と教えてくれるみなさんに助けられて無事に見つけることができました。
全ての検査をココでやっているブルンジ。再度お姉さんに確認をすると、やはり検査結果が出るのは48時間後だそうで、渡航2日前の検査がマストとのこと。次の渡航先の国の検査条件は『出国前72時間』なので問題は無いとは思いますが、念のために今回もギリギリで検査。あとは結果が出るのを待つのみです。
オシャレなカフェでも見つけたら入ろうかなぁ~と思いながらブジュンブラの湖沿いに向けて歩いていると、人が集まるマーケットを発見。
湖といってもその大きさは日本の秋田県2つ分とものすごく大きいのでほぼ海感覚のタンガニーカ湖。湖沿いの港の規模はかなり大きく、隣のコンゴ民主共和国との貿易も盛んに行われています。船での出入国も可能なようですが、そこは”コンゴ民主共和国”なので控えないといけないかなと。
気になるカフェはありませんでしたが、良い感じの岩場を見つけたので座って一休み。気持ちの良い風が吹くので地元のみなさんの憩(いこ)いの場にもなっているようです。こんな場所でリラックスできてしまうのがブルンジのある意味不思議なところ。居心地の良ささえ感じます。
世界最貧国で生きる子どもたち
そんなタンガニーカ湖を目の前にしながら本日最後は昨日出会った子どもたちとの話をしたいと思います。この国を歩けば無視することはできない子どもたちによる物乞い。あまりの強気の姿勢にはじめは怖さを感じましたが、今ではブルンジの日常として認識している自分がいます。慣れというのは不思議なものだなと。
ブジュンブラに戻ってくるとやはりすぐに声がかかります。あげるものはないよ!とジェスチャーで伝え、そこからは気にせず歩いてその場を離れます。少し粘(ねば)りますが、ある程度すると諦(あきら)めてまた別の人に声をかける子がほとんど。ですが昨日の2人は違ったんです。
先に彼らに気付いたのは私でした。前の方を歩いている2人の少年。その手には小さなマンゴーが4つ。どこかで拾ってきたのかもしれません。大事そうにマンゴーを握りしめる姿を見ながら、私は彼らを追い越します。
するとしばらくすると後ろから声がかかりました。先ほどの少年の内の一人です。お腹が空いたのジェスチャーで私に迫(せま)ってきます。あれ?さっき持ってたマンゴーは??
後ろの方でゆっくり歩いていたもう一人の少年。その手には彼の分のマンゴーも!そのズル賢さに思わず笑ってしまいました。後ろの子を指差して
「マンゴー持ってるでしょ~!」
とツッコむと、彼もニヤリ。ちなみにブルンジの子どもたちがしゃべるのは現地語のみ。フランス語は通じません。学校には行ってないんだろうなと。
ここでもう私への興味はなくなりまた別の人への声かけを始めるのかと思いきや、そのあとずっと私の後ろをついてくる2人。どうやら同じ方面に用事があって歩いているようでした。家に帰るのかな?
「ムズング~」
の呼びかけから何かを伝えようとしてくれる少年たち。それが食べ物やお金がほしいという意味合いでないことは彼らの様子を見ればわかりました。こういう時言葉がわかればどれほど楽しいことか。ちなみにムズングとは白人や外国人のことを指します。
「ねぇねぇ、ムズング~」
笑顔でしゃべりかけてくる2人といっしょに歩いた5kmほどの道のり。アジア人と子ども2人が横並びで歩いている光景はなかなか面白いようで注目も自然と集まります。もしかしたら自分が物乞いされて困ってるんじゃないかと心配している方もいたかもしれませんが、決してそんなことはなく。ただただ3人で歩く楽しい時間。
そして大通りの分岐点までくるとお互い進む方向が違うことを察しまして。お別れの前にブルンジ旅中リュックの中に非常用として入れておいた高級100%フルーツジュースを彼らに渡しました。物乞いに応えたわけではなく、楽しい時間をプレゼントしてもらったお返しにです。
なんとも不思議で嬉しい出会いだったな~と思いながら、彼らとは反対方面に向かって歩いていくと
「ムズング~!ムズング~!」
道路の向こうで大きな声で叫ぶ2人。もう彼らと会うことは二度とないと思います。この先彼らがどんな人生を歩んでいくかはわかりません。世界最貧国ブルンジで生きていくということは私が想像できないほどに大変なことなんだと思います。ただ、この瞬間の2人の笑顔は本物でした。仲良く肩を組んで反対側へ歩いていった2人。きっと彼らは私のことなんて忘れてしまいますが、私は彼らを忘れません。ステキな一期一会でした。ありがとう!
コジマ先生 こんにちは
ブルンジ!
現実がどうあれ 爽やかな風と煌めく笑顔にニッコリです
今日もチオビタドリンク以上に力いただく投稿をありがとうございます!!
子供たちとの出会いそして別れのシーン感動しました。
私は、アフリカは、未訪問ですが、
アジアの発展途上国好きでアジアを頻繁に訪れています。
野心に溢れたストリートチルドレンや
貧困に苦しむ大人たちと何度も出会ってきてますが、
沢山学ばされたり、苦悩することが起きてもこの方たちを思うとちっぽけな苦しみと毎回乗り越えるパワーが胸に宿ってます。
コジマ先生が旅してブルンジの子供たちなどを思うと
自分が出会ってきた彼らとダブって涙が自然と出てきて
思わずメールしました。
コジマ先生のアフリカ制覇楽しみにしています。
そして、いずれバングラデシュやインド、ネパールなどの
アジア旅もオススメします。
私もアフリカに興味関心が日に日に強くなっております。