ブルンジを旅する⑥ 世界最貧国ってどんな国?〜知られざる小国のヒトモノコト〜

2022年5月24日、天気曇り。

ブルンジの歩き方

気づけば今日がブルンジで過ごす最後の日。入国前は「世界最貧国」という言葉を冠する国というのが正直全く想像できなかったわけですが、1週間旅してブルンジという国の様子をなんとなくですが掴(つか)むことができたかなと感じています。

目に見える部分はほんの一部で、実際にこの国が抱える問題にはまだまだ根深いものがあるかと思います。が、一つわかったことは世界最貧国にだって国としてのプライドがあるという当たり前のこと。そこに街があり、人が暮らし、生活がある。そんなことさえも言葉が邪魔して想像できなかった自分がいたなと。

ものすごい移動でかなり疲れたタンザニアの旅のあとなので、ブルンジではゆっくりしようかなぁ~なんて当初は思っていました。国土は小さいしそこまで見る場所もないだろうとだいぶ侮(あなど)っていたわけですが、蓋(ふた)を開けてみたら楽しい発見に満ちた旅のしがいがある国で。気付いてみたら結局今日までノンストップで動き回っていました!

そしてこの国の現状を象徴する子どもたちの物乞い。街ですれ違う子どもたちから引っ切り無しにお金や食べ物を要求されるブルンジです。物乞いをされた回数はこれまで旅した国の中で間違いなくダントツトップ。となると治安に対する不安をもっと感じてもいいと思うわけですが、それがまぁ不思議!今日までこの国を旅していて、危険を感じることはただの一度もありませんでした。声をかけられるから外に出たくない!なんて思うことも一切無く。本来であればなかなかのストレスなはずなんですが、なぜかこの国で子どもたちから声をかけられることを”イヤなこと”と認識していない自分がいます。本当に不思議。この国には表現することの難しい独特の人間らしい雰囲気があるなと感じます。

カフェ「Le Café Gourmand」

そんな最終日の本日は、ブルンジのNo.1カフェ「Le Café Gourmand」でのんびりすることに。とにかくオシャレなこちらのカフェ。カウンターに並ぶケーキやパンは見ているだけでワクワクします。

さらに屋上には気持ちの良い風が吹き抜けるテラス!こんな場所がブルンジにあるなんてまぁ入国前の自分は想像もしていませんでしたね。思わずずっと居たくなる居心地バツグンのカフェです。

ということで、ブルンジを旅した1週間。前情報が無かっただけに見るもの全てが新鮮で、新しいアフリカをたくさん見せていただきました。イロイロ考えさせられることも多かった今回の旅。私自身今すぐ何かできるわけではありませんが、やはり大切なのは「知ること」だと思っています。こんな国がある!ということがみなさんにも少しでも伝わっていたら幸いです。

Wi-Fiもバッチリのカフェでのんびりとしながら、今日はまだまだ書き切れていないブルンジのイロイロなコトを少しずつ紹介したいと思います。

ビール文化

空港の入り口にも巨大なビールのモニュメントがあるこの国のみなさんが大好きなのはやはりビール!街中でワインを取り扱うお店を見つけた際にスタッフさんに聞くと、この国では誰もがビールを飲むとのことでした。

夕方になると外の椅子に座ってみんなでワイワイとおしゃべりをする人の姿が。そこにはもちろんビール!きっとこの時間のためにみなさん毎日頑張っているんだろうなぁというのが伝わってきます。旧ベルギー植民地と色濃いビール文化です。

SIMカードとATM情報

久しぶりにこちらの情報も。ウガンダをはじめ、スーダンやタンザニアの旅では空港到着後すぐに購入ができたSIMカード。いろんな旅のスタイルがありますが、私は安心を手に入れるために入国後に通信手段を確保しています。ということでここブルンジでもまず購入を!と思ったのですが、この国は空港には通信会社の店舗がありません。

ちなみにATMは空港の出発ロビー内にあるので、警備の方にお願いすれば入れてもらうことができます。なんなら街中にある銀行でも現金はおろせるのでご安心を。スーダンでの経験があったので世界最貧国のATM事情を心配していたのですが、全く問題無しです。

街を歩いているとたくさん見かけるのが黄色いビブスを着た人たち。ブルンジのメインの通信会社LUMITELのみなさんのユニホームです。彼らにSIMカードが欲しいと伝えれば全ての手続きを行ってくれます。こちらも『世界最貧国』の先入観により最初は大丈夫かなぁと不安だった入国直後。その非常にしっかりとした対応にビックリして、この時ブルンジに対するイメージが私の中で変わり始めたことを覚えています。

銃を持った警察&警備員

一方でこの国ならではの光景が街を行き交う警察車両。荷台の部分には青い迷彩服を着た警察の方が10人ほど乗っています。その手にはゴツイ銃が。これが一台や二台だったらそんなに印象に残らないのですが、街を歩いているとかなりの頻度(ひんど)で目にするのでなかなかのインパクト!

さらに街のあちこちにいるのが銃を持つ警備員のみなさん。道の途中ですれ違ったり、店先に立っていたりといろんなところで見かけます。これ、銃を見慣れない方からするとものすごく怖いだろうなと。自分の足あたりに銃口が向いているので万が一暴発したらとか考えると恐ろしいわけですが、アフリカ旅を続けて感覚が麻痺(まひ)してしてくると銃を見てもなんとも思わなくなります。

銃を持つ人たちが街を見ているという事実。これがきっとこの国にとっては必要な抑止力なんだと思います。今はあまり使われていないようですが、建物とセットで見張り台があるのも特徴的です。

日本の国際援助

ブジュンブラの街で一際私の目を引いたのがこちらの記念碑。異国の地で日本の国旗を発見するといやでも気になります。国際的な支援が必要な国であることは当然なので、日本がブルンジに協力していても特別驚くべきことではありません。

が、この記念碑が一つだけではなく、ブジュンブラ市内に点在しているのがポイント!この旅中に3つも見かけたので、おそらくもっとある気がします。日本の支援によって道路インフラの工事が行われたことを示し、日本とブルンジの友情と協力の誓いとして設置されたこの記念碑。

私たちが納めている税金の使い道は小学校6年生の社会科で学習します。年間5億円ほどのお金が経済協力費として開発途上国の経済援助のために使われているわけですが、実際に私たちがその成果を目にする機会はなかなかありません。ブジュンブラの街中で見つけた日本国旗。世界最貧国の支援を日本も行なっているという事実が嬉しいのと同時に、自分が納めている税金の使い道に対してもっと関心を持たないといけないなと感じたところです。

ブルンジサッカー代表ユニホーム

そして最後は恒例のユニホーム探し!到着後まず最初に地図アプリで検索するのがサッカー連盟の場所というのは世の中にいろいろな旅人の方がいますがおそらく私だけです。ブジュンブラの中心にあるスタジアムの隣に見つけたその場所へ行ってみると小さいですが整った感じのオフィスを発見!

中に入るとスーツをビシッと着た方が声をかけてくれました。英語も少し話せる方だったのでユニホームが欲しいことを伝えるとココにはないとのこと。その代わりExcellence Houseという場所に行けば手に入るという情報を教えてくれました。

近くまで来たらまた地元の人の助けを借りて発見したこちらの建物がExcellence House。お姉さんがくれたメモを頼りに2階へ。No.4の部屋へ向かいます。中に人がいたのでユニホームがあるか聞いてみると

「ないよ」

えーー!サッカー連盟の方が教えてくれた情報なのに~と思いながら、すかさずメモを渡して「ここに来れば手に入ると教えてもらったんです!」と伝えると

「ここは1階だよ。2階に行くんだ!」

いやー、ここでまさかこのトリックに引っかかるとは。ここで英語の学習です。日本では建物の階数は1階、2階、3階…と順番に数えていきます。スタート地点はもちろん1階!しかし、英語では地上のことをGround floorと表現します。そのため、Ground floor、1階、2階…と数えるので、階数が日本の感覚と1個ズレるんです。ということで1つ上の階に上ると

サッカーユニホームはっけ~ん!!そして店内に入ると

めっちゃある~!!ブルンジのサッカー代表ユニホームを手がけるこちらのLis1sportという会社。ブルンジのみならず他の国のデザインシャツも製造販売しているブルンジオリジナルのスポーツブランドです。ブルンジのサッカーユニホームはココでしか買えません。どれを買おうか迷ってしまいましたが、店員さんがオススメしてくれた1枚をゲットしました!ムラコゼ~!!

カフェでゆっくり過ごした本日。昨日受けたPCR検査の結果はまだ届いていません。やはり検査結果が出るまでに2日かかるのは本当だったんだなと納得です。ただ、出国前にちゃんと結果が届くのかすこーし不安ではあります。まぁ、きっと大丈夫でしょう!と信じながらブルンジ最後の夜を過ごすのでした。

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