2022年5月27日、天気晴れ。
どんな国でも入国の際は神経をかなり使うものです。コロナ禍だと2割増しで、言葉が通じない国だと3割増!パスポートに入国スタンプが押されたり、ビザを添付してもらえたりした瞬間に一気に心が軽くなります。ただ昨日はそこからが大変で、お金&宿がないのダブルパンチはなかなかメンタルに効きました。まぁ最後はどちらも確保できたのでよかったわけですがね。
ということで入国から疲れきってしまい爆睡(ばくすい)明けで迎えた本日はとってもステキな朝食タイムでスタート。第一印象がモヤモヤしてしまったコモロでしたが、それがキレイに晴れるようなオシャレな朝食!天気も良いので気分が上がります!!
そして宿の目の前が青い海~!!わかりました。もう昨日までのことは全て忘れましょう!アフリカ35ヶ国目「コモロ」の旅はここから始まります。
とその前に入国直後恒例!PCR検査の情報収集です。英語が話せる宿のスタッフさんがいたので確認すると、コモロは早ければその日の内に検査結果が取得できるとのことでした!やった~!!これで思う存分この国を満喫することができます。※後になってわかりますが、この情報は間違いでした。詳しくは後日説明します。
グランドコモロ島
では、ここでコモロの地理を確認します。3つの島からなるコモロ 。現在いるのは北西に位置するこの国最大の島「グランドコモロ島」です。唯一の国際空港がある島になります。そして残り2つは大きさの順でいうと東の「アンジュアン島」と真ん中の「モヘリ島」。一番東に浮かぶマヨット島は現在もフランス領になります。が、コモロとしてはここも自分達の領土であると主張。複雑な事情がありそうなので、本ブログでは『3つの島からなるコモロ』という設定で話を進めます。
そんなグランドコモロ島に位置するのが、この国の首都「モロニ」です。
①モロニ
モロニは、コモロの首都で同国最大の都市である。1960年にマヨットのザウジに代わって当時のフランス海外領コモロの首府となり、1975年の独立後はそのまま同国の首都となった。グランドコモロ島の西岸にあり、同島の自治政府の所在地でもある。人口54,000人(2011年推計)。
【Wikipediaより】
「コモロ・モロニ」
こちらも中学時代に社会科で覚えた世界地理の印象的な国名&首都名の組み合わせです。まさか島国だったと知ったのは30歳を過ぎてからですが。ただこのコモロはとにかく情報が少ないんです。アフリカ東部のインド洋に浮かぶ全部で4つの島国。南国リゾートとして非常に人気のセーシェルやモーリシャス。アフリカ大陸で一番大きい島国であり、動植物の楽園マダガスカル。そのあまりに印象の強い3強の陰(かげ)に隠れてしまっているのがコモロです。が、その魅力に気づいていないのはもしかしたら日本人だけかもしれません。昨日は宿探しのためにホテルをいくつか巡りましたが、どこにもたくさんの宿泊者の姿があり、予約でいっぱいの宿も!ということで謎多き島国コモロの首都モロニを巡っていきます。
島のまわりに広がるのはインド洋!この青こそが島国一番の魅力(みりょく)です。アフリカの中でも特に美しい青が輝きます。
その海の反対側にそびえるのが緑の山。コモロで最も高い山「カルタラ山」です。こちらは現在も活動を続ける活火山になります。コモロ到着の際に飛行機からも見えた大きなこの火山。これを見たら当然思うことは一つ。登りたい!!ということで現在ガイドの方と交渉中です。
火山の島ということで、海岸沿いにはゴツゴツとした黒い岩が広がります。そのため海沿いの街ではあるものの、首都コモロには海水浴を楽しめるビーチは1ヶ所だけ!ここは地元の人用という感じです。
他の島国とは違い、観光地化が進んでいないコモロ。そのため海沿いを歩くと実はゴミが非常に目立ちます。火山へのツアーの窓口となる会社も見つけたものの、あまり機能はしていない様子でした。ただ、欧米からの旅行者と思われる方の姿を見かける首都モロニ。街を歩くと立派な観光案内所も発見!キラキラした観光大国とは一味違う雰囲気がこの国の魅力なのかもしれません。知る人ぞ知るアフリカの島国コモロです。
では、そんなコモロの首都モロニの様子を少しずつ紹介していきたいと思います。
新鮮な魚
やはり島国ということで海沿いを歩いていると目を引くのは海でとれた新鮮な魚たち。鱗(うろこ)を取った魚がキレイに並べて売られています。
中でも一番目立つのはこの大ぶりのお魚!お腹に縦にシマシマがあるこちらはカツオだそうです。これが1本3500コモロフラン(約1000円)と聞くと、刺身にしてまるごと食べてみたい!!と一瞬思うのですが、どう考えても食べきれないので断念。
その代わりにレストランでオシャレな魚料理をいただきます。アフリカの島国に来たらやはり魚介は絶対に外せません!
深海魚「シーラカンス」
食べる魚があれば見る魚あり。街を歩いているといろんなところで見かけるのがこの魚です。海沿いの目立つところにドンと置かれたこちらのモニュメント兼ベンチ。異様に多いヒレの枚数が特徴的なこの魚が「シーラカンス」です!
シーラカンスは、シーラカンス目に属する魚類。化石種も現生種も含めた総称である。現生のシーラカンスは深海に生息し、魚やイカを捕食していると考えられている。シーラカンスは8つのひれを持ち、第2背びれ、胸びれ、腹びれ、尻びれには鱗で覆われた筋肉質の基部がある。
シーラカンス目は多くの化石種によって存在が知られており、古生代デボン紀に出現して広く世界の水域に栄えたが、約6550万年前の大量絶滅を境にほとんど全ての種が絶滅した。
長らくシーラカンス目は全て絶滅したものと考えられていたが、1938年に、南アフリカの北東海岸のチャルムナ川沖で、現生種が発見され、学界や世界を騒然とさせた。その後、1952年にはインド洋コモロ諸島で、1997年にはインドネシアのスラウェシ島近海で現生が確認されている。
シーラカンス目は、白亜紀を最後に化石が途絶え、1938年に至るまで現生種が確認されなかったこと、化石種と現生種の間で形態的な差異がほとんど見られないことなどから、これら2種は「生きている化石」との評価を受けた。
【Wikipediaより】
その名前は有名な深海魚シーラカンス。しかしこの魚がコモロの海に生息しているということはあまり知られていないかなと。先ほどの観光案内所のマークのデザインもこの通り!
昨日、歩き続けてようやく見つけた現金を降ろすことができるATM。お札がカウントされる音が鳴り止んだ後、引き出し口から出てきた紙幣にもなんとシーラカンスが!コレを見た瞬間にテンションが上がり疲れがほんの少し取れました。なんせピン札ですからね!
国立博物館の剥製
コモロを象徴するシーラカンス。まさかこの国がこれほどシーラカンスを推していたとは知りませんでした。となるとやはり見たいのは本物!
しかし残念ながら深海魚というのはその名前の通り海の深くでしか生きることができない魚になります。水圧の関係で陸に上がってくると死んでしまうシーラカンス。そのため一般の人々がこの魚が泳ぐ姿を目にできることはまずありませんが、モロニにある国立博物館ではシーラカンスの剥製(はくせい)を見ることができます。写真では伝わりづらいですが、両手を広げたほどの大きさにビックリ!死んではいますが、生シーラカンスに大興奮でした。
イスラム教とグランドモスク
ここコモロはアフリカにある6つの島国で唯一のイスラム教の国になります。信仰はかなり強く、お祈りの時間の前後になるとモスク周辺をゾロゾロと歩く男性たちの姿が印象的です。
モロニの街にいくつもある立派なモスク。その中でも一番有名なのが海沿いにある見た目の美しいグランドモスクです。モスクの白が非常に際立つわけですが、その理由は目の前の海の青があるからこそ!
正面には大きな港があるわけですが、それでいてこの透明度!コモロの海のポテンシャルの高さは本当にスゴすぎです。ただあまりに澄(す)んでいるがゆえに、海底に落ちている小さなゴミまでがハッキリ見えてしまうのが難点。
さらに実はこの4日後に同じ場所に訪れるとそこには驚きの光景が!見事に海が干上がったグランドモスク前。なんじゃこりゃー!?と思わず声が出ました。遠浅のコモロの海は干潮時にものすごく遠くまで海が引いてしまうんです。あんなに見栄えが良かったグランドモスクがこの通り。トリックアートのようでこれはこれで面白い景色の変わりようですがね!
女性の化粧
そして本日最後にご紹介するのはコモロの非常に独特な風習です。サンダルウッド(ビャクダン)という木の粉を顔に塗るコモロの女性のお化粧。この国に来て初めてその姿を見たときは正直怖いと感じました。全員がしているわけではありませんが、街中を歩くたまご色のパックをした女性たち。こんなメイクは他の国では見たことがありません。
日焼け対策としての意味合いもあるらしいこのメイク。今後のブログの写真に映り込んでいる女性たちの顔にも是非注目してみてください。ちなみに、写真を撮らせてください!とだけお願いするのは失礼かなと思い、屋台でお肉を買ったあとに「撮ってもいいですか?」と聞くと了承してもらえました。このお肉がまた美味しくて。コモロの屋台は夕方から盛り上がります。
島国だからこそ独特の世界観が広がるコモロ。この国の人々は非常に内向的で、中心地を歩いていてもほとんど声がかからないのがこれまた不思議でした。どこか島国日本と通じるところもあるなと感じます。まだまだ出てくる首都モロニの魅力についてはまた後日お届けしたいと思います。
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