コートジボワールを旅する⑦ ギニア湾の超穴場スポット「ゴディビーチ」〜サッサンドラから行く日帰り絶景ビーチ〜

2021年6月29日、天気晴れ。

朝起きてまず見たのは窓の外。雲一つない青空とまではいきませんが、晴れてる!コートジボワールで海を満喫(まんきつ)すると決めたその日が晴れというのは、我ながらやはり運がついてるなぁと思ってしまいます。

今回お世話になっている宿Sassandra un Joyau Caché。これまでコートジボワールで利用した宿の中でも一番安いということもあり、水が出なかったりWi-Fiがなかったりといろいろ不便なことがあります。

が、とにかくオーナーのイブさんがもーのすごく親切な方です。サッサンドラでの滞在を楽しめるように昨夜は美味しいレストランを教えてくれたり、今朝はコーヒーが飲みたいと伝えていたらなんとインスタントではなくフィルターコーヒーを淹(い)れてくれたりとものすごいおもてなしをしてくれるイブさん。用意してくれた朝食にもすごく心遣いを感じました。

そんなイブさんに「美しいビーチに行きたい!」と伝えた昨日。もちろん彼との会話はフランス語なのでそこからお互い試行錯誤の意思疎通が始まります。つたないフランス語で思いを伝える私と、その意図を汲み取ってスマホの翻訳機能を使って返事をくれるイブさん。時間はかかりますが、互いに思いが伝わると笑顔になるのがすごく嬉しい瞬間です。

そんなイブさんがオススメしてくれたのが「ゴディビーチ」というサッサンドラの町から10kmちょっと西に位置するビーチでした。地図上にはGodéとだけ書かれているこの場所。まぁイブさんが言うのだから間違いありません。行き帰りの車の手配もしていただけたので何の心配もない状態でゴディビーチに向けて出発です!

ではゴディビーチに行く前に漁師町サッサンドラの紹介を。

サッサンドラ

サッサンドラはコートジボワール南部の町です。サッサンドラ川の河口にあるギニア湾沿いにあります。町はポルトガル人によってサントアンドレとして設立され、後にイギリス人により運営され、その後フランス人によって木材の港として運営されました。サンペドロの港が完成した後、サッサンドラの町は1960年代に衰退しました。主な産業は漁業です。

Wikipedia英文参照】

サンペドロに比べるととても小さいサッサンドラ。田舎の海沿いの町という表現がピッタリののどかな風景が広がります。

そんなサッサンドラの町を離れて奥地へと向かう車。一気に大自然の世界へと景色は様変わりします!

オフロードの道をガンガン進んでいきますが、昨日の壮絶(そうぜつ)な移動を経験したあとだともうかわいいもの。いったいこの先にどんなビーチが待っているのか!?ワクワクが止まりません。

車で走ること30分。緑をかき分けてたどり着いたのがサッサンドラの村の一つゴディ。Wikipediaによると人口180人ほどの本当に小さな村です。そしてそこに広がるのが

ゴディビーチ

こちら!これがゴディビーチです!!目の前180度に青いギニア湾が広がります!!

そして誰もいない!!プライベートビーチと呼ぶにはあまりに広すぎますが、完全独り占め状態!!聞こえてくるのは波と風の音だけです。

波はかなり高くて海の中でプカプカなんてことはできそうにありません。海を眺めながら一人でのんびりする贅沢(ぜいたく)な時間を過ごすのがピッタリなゴディビーチ。

ちなみにこのゴディビーチの「ゴディ」はゴディさんというファミリーの名前なんです。ビーチに着くと歓迎をしてくれたこちらがゴディさん!これは「動画を撮ってくれ!」とお願いされて、ゴディさんが歌と踊りを目の前で披露(ひろう)してくれている場面になります。チカラが入ってました!

リゾート開発が全くされていないこのビーチではゴディさんの住居が唯一のホテル兼レストランになります。ビーチを見ながらのんびりしていたら甘いドーナツと凍ったジュースのサービスが!ちょうどノドが渇いていたのでこれはありがたかった。さっそくこの色はもしやバオバブのジュースかな!?と思いながら袋をかじって飲むと

か~~らい~~~~!!

西アフリカにはこんな風に袋に入って売られるジュースが3種類あります。一つはハイビスカスを煮出したジュースのビサップ。一つはバオバブの実を使ったジュース。そして最後の一つが生姜を使ったジンジンブル(フランス語で「生姜」)というジュースです。この生姜ジュース。ジンジャーエールの甘さ控えめ、いや控えまくりという感じの辛いジュースになります。口の中が一気に熱くなるジンジンブル。辛いものが苦手な方は注意です。

今日は本当にこのビーチでのんびりする1日です。常に歩いたり車に乗ったりして移動するアフリカ旅。寄せては返す波を見ていると何もしないでボーッとする日も時には必要だよなと感じました。

お昼ご飯もゴディさんにおねがいして用意をしてもらいました。魚が食べたいと思っていたのですが、出てきたのは全く違うものでした。ごはんとアボカド、そしてメインのおかずとして出てきたのはなんとヤシの木!!若い茎の部分をサイコロ状にカットしたものを玉ねぎといっしょに炒めたこちらがまぁ美味しくて、ごはんがススムススム。タケノコをさらに柔らかくした感じです。自然の恵みをいただいてる感満載(まんさい)の一皿でした!

ということで午後もビーチを満喫したところでタクシーの迎えが到着。西アフリカのギニア湾をこれでもかというくらいに全身で感じることができて大満足な1日になりました。旅の疲れもとれたところで、ゴディさんに別れを告げてゴディビーチをあとに。メルシーゴディさん!!

さぁ、宿に帰ってシャワーを浴びよう!と思ったらなんと断水をしていたサッサンドラの町。さらには停電もしているという海帰りでまさかのダブルパンチ!!マジか~と思うもののまぁ仕方ないかと思えるのはきっとギニア湾で心がリフレッシュされたからかもしれません。

ただ暑い!クーラーが使えないのでもう部屋中がムシムシしていまして。こんなんじゃ寝れないので真っ暗な部屋でブログを書きながらいつ戻るかわからない電気を待つことに。イブさんによるとサッサンドラでは停電がしょっちゅう起きるとのことでした。西アフリカのニューヨークと呼ばれる大都会もあれば、停電が当たり前の小さな漁師町もあるコートジボワール。一つの国にもいろいろな町があるからこそ旅は面白いものです!

そして本当に町全体が真っ暗だからこそ、外に出るとものすごい数の星を空いっぱいに眺めることができました。どんなことにも良い面と悪い面は両方あるものです。

明日は朝早いので、もう暑くても汗を流しながら寝るしかないなと意を決めたわずか数分後。ガチャンとクーラーが動く大きな音がした瞬間の喜びも、長い停電のあとだから感じられるしあわせでした。

よし、これでバッチリ寝れる!となったところでコートジボワールの旅がいよいよ終わるんだなぁと不思議と気持ちが切り替わりました。明日は旅の始まりの場所であるアビジャンへと戻ります。そしてここで不安が一つ。70kmのデコボコ道を3時間かけて移動した昨日。果たして明日移動する270kmの道路のコンデションはいったいどんな感じなのか!?「8時間で着きます」というイブさんの言葉を信じて静かに眠りにつくのでした。

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