ブルキナファソ出国!首都「ワガドゥーグー」Part3 〜ワガタワー/トゥアレグの銀細工/伝統料理リスンバラ〜

2021年7月12日、天気晴れ時々くもり。

ブルキナファソの歩き方

来る前はその名前の印象しかなかったブルキナファソ。サハラ砂漠と赤道に挟まれた海の無い内陸国は想像するのも難しい国でしたが、実際に訪れてみてまずその緑の多さと行き交うバイクに驚かされました。そして魅力的な伝統工芸や食文化!特徴的なのは名前だけではありません。アフリカの中でも非常にユニークな国ブルキナファソ!

首都のシンボル「ワガタワー

ワガドゥーグーの街の南にあるタワー(Monument des martyrs)からは首都の景色を上から眺めることができます。地元の方は「ワガタワー」と呼ぶ立派なタワー。

ちなみにこのワガタワー付近には銃を持った警備の方が常駐しています。治安に対する意識の高さもこのブルキナファソの一つの特徴かもしれません。いつまた何が起こるかわからないという状況下にあることは事実。ただ、これはこの国だけでなく世界中どの国にも当てはまることです。※タワー近くで写真撮影をする場合は配慮が必要

今日も楽しく旅を続けることができる”今”への感謝を忘れてはいけない!地元の人たちで賑わうタワー周辺の景色を見ながらまたイロイロと考えさせられました。

ということでいよいよブルキナファソを出国する本日。夕方まで時間があったのでまずやってきたのは首都のクラフトマーケットVillage Artisanal。気がつけば今回のブルキナファソ滞在で5回も足を運びました。この国のアートを思う存分楽しむことができる観光スポットです。

伝統布ファソダンファニを使った人形はブルキナファソのお土産にピッタリ!自分の好みの布で作ってもらうことも可能です。軽くて丈夫なので壊れる心配も無し!私はゾウを大量買いさせていただきました。

トゥアレグの銀細工

さすがに5回も訪れると顔馴染みの方もできまして、出国前にさよならの挨拶を。トゥアレグの伝統工芸である銀細工職人の彼。非常に明るい人柄と確かな技術力を見込んで、実は彼にはあるものの製作を依頼していました。

ブルキナファソの伝統工芸の一つであるマスクソレイユ。他の国では見たことのない独特の雰囲気を持つこの仮面は一目見たときから欲しい!!と思ってしまいました。が、なんせ大きいんです。木製のマスクは重さもそれなりにあるので持ち帰ることを考えると少し抵抗が…。もちろん小さいサイズのマスクソレイユもあります。しかしそうなると今度は削るのが難しいようでクオリティーが下がります。ほしいけど、悩む…。そんな時にピーンと閃(ひらめ)いたんです!

小さくて細かい模様もつけることができるもの。そうだ、銀の指輪だ!!我ながら素晴らしい発想の転換だなと自画自賛。銀細工職人のアラシードさんに自分のイメージするものを作ることができるかをたずねると

しっかり指のサイズを確認してくれて、紙で作った完成予想の指輪で形や大きさも細かく相談にのってくれるアラシードさん。…これは期待しかない!!アフリカ旅で特注品をお願いするとできあがったものが思っていたものと違うという場合もあります。が、もうここは彼を信頼するのみです。ということで1週間前に依頼していたマスクソレイユのリングを彼に見せてもらうことに!緊張の瞬間です。

もう天才すぎます。彼が渡してくれたのは私の想像通りの、なんなら想像を超えるクオリティーの完璧すぎるリングでした。スゴい!スゴすぎる!!もう感動が止まりません。そしてこれでは終わらない彼。ちなみにアラシードさんとのやり取りは全てフランス語です。なので彼が言っていることを詳細に理解することは難しいのですが、それでもなんとなくはわかります。コミュニケーションはやはり”心”が大事。

「もう一つある!」

いやいや、ありがたいですが一つでいいですよ。もう本当にコレだけで十分ハッピー!残りの一つはお店に並べておけば必ず他の人が欲しい!ってなるから。と断ろうと思いながら見せてもらったもう一つのリング。

ウソでしょ!ウソでしょーーーー!!彼が自分で考えてデザインしたそうです。その自主的な行動力に感心させられると同時に、またまたクオリティーの高さにもう感動の波が止まることはありません。…欲しい!そりゃ当然そうなります。ということでこちらもゲットさせていただきました。

「マスクソレイユリングは買い手が必ず現れるからどんどん作った方がいいよ!」

そう彼に伝えると

「これは世界で2つだけ、君のためにしか作らない!」

これぞ職人!!マスクソレイユのリング、大切にします!メルシーーー!!

ということでブルキナファソのアートを感じた出国前の最後の時間。肝心のPCR検査は朝イチにメールで陰性の連絡が入りまして、クリニックに足を運んで陰性証明書も発行していただき、これでいよいよこの国ともお別れです。

伝統料理「リスンバラ」

ラストを締めくくるのはブルキナファソの伝統料理!今回のブルキナファソ滞在では事前のビザの取得から助けていただき、お家に泊めさせてもらったり観光案内をしてもらったりともう本当にお世話になったブルキナファソ在住のてんやわんやママさん。最後にご馳走していただいたのは「リスンバラ」という炊き込みご飯です。

スンバラ

スンバラは西アフリカのサバンナ地帯で広く利用されている調味料。豆を煮て発酵させたものである。原料としてはヒロハフサマメノキが主に使用されるが、他の種子を原料として使用することもある。製法的には納豆の系譜に属するものであり、日本の大徳寺納豆に匂いや風味が似ていると評されるように、強い臭いを持つ。

Wikipedia参照】

何だこれは?とまずその見た目に驚かされるスンバラ。ブルキナファソの街を歩けば道路脇のお店で、市場に行けばいたるところで見かけるこの黒い物体。ずっと気になっていたこのスンバラを使った料理をてんやわんやママさんのおうちの家政婦さんが作ってくれました。

トマトベースのスープにスンバラを入れて炊き込んだご飯。付け合わせの特徴的な苦味のあるクンバという野菜やキャベツ、魚もスンバラといっしょに煮込みます。そしてただよう納豆臭!!まさかアフリカで納豆を感じる日が来るとは。

そして完成したのがこちらの「リスンバラ」です。「リ」というのは現地の言葉でご飯を意味します。お味の方はというと、納豆に似た独特のにおいがものすごく食欲をそそるクセになるヤツ!ネバネバはしていませんが、柔らかめの納豆という感じで食感のアクセントにもなるスンバラです。付け合わせの野菜や魚がまた絶妙にマッチして、もう食べる手が止まらずあっという間に完食!!最後の最後にまたまた美味しいブルキナファソ料理と出会ってしまいました。この国にはまだまだ知られざる魅力がありそうな予感です。

ということでお世話になったみなさんに別れを告げて空港へと向かいます。ブルキナファソという国を本当に堪能(たんのう)させていただいた10日間。楽しませていただいた分だけやはり旅の終わりというのは寂しくなるものです。少し道路が渋滞していたおかげで、ゆっくりと旅の余韻(よいん)に浸りながらワガドゥーグーの街を見納めることができました。

ブルキナファソ出国

さぁ、空港に着いたら一気に気持ちを切り替えます!ブルキナファソのワガドゥーグー国際空港はセキュリティーも非常にしっかりしていてビックリ。駐車場に入る車の荷物までチェックする徹底ぶりです。なぜか?もうここまでのブログを読んでいただいたみなさんならその理由はおわかりですよね。こういう旅する前にはわからなかった”なぜ”に対して自分なりの”!”をもつことができるようになっていることに気づいた瞬間、旅人としての成長を感じます。みなさんが同じような感覚を抱いてくれていたらそれが私の喜びです。

空港内に入るまでにもパスポートチェックが2回。ギニアの国際空港のように賄賂(わいろ)を求められるようなこともなく、仕事をしっかり遂行(すいこう)する空港警察の方々。その姿勢にとても好感がもてます。

ただここで浮上するのが昨日書いたようにこれから向かうアフリカ30ヶ国目「ガーナ」のビザをまだ持っていないという不安です。果たして問題無くチェックインできるか…。これまた出国前に2種類の書類の記入を求められるなど本当にきっちりとした空港の対応に緊張感が高まりながらいざチェックインカウンターへ。

「ガーナビザは?」

はい、あっさり指摘されてしまいました。ノーー!!フランス語で説明することはできないので「アライバルビザ」と伝えてみるものの、何やら怪しまれている様子です。そりゃこんな旅人が特例であるガーナのアライバルビザを取得するなんて疑われて当然。さぁどうする!?

ここで救われたのはこの空港のWi-Fiがちゃんと使えたこと!急いで今回ガーナビザの手配をしてくれる方に連絡をしてアライバルビザの取得証明をくださいと伝えると、それらしい文書をすぐに送ってくれました。いやー、これで万事解決!

とはいきません。なんか怪しいなぁと。そのあとも出国間際までに2回ほどあったビザの確認。最終的にはOKをいただくことができましたが、やはりガーナのアライバルビザは非常に特別のようでした。

それ以外は全てスムーズにすすんだ出国審査。パスポートには出国スタンプが押され、これにてブルキナファソの旅が終了です。

しかし肝心(かんじん)の飛行機が遅れ、なんとフライト時間になっても搭乗(とうじょう)が開始されず。今日はこのあと乗り継ぎがあるので大丈夫か…まぁきっとなんとかなる!それがアフリカ旅です。

結局飛行機は1時間半遅れでテイクオフ。窓の外には夕方のワガドゥーグーの街が広がります。同じ景色なのに来る前とは全く違って見えるから面白いものです。ステキな出会いにまさかの事件。感動の絶景などの忘れられない思い出を胸に、ブルキナファソに別れを告げます!アビエントー(フランス語で「またね」)!!

DAY244.5へ続く

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