チュニジアを旅する⑪ アフリカ大陸最北端「アンジェラ岬」〜行き方&注意点完全ガイド〜

2023年6月20日、天気晴れ。

チュニジアを旅する

現在は夜の8時近くになってようやく日の入りを迎えるチュニジア。
夜の始まりが遅いので、その分朝もゆっくりスタートします。
さすがにちょっと寝過ぎたなぁと思いながら朝10時に宿をチェックアウトして外に出ると、ちょうど一日が始るぞ〜というタイミングで。
街が動き出す朝の景色。
この時間帯から活気を見せるのは街の至るところにあるカフェです。

店先にテーブルと椅子が並ぶチュニジアのカフェは開放的でそれでいてすごくオシャレ!
どこの街にもアルジェリアの比にならないくらいたくさんカフェがあるので、ちょっと一杯飲みたいなと思ったら抽出したての美味しいコーヒーがいつでもいただけます。
やはり気になるのは外で地元の人が楽しそうにコーヒーを飲みながら談笑しているお店。
イイ感じの雰囲気に惹かれたお店に入って注文するのは

この旅ですっかりハマってしまったエスプレッソ!
さすがに砂糖を一袋入れるとかなり甘いので半分だけ入れます。
カフェインで気合いを注入して、ついでにケーキも食べればココロもカラダも整って準備完了です。

アフリカ大陸最北端への行き方

それでは、今日はついにこの二度目のチュニジア旅の最大の目的である『アフリカ大陸の最北端』を目指します。
向かうのは

アンジェラ岬(Cape Angela)

という場所です。

⑪アンジェラ岬は昨日やってきた⑩ビゼルトからは20kmほどしか離れていないので、いざとなったらタクシーを貸し切れば行けなくはありません。
しかし、割高にはなるのでできれば乗合バスがあったら乗りたいなぁと思いながら聞き込みをしていると

「ハッセンノウリのルアージュ乗り場に行くんだ!」

という情報をゲット。
今日も雲一つない快晴で少し歩くだけで汗をジワっとかく暑さで。
そんな中、教えてもらった通りにハッセンノウリ通りにやって来ましたがそれらしい車は見当たらず。
本当にこんな所にルアージュ乗り場があるのか〜?と思いながら歩いていると

あったー!
ずらっと並んだトヨタのハイエース。
ルアージュにも地域によって車種に違いがあるんだなぁと思いながら、相変わらず行き先は聞かないとわからないのでみなさんに助けてもらいます。

あっという間に最北端に行くためのルアージュ発見!
ビゼルトから北方面の街へ行くようで、地元の人が何人も乗車していました。
そこから5分も経たない内に満席になったルアージュはビゼルトの街を出発。

4年前は首都チュニスから南へ進み、各地を巡りました。

『砂漠の中にある地中海に面した歴史ある国』

というのが印象的で、鉄道などの交通網もしっかり整備されているので旅もしやすいチュニジア。
そこで止まっていた私のイメージが今回の旅でさらに広がります。

北部に広がっていたのは美しい山の景色。
北アフリカを横に伸びるアトラス山脈はここチュニジアまで続いていました。
西はモロッコから始まり、ちょうどこのビゼルトが山脈の東端になるのでそこまで険しくはありませんが、車で走るとこの国にも山が広がるということをハッキリと理解することができます。
砂漠だけではなかったチュニジア!

ただそうなってくると山道になるので交通面の心配がありますが、そこはさすがという感じで。
多少の劣化はありますが、主要道路から外れた地方の田舎道もしっかり舗装されているチュニジア。
ちなみにこの国は空港でレンタカーを借りることができます。
旅行者が車で移動することも想定されたチュニジアの国づくり。
北アフリカの隠れた観光大国の実力はこんな道路一つにも現れています。

そんなことを考えながら窓の外の景色に見惚(と)れていると遠くに見えた地中海!

ビゼルトからわずか20分で降ろされたのは目的の最北端へとつながる分岐ポイントです。
運賃がいくらかわからなかったのでとりあえず10ディナール紙幣をドライバーさんに渡すと

「もっと小さいのはない?」

と言われたので小銭を見せるとコインを3枚だけ取られまして。
なんと1.4ディナール(約60円)で来ちゃいました!
もしタクシーで来ていたらと考えるととんでもなく得をした気分になります。
ルアージュは地元の方のための移動手段なのでこの超良心的な価格なのだろうなと。
チュニジア旅では本当にルアージュ様様です。
※帰りはこのポイントで待っているとルアージュが止まってくれます。

さぁ、ここからのラスト2kmは歩きます!
この先にアフリカ最北端のポイントがあると思うとそれだけで大興奮。
いざ、大陸の端っこへ!!
と気合を入れたわけですが、こっからがマジでキツかった。

「暑い〜〜〜〜!」

頭上からガンガン照りつける太陽でどんどん上がる体温。
これまで何度も熱中症の手前を経験しているのでわかるんです。
コレは危ないやつだと。
もちろん水は持ってきていますが、とっくのとうにお湯になっています。

暑いと呼吸も次第に荒くなり。
ちょっと休憩をしたいところですが、正午を過ぎると日陰がほぼなくなるアフリカ最北端への道。
ココまであまりにスムーズに事が運びすぎましたが、よく考えたら広大な大陸の北の端に簡単に行けるはずがなかったんです!
※車があれば簡単に行けます。

ようやく見つけた木陰で小休憩。
Google Mapsだと道が表示されませんが、こういう時に役立つのが地図アプリMAPS.MEです。

点線で示された道を進んでいきます。
地図によると残りはあと1km。
ラストスパートです!

ここからは一切の日陰無し。
気力で進むのみです。
そしてまず見えたのは

地中海ーーーー!
近づけば近づくほど青く輝く海に暑さで疲れ切ったココロが癒やされます。
海が見えたということは、ゴールはすぐそこ!
そのまま真っ直ぐ歩いていくと・・・

「見えたーーーー!!」

わかりますか?
先に方にチュニジア国旗とモニュメントがあるのが。
ついにです。
前回チュニジアを旅した際はこの国が

『アフリカ大陸で一番北の国』

であることは知っていましたが、まさか最北端にモニュメントがあるなんてことは知らず。
後日、その存在を知ってからいつか必ず訪れたいと思っていた場所にようやく辿り着くことができ・・・

たと言いたいんですが、最後のあとちょっとが遠くて。
加えてそこに青すぎるキレイな海が広がっているから我慢できるはずがありません。

「気持ちイイ〜〜〜〜!!」

足をつけると全身に伝わる快感。
灼熱(しゃくねつ)の暑さに耐えてココまでやって来たご褒美としてはもう最高です。
勝手に断崖絶壁のような場所をイメージしていたので、こんなビーチがあることにビックリ!
しかもものすご〜い透明度の海でして。
現在この場所に海の家を建設する計画が進行中で、アフリカ最北端のビーチとして観光地化を目指しているとのこと。
残念ながら今日はまだ営業していなかったので冷たい飲み物は飲めず・・・

ですが、海のおかげでだいぶ体力は回復しました。
では、気持ちを整えたところでいよいよその瞬間を迎えたいと思います。
面積約3000万㎢。
いざ、世界で二番目に大きい大陸アフリカの最北端へ。

アンジェラ岬

アンジェラ岬は、チュニジアのビゼルトにある岩だらけの岬です。
以前は同じチュニジアのブラン岬が最北端に指定されていましたが、2014年に行われた調査の結果、アンジェラ岬がアフリカ大陸の最北端であることが判明しました。

Wikipedia英文参照

「ヨッシャーーーー!!」

これまで旅を続けて来たからこそよりわかる『アフリカ』というとてつもなく巨大な大陸のスケール。
その中で今、自分が最北の地点にいるという事実が嬉しくて。
ラスト2kmの冗談抜きの厳しすぎる暑さを乗り越えたことでさらに生まれた特別感。

「アフリカ最北端に辿り着いたんだ」

様々な思いが込み上げてきます・・・

が、干渉に浸っている余裕はそんなにありません。
なんせ終始直射日光が降り注ぐ最北端地点!
とにかく暑くて、それでいて休める場所も無く。
なので1時間ほど滞在したところで撤退です。

夕方になるとまた海の色が変わってこれまたステキな景色が広がるようですが、それまで待っていることはまず不可能。
アフリカ最北端に来る際は十分なペットボトルの水の準備をお忘れなく!
それと時間帯は夕方を狙うのがイイかもしれません。
なんなら首都チュニスから片道2時間半あれば来れてしまうことが判明したので、日帰りも十分可能です。
暑い時期に来る場合は決して無理をしないで下さい。

最後に大事な情報を一つ。
アフリカ大陸の真の最北端はモニュメントがある場所の向かいに見えるちょこんと突き出たところになります。

その後なんとか分岐点に戻ってきたところでようやく実感してきたアフリカ最北端制覇。
いやー、やりました!
そして既にセネガルの最西端は訪れているので残すはあと2つです。
東端のソマリアは治安の関係で行くのは非常に困難なのでちょっと置いておきますが、注目は南端。
アンジェラ岬の案内表示にもハッキリ書かれていた

「アグラス岬(Cape Agulhas)」

ここから8000km離れた南アフリカにある最南端に訪れる日はいつになるのか。
アフリカの旅はまだまだ続きます!

DAY362へ続く

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