ベナンを旅する① 国内移動 〜人気No.1高速バスBaobab Expressで行く世界の車窓から〜

2023年11月21日、天気晴れ。

ベナンを旅する

トーゴから国境を陸路で超えてお隣の国ベナンにやって来た昨日。
距離的には70kmほどしか移動していないのでそこまで遠くに来たわけではありません。
ただ面白いことに時差が1時間発生し、街の様子もなんだか違うのでトーゴとの別れをハッキリと感じることができまして。
気持ちを切り替えて本日よりベナンの旅がスタートします。

しかし、ここで冷静になって考えます。
ベナンはトーゴにピッタリくっつくように横に並ぶ国です。
公用語がフランス語で国土の形は縦長。
首都はギニア湾が広がる南の海沿いに位置しているなどこの2つの国には共通点がたくさんあります。
となると・・・観光的な見所に乏(とぼ)しいトーゴ。
世界遺産のクタマクは一見の価値ありの素晴らしい場所でしたが、正直それだけかなぁというのが本音です。
ということはベナンも!?
つまり今回の旅はあせらずのんびりしなさいということだな〜と思いながらようやくスマホでこの国の情報を調べてみたんです。
(写真は昨夜お世話になったホテルHôtel de la Donga)

すると次から次へと出てくる魅力的なスポット!
気になる場所がいくつもあり、全部巡るとなるとこれはもうゆっくりなんてしていられません。
早速移動をするぞということでベナンの旅最初の目的地は今いるジューグー(★)から南へ340kmのところにある①ボヒコンという街に決定です。

高速バス「Baobab Express」

ホテルのスタッフさんにこの国の高速バスについて教えてもらうとオススメはBaobab Expressとのことなので昨日の内にオフィスに行ってチケットをゲットしてきました。

運賃は5000セーファーフラン。
あとでわかったことですが、チケットは専用アプリをダウンロードすればオンラインでも購入できます。

さらに旅の必需品であるSIMカードも購入。
ちなみに最近は便利なeSIM(電子シム)が普及してきて、このMoov Africaでもわざわざ来店せずにオンラインでeSIMの購入が可能だということを店員さんが教えてくれました。
言ってることはわかります。
ですが、私はこの店員さんとやり取りをしてSIMカードを手に入れてネットを使えるようにするというプロセスが好きなんです。
SIMカードが旅の思い出の品にもなるので!
もちろんそんな面倒は避けたいという方は是非eSIMを利用してみて下さい。
※SIMカードの購入にはパスポートの原本が必要でした。

8:00 バス乗り場集合

ということでバッチリ準備を済ませて迎えた本日。
朝8時にバス会社のオフィス近くにあるバス乗り場へ行くと、客引きのお兄さんから声がかかります。
Baobab Expressのチケットを持っていると伝えれば担当の黄色いシャツを着たスタッフさんがいる所まで案内してくれるので、あとはバスの到着を待つだけです。

早目に着いたのでアレが飲めないかなぁと思いながら辺りを見回すとやっぱりありました。
西アフリカといえばのコーヒースタンド!
バリスタのお兄さんが2つのコップを使って芸術的に淹れるインスタントコーヒー。
泡立ててくれることでただの粉コーヒーが特別な一杯になります。

コーヒーを飲みながらバス乗り場で人間観察。
色鮮やかなアフリカ布で仕立てた服を着ている人たちを見ていると楽しい気分になってくるから不思議です。
朝から商売に精を出す売り子さんたちの姿からもパワーをいただき、何だか元気になったところで

8時30分。
ベナンカラーのBaobab Expressのバスが到着です。
頭がバオバブのなんともかわいいキャラクターが目を引きます。
席は特に決まっていないので好きな所に座ってOK。
そしてWi-Fiのパスワードが前面に貼ってあるのですが、これはアフリカバスあるある。
Wi-Fiは飛んでいるものの結局使えないというのがいつものオチです。
それでもまぁ一応試してみようかということでパスワードを入れてみると・・・

接続完了!

しかもちゃんとネットにつながっているんです。
アフリカ旅が始まって以来初の出来事にビックリ。
スゴすぎるぞバオバブエクスプレス〜!!
走っていると電波が弱くなることもありますが、それでも乗車中ずっとWi-Fiを利用することができました。
これ、当たり前じゃありません。

9:00 ジューグー出発

ジューグーの街を出発すると緑豊かで長閑(のどか)な景色が続きます。
何もないのについボーッと見てしまい気がつくと時間が過ぎていて。

「長距離移動中はブログを書くぞ!」

と思ってはいるものの、つい車窓からの景色に見惚(と)れてしまい執筆が進まないというのはいつものことです。

そんな道中特に目立ったのが学校で勉強する子どもたちの姿。
屋外のスペースで授業をしている学校がいくつかありました。
もちろん暑くて集中力も欠けるのかなとは思いますが、それでもきっとこの子たちは頑張るんです。
青年海外協力隊時代にナミビアで出会った学びたい欲の強い一生懸命な子どもたちを思い出しました。

11:00 パラクー到着

そんなこんなで走ること2時間。
パラクーという街のバス乗り場に到着するとバスが停車。
すると乗客のみなさんが全員降りていくんです。
一人で車内に残っていてもどうしようもないので訳が分からないままとりあえず荷物を持って外へ出ます。
すぐにスタッフさんを捕まえて確認するとなんとココが終点だというんです。

実はGPSを見ていてなんとなく途中から行き先が違うなぁと思ってはいたのですが、このパラクーを経由しないと今日の目的地には行けないことがようやく判明しました。
それなら別に問題は無く、ここでまたバスを待てばいいだけの話です。
が、しかし!
次のバスの出発は今から2時間後だとのこと。

「マジか〜」

今日は移動で一日が潰(つぶ)れることが決定しました。

ジューグーからパラクーまでは東に移動しただけなので目的地のボヒコンまではまだまだ遠く。
まぁ焦(あせ)ってもバスが早く来るわけではないので、大好きなビサップを飲みながら待合室のベンチに座って待ちます。
ここでブログを書き進めることができたのでそれはそれで良かったなと。

14:00 パラクー出発

そして2時経ってもバスが来ないのはそりゃそうだよねという感じで、結局バスが現れたのは3時間後の午後14時。
荷物の積み込み作業が終わるとバスはすぐに出発しました。

もうここまで来たらもうあとはベナンの景色を楽しみながら到着するのをひたすら待つだけです。
いつ着くのかなぁ〜なんて時計を見ることも一切しません。
アレコレ考えずにとにかく座っていれば目的地に必ず着けるのが高速バス移動の良い所。
車内では滅多なことがない限り治安の心配をする必要もないので心ゆくまでベナンバス旅を楽しみます。

19:00 ボヒコン到着

日が沈んで間も無く。
バスがボヒコンに着いたのは夜の19時です。
いやー、かかったかかった。
ここまで遅くなるとは予想外でしたがそれでも無事に目的地に到着することができたので結果オーライです。

さぁ、辺りは暗いのですぐにでもバイクを捕まえてホテルへ向かいます。
とその前に行手を阻(はば)んだのがイイ感じに焼いたヤギ肉を売るお兄さん。
私が今日の移動中に心惹(ひ)かれるものに出会えず何も食べていなかったことを見透かすように目の前に現れ、どうぞと一口試食をくれるもんだから思わず食べてしまいます。

「ウマイ〜!!」

ちょっとで我慢できるはずもないので持ち帰りで買わせてもらい今度こそホテルへGOです。
去り際にお兄さんが一言。

「メルシー、ビアベニューボヒコン!」
(ありがとう、ようこそボヒコンへ!)

爽やかな風を感じながらバイクで夜の街を駆け抜けるのでした。

DAY378へ続く

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