2023年1月6日、天気くもり。
DAY332の続き
エジプトを旅する
念願のスエズ運河を見て、日帰りで首都カイロへと戻ってきて現在時刻は夕方6時を過ぎたところです。
日本ならまだ夜中というにはだいぶ早く、なんならここからが本番!
という時間帯ですが、ここはアフリカ。
夜間の安全な旅の仕方
『暗くなったらおうちに帰りましょう』
これは安全第一な旅をする上でとても大事なことです。
もちろん夜の街を全く楽しめないというわけではありません。
- あまり歩かず安全な移動手段で動く
- 荷物は最低限にする
などの基本的なことを守れば外に出ることもできます。
が、何より大切なのは
「このエリアは危なそう・・・」
と判断できる能力。
これが無ければ、夜間の外出はまずやめた方が◎
夜でも安心して外で遊べる日本というのが世界から見たら非常に珍しいんです。
ということで乗合バスの終点で首都カイロに降り立ったわけですが・・・
「ココはどこ!?」
日本で『東京』といっても広すぎるのと同じで、到着したのは私が全く知らないカイロでした。
しかもただでさえ日が沈んで暗いのに、薄暗い高架下のバスターミナルに一人ポツン。
まさに
「このエリアは危なそう!!」
とはこのこと。
いち早くこの場を去った方が良いなと思うわけですが、無闇に動くのもこれまた愚策(ぐさく)です。
まずは地図アプリで現在地をチェック。
こういう時にオフラインでも使えるmaps.meはやはり便利です。
そして移動手段として
- 配車アプリ(Uber)
【使いやすさ:◎ 安全:◎ 値段:△】 - 流しのタクシー
【使いやすさ:◯ 安全:△ 値段:◯】 - ミニバス
【使いやすさ:△ 安全:◯ 値段:◎】 - 徒歩
【使いやすさ:◎ 安全:△ 値段:0円】
の中から最適解を考えます。
ちなみに配車アプリは『使いやすさ◎』としましたが、周辺が渋滞している場合はドライバーといつまで経っても落ち合えないこともあるので、万能というわけではありません。
はい、丁度夕方の帰宅ラッシュとぶつかって大渋滞中のバスターミナル。
これはUberは使えないなと判断して、とりあえず明るい方へ進むことにしました。
スリには気をつけないといけませんが、明るくて人がたくさんいる所の方が夜は安全です。
「とにかく早く移動手段を確保しないと・・・」
そう思いながら歩いているとそこに『M』のマークを発見したんです。
(見つけられますか?)
「まさかこんな所に?」
半信半疑でとりあえず向かってみると、そこにあったのが
光り輝く大きな建物!
Mは『メトロ(Metro:地下鉄)』のMです!!
カイロ地下鉄
カイロ地下鉄はエジプト・カイロ市とその近郊の地下鉄である。
Wikipediaより
アフリカにおける最古の地下鉄である。
危ないエリアだと思っていた場所に突如現れた安息の地に張り詰めていた緊張が一気にほぐれます。
(あとでわかりましたがココはNew El Margというカイロ北部に位置する駅でした)
首都カイロに地下鉄が走っていることはエジプトに到着したその日に知りビックリ!
アフリカの中でも地下鉄が走っている国は全部で4つしかないので、機会があれば乗って見たいなぁ~とは思っていました。
が、このタイミングで利用することになるとは。
とっても嬉しいサプライズです。
さっそく建物の中に入ってチケットを購入します。
この旅でエジプト鉄道に3回も乗っているので特に問題なく買えるかと思いきや、そこが意外と難しいから面白い!
今夜のホテルに向かいたいのですが、自分がどこで降りればいいかがわからないんです。
東京メトロを利用して移動する外国人旅行者の方の気持ちが少しだけわかりました。
「さぁどうする~?」
と困っているとそこに救世主の青年が登場!
ホテルの位置を確認すると購入する切符の種類や買い方をとても丁寧に教えてくれまして。
出発駅からの移動距離によって運賃が決まっているカイロメトロ。
(5・7・10ポンドの三段階)
教えてもらったとおりに窓口で7ポンドの切符を買ったら今度は
「ホームはどこだ~??」
とキョロキョロしていると、遠くの方から指で
「あっちだよ!」
とまたまた教えてくれたステキな青年。
シュクラン(ありがとう)を伝えて順路通り進んでいくと
そこにはウソみたいな光景が。
表現は変ですが超駅!
ザ・都会の駅の風景がそこにあるんです。
・・・首都の街並みや整備された高速道路などを見て、エジプトが発展した国であることは十分にわかっていたつもりでしたが、甘かった。
心のどこかでまだエジプトを侮(あなど)っていたことに気付かされましたね。
これがエジプト。
お見それしました。
もしイスマイリアで一泊していたら今回の旅でメトロを使うことはなかったんだと思うと、これもまた運命的な出会いなんだよなぁ~。
快適すぎる移動に一人感動しながらふと思うのでした。
先ほど移動手段を紹介しましたが、エジプトの首都カイロにおいては
- 地下鉄
【使いやすさ:◯ 安全:◎ 値段:◎】
が加わります。
日本のように『次は◯◯駅』などのアナウンスや表示はないですが、地図アプリで現在地をちょくちょく確認すれば利用するのも難しくありません。
ただ、車両内は閉鎖的な空間なので周囲に気をつけることは忘れずに。
到着した駅の見事さにもまたまた驚かされ。
観光名所とは違う地下に広がる地元に人たちの日常の景色を楽しませてもらいました。
約30分のメトロの旅を終えて辿り着いた首都カイロの中心地にあるSadat駅。
この旅の始まりの地なので、いつもだったら
「帰ってきた~!!」
と安心感を覚えるのですが、同じ街なのに全く違って見える夜のカイロ。
キラキラ輝く夜の世界に興奮が止りません!
そしてここで先日お世話になったエジプト観光ガイドのシシさんの言葉を思い出します。
「エジプトは夜になってから街が動き出す」
冬場でもそれなりに気温が上がり、夏場になると日中の体感気温は40℃を越えるエジプト。
そのためみなさん日中はあまり出歩かないそうで、基本動き出すのは涼しくなってから。
暑い国に住む方だからといって暑いのが大好き!というわけではないんですね。
ただ、日が暮れてしまうと当然辺りは暗くなり、外に出ても・・・
というのは他のアフリカ諸国に多く当てはまるパターンです。
ここはエジプト。
主要都市は夜になっても静まることを知りません。
眩(まぶ)しいくらいの首都カイロのメインストリートに心はときめき。
一本路地に入ると暗くなるのでやはり注意は必要ですが
「・・・このエリアはいける!」
先ほど夜間の外出に関してあれだけ言ったわけですが、エジプトで過ごす最後の夜をもう少しだけ楽しみたい欲が勝ってしまいました。
もう一回言いますが、基本的ことを守っての夜間の外出です。
ホテルのチェックインを済ませたら、荷物を全て置いて出発!
街中に警察が多いのも『このエリアはいける!』と判断できる材料の一つになります。
まぁ裏を返すと警察が必要なくらいの治安だということですがね。
ということでやって来たのは通り沿いにある小さなレストラン。
最後の晩餐(ばんさん)に選んだのはエジプト通としても有名なインフルエンサーのみさちゃすさんに紹介していただいたシーフードパスタのお店です。
レストラン「Pomodoro」
入った瞬間に魚介とニンニクの香りが食欲をかりたてる店内。
メニューはシーフードパスタのみという職人気質溢れる感じで、店員さんもできる男オーラが出まくりでカッコよすぎるんです。
さらに常連客と思われる方で店は満席で、外には待ちの列ができるほど。
そんなコチラPomodoro渾身の一皿がコチラ!
まず驚きを隠せないその圧倒的なボリューム。
パスタとシーフードが別皿で出てくるので
『渾身の二皿』
が正しい表現なわけですが、それにしてもすごい量。
そして肝心のお味の方ですが、一口食べた瞬間にウマミのインパクトが脳天に直撃!
ものすごいニンニクが効いているので次から次へと食欲が湧いてきまして。
魚介は手で豪快にいただき、柔らかめに茹でられたパスタにスープが絡む絡む!
これまで食べてきたパスタの概念を覆(くつがえ)す感動の二皿でした。
いよいよ明日帰国です。
一週間でそれなりに移動していろいろ楽しむことができたなと思うわけですが、エジプトはまだまだこんなもんじゃないということもよ〜くわかった今回の旅。
アフリカ旅で『やり残したこと』がこんなにある国というのも珍しいです。
既に次訪れた時のプランを頭の中で考えているわけですが、今はパスタで満腹!
口の中に残るニンニクの香りと共に夜のカイロの街を歩きながら旅の終わりの感傷に浸るのでした。
DAY333へ続く
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