2023年11月14日、天気晴れ。
アフリカ45ヶ国目「トーゴ」へ
話は昨日、ドーハから8時間のフライトでアフリカに帰ってきたところから始まります。
飛行機を出た瞬間に全身で感じるムワッとした蒸し暑さ。
到着したのは西アフリカの大国ナイジェリアです。
ここで先に今回の旅のルートを少し紹介したいと思います。
未踏のアフリカも残すところ10ヶ国。
これまではなんとなく旅の途中に気の向くままに決めていた次の渡航先ですが、さすがにもうしっかり計画しないとビザの関係などで旅を進めることが難しい状況です。
ということでアフリカ54ヶ国制覇の旅-第10章-前半は西アフリカの3ヶ国を巡ります。
今いるナイジェリアからスタートしようかとも考えましたが、イロイロ考えた結果、最初に訪れる国は3つの中の一番西に位置するトーゴに決定!
そしてトーゴから陸路で移動をして、ナイジェリアまで戻ってくるという流れです。
なのでナイジェリアで乗り継ぎをしてアフリカ45ヶ国目となるトーゴを目指します。
ただ、次のフライトまで18時間!
まぁ長時間トランジットは慣れたものなので苦ではありませんが、ナイジェリアの最大都市ラゴスの空港が予想以上に年季が入っている感じでして。
「こりゃちょっとしんどいかもしれないぞ・・・」
と思いながら空港内へ。
するとここからが驚きの連続でした。
まず率先して旅行者を案内するベージュ色の軍服を着た空港警察のみなさん。
一見すると強面(こわもて)で怖そうなんですが、とても親切に対応してくれるんです。
その胸にはなんと
『ASK ME』
(何でも聞いて下さい)
の缶バッチ!
こんなの初めて見ました。
とっても好印象で一気にナイジェリアが好きになります。
さらにこれで終わらないんです。
「乗り継ぎの人はそこで待ってて下さい!」
と言われ、少しすると黄色いベストを着た方が現れまして。
その方のあとについて迷路のような空港内を移動して、連れてきてもらったのが彼のオフィスでした。
「Feel free」
(くつろいで)
ラウンジはお金がかかるから、ここで待っていればいいというんです。
・・・いやいや、ここほぼラウンジと変わりませんよ!
もしやこのあとお金を払って下さいと言ってくるパターン!?
思わず詮索(せんさく)してしまいましたが、本当に無料で利用させてもらってしまったので頭が上がりません。
私以外にもオフィスを利用する旅行者が数名。
長時間トランジットをする方へのサービスなのかもしれません。
部屋には小さな虫がいますが、ソファーで横になれる幸せに比べたらそんなの気にもならず。
しっかり熟睡できたおかげでフライトの疲れがバッチリ取れました!
さぁ、一夜明けて本日。
いよいよトーゴに向けて出発です。
7時を過ぎたところでトランジットオフィサーのオライヤさんから声がかかり、いっしょにチェックインカウンターへ。
ちなみに現在私は入国スタンプが無い状態でナイジェリアにいるので、一人で行動していたら捕まります。
ですが最後までオライヤさんが同行してくれるから何も問題ナシ!
と思っていたら、事件はチェックインカウンターで起きました。
「ビザの申請は済んでますか?」
いや、トーゴはアライバルビザを運用しているので空港で取得しますと伝えると
「それでも事前のオンライン申請が必要です」
・・・そういえばそうだった。
実はトーゴの渡航を計画したのはこれが2度目。
前回の旅でニジェールの次に訪れる予定だったのがトーゴで、その時オンライン申請をした記憶が一気にフラッシュバックしたんです。
※前回の渡航はパスポートの盗難に遭ったため中止となりました。
念には念を入れて準備したつもりでしたが、甘かった。
とにかく急いでオンライン申請をしないといけないわけですが、ここで致命的な問題が一つ。
ラゴスの空港のWi-Fiは全く使い物にならないんです。
接続できても一切ネットにつながらず。
・・・ヤバイ!!
ここで助け舟を出してくれたオライヤさん。
テザリングでネットを使わせてくれましてなんとかホームページにアクセスすることはできました。
あとは申請をするだけ!
ただ、これがナイジェリアの回線からだとどうにもうまく手続きを進めることができなくて。
何度もログイン画面に戻されてイライラ・・・
するのは違いますね。
自分の準備不足が原因でこんなことになったんです。
冷静になったところでこれまでの旅の経験を思い出して解決方法を考えます。
問題はナイジェリアのネットワークにあるかもしれない・・・!!
はい、VPNの出番です。
VPNとは何ぞや?と聞かれても私はわかっていないので説明は省きますが、とにかくネット接続の強い味方になるアプリケーション。
使用してみると思った通り見事サクサク進みまして、なんとかトーゴのビザ申請を完了することができました。
「よかった〜!」
これでもう大丈夫!と言いたいところですが、すでにトーゴ入国までは3時間を切っています。
果たして無事にビザを取得することはできるのか!?
もうなんとかなると信じるしかありません。
それにしても相変わらず行き当たりばったりの旅をしている自分にヤレヤレという感じです。
ずっと側にいてくれたオライヤさんにしっかり感謝を伝えたところで飛行機に乗り込みます。
(飛行機搭乗直前の荷物検査で警察によるかわいいワイロの要求がありました)
ナイジェリアにしばしの別れを告げたところで、お待ちかねの機内食です。
昨夜は夕飯を食べずに眠りについてしまったのでお腹はペコペコ。
何が出てくるかなぁ〜と楽しみにしていると
「着陸体制に入ります」
もう!?
だってまだ出発してから20分しか経ってないよ!!
とツッコミを入れようとしたところで思い出しました。
ナイジェリアの中でも一番西部に位置するラゴス。
そこからベナンを挟んでトーゴまでは実は200kmちょいしか離れていません。
日本でいうと東京⇄名古屋間です。
そういうわけで機内サービスは水さえ出てくることなく、ナイジェリアを出発してから35分。
あっという間のフライトを終えて飛行機はトーゴに着陸しました!
トーゴ
トーゴ共和国、通称トーゴは、西アフリカに位置する共和制国家。東にベナン、北にブルキナファソ、西にガーナと国境を接し、南は大西洋のギニア湾に面する。首都はロメである。
到着したことを喜びたいわけですが、まだそれはできません。
つい先ほど申請を終えたばかりのビザ。
もしここで内容に不備があったなどと言われたら入国できずに帰還なんてこともあり得ます。
頼むよ〜と思いながら、入国審査場の前でウロウロしていると
「May I help you sir?」
(何かお手伝いしましょうか?)
声をかけてくれたのは空港のスタッフさんにしては少しラフな感じの女性でした。
事情を説明すると空港のWi-Fiパスワードを教えてくれて、現在の申請状況を確認。
するとまだ支払いが終わっていないことが判明したので急いで手続きをします。
が、クレジットカード決済をしようとしてもうまくいかず・・・
するとスタッフさんが代わりにトーゴの電子マネーで入金をしてくれて支払いが完了。
最後にビザ申請書をダウンロードして
「それを持って10番の窓口に行ってね!」
ものすごく手厚いサポートをしていただいちゃいました。
そのあとすぐにまた次の旅行者に声をかけるスタッフさん。
よく見ると彼女と同じキャップを被った方が他にもいまして。
なんとこの方たちはEビザ申請の手伝いをする専門のスタッフだったんです。
たしかに私以外にも困っている方は少なくない様子でした。
オンライン申請のサイトが少しわかりづらい構造なのでうまくできないのかもしれません。
それを見越した空港でのウェルカム体制!
ビザの申請でこんなに助けていただき温かい気持ちになったのは初めてです。
つまりトーゴのビザは最悪空港に到着してからの申請でも取得が可能!
なのですが、安心するためにも事前にちゃんと手続きを済ませておいた方がベストであることは間違いありません。
というわけで、ビザの申請の仕方をまとめます。
ビザの取得方法
まずはオンライン申請サイトVoyage Togoにアクセスします。
ただしここで注意が必要で
『Togo Visa』
とネット検索すると、なぜか公式のものよりも上位にビザ申請代行会社のサイトが出てきます。
これがいかにもソレっぽくてつい信じてしまいそうになるので気をつけて下さい。
先ほどのリンクは正しいものですが、慎重派の方は外務省のホームページに貼られたリンクからアクセスするのが一番です。
(私は常にそうしています)
では手順を簡単に説明します。
①アカウント作成
❶ 【CREATE AN ACCOUNT】からメールアドレスとパスワードを登録
❷ 左上のメニューから【APPLY FOR A VISA】を選択
❸ STEP 1【旅行者情報】を入力
(トーゴの住所はホテルのものでOK)
❹ STEP 2【旅程情報】を入力
❺ STEP 3 入力内容の確認
これでアカウントの作成が終了です。
私はフランス語表示のまま入力したのでとても苦労しましたが、英語にしてしまえば内容は全く難しくありません。
(あとで換えられることに気付きました)
続いてここからがビザの申請フェーズ。
「トーゴ入国の許可証を持ってますか?」
の質問に対して【None】にチェックを入れて【APPLY FOR A VISA】を選択します。
②ビザ申請
❶ STEP1 ビザの種類を選択
ビザを選ぶと自動的に値段が表示されます。
2023年現在は15日滞在のシングルエントリービザで25000セーファーフラン(約6000円)です。
❷ STEP2 必要書類データのインポート
申請に必要な書類データ
- 顔写真
- パスポートの個人ページ
- 飛行機の予約確認書類(行きだけで可)
これ以外にも項目がありますが必要なのは以上3つのデータです。
❸ STEP3 ビザ代の支払い
これでビザ申請完了!
今回私は入国日に申請をしたためにエクスプレスでの発行となりましたが、通常は申請後2日ほどでお知らせメールが届き、再度サイトにアクセスすると【My applications】という個人ページからバーコード付きのビザ申請書がダウンロードできるという流れになります。
入国審査の際にこのデータを見せればビザを発給してもらえます。
スマホの画面でもOKでしたが、できれば紙に印刷しておいた方が◎
以上、トーゴビザの取得方法でした。
毎回ログインする度にメールに届く認証コードを入力しないといけないのが手間ですが、必要なものさえ揃(そろ)えてあれば30分ほどで終わるかと思います。
そして入国審査を終えて発給してくれるのが事前に登録した顔写真入りのカッコイイシールタイプのビザという嬉しいおもてなしに感動です。
空港でSIMカードが簡単に買えて、ちゃんとお金を降ろせるATMもあるトーゴ。
今回は久しぶりに少なからずの緊張感を抱いてアフリカにやって来ているので、入国直後に旅の準備がバッチリ整うのは安心面で非常に有り難いです。
ということで幸先の良いスタートでついに幕を開けたアフリカ54ヶ国制覇の旅-第10章-。
宿にお願いしていた迎えの車に乗り込んで空港の外に出ると、アフリカに帰ってきたぞ感が一気に込み上げてきました。
「ただいま、アフリカ!!」
DAY371へ続く
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