トーゴを旅する① 首都「ロメ」〜知っておきたい基本情報 -隣国との面白い位置関係/観光スポット/配車アプリ- 〜

2023年11月15日、天気くもり。

トーゴを旅する

さぁ、今日から旅がスタート!
思いっきり楽しむぞ~!!
・・・と言えたら良いのですが、今回はちょっと勝手が違いまして。
気を抜くとふと思い出してしまう前回の旅のラスト。

「『アフリカ』って危ないんでしょ??」

よくされるこの質問。
もちろん危険な国や地域があるのは事実です。
不安定な政治が引き起こす反乱や、イスラム教過激派による暴動は今も各地で起きています。
が、それは一部であって全部ではありません。
よく考えればわかることかもしれませんが、メディアなどが切り取る情報は私たちに「アフリカ=危ない」という印象を強く与えてしまうのです。
ただ一度抱いてしまったイメージというのはなかなか拭(ぬぐ)えないもので・・・

前回の旅で私はアフリカで初めて命の危険を感じる出来事を経験してしまいました。
あまり気にしないようにしよう。
切り替えて旅を楽しもう。
そう自分に言い聞かせるわけですが、あの恐怖を忘れることはできず。
正直、今はとても緊張しています。
そんな私の心情を写すかのような曇り空でスタートした本日。
無理せず少しずつアフリカ旅の勘(かん)を取り戻していきたいと思います。

まぁそんなことを言ってはいますが四六時中気を張りっぱなしというわけではありません。
アフリカ旅で何より大事なのはココロとカラダを落ち着けることができる宿選びです。
特に首都での滞在では安心と安全の確保のために多少金額を払ってでもしっかりした宿に泊まった方が◎
今回お世話になるのはHotel Aurore
Booking.comで出てきた中から直感でピンときたのでコチラにしました。
そう、最後は直感です。
一泊3000円でバッチリお湯が出るシャワーが浴びられるだけでもう十分ですが、Wi-Fiもほどよく使えて、併設されているレストランで飲食ができるので申し分なし!
おかげで昨夜はリラックスして日本からの長旅の疲れを取ることができました。

このホテルを拠点に、今日はトーゴの首都ロメを散策します。

①ロメ

ロメは、トーゴの首都。
国土の南西部に位置する。
ロメとは現地語で「小さな市場」を意味する。

Wikipediaより

まず興味深いのはこの街の位置です。
小さな国が横に並ぶギニア湾に面した西アフリカエリア。
世界地理で覚えるのが非常に難しいこの地域を私は

『Siri(シリ)、ゾウが飛べない』

という語呂合わせで覚えました。
詳しくはYouTubeの動画をご覧下さい。
その中でガーナとベナンに挟まれているトーゴ。
タテに細長い国土で今にもギュッと押しつぶされてしまいそうですが、それもそのはず。

なんとこの国の東西の長さは広いところで100kmほどしかありません。
海岸線にいたってはなんと50kmという西アフリカの他の国に比べると明らかに小さい国なんです。
そんなこの国の首都ロメが位置しているのは海岸線沿いの一番西。
・・・はい、すぐそこはガーナになります!

この道をあと1.5km進むとガーナとの国境が。
見に行こうかとも思ったのですが、無闇に近づくべき場所でもないのでココで引き返すことにしました。
というより、危ないなと感じたんです。
本日は天気の影響もあってかなんとも重い雰囲気が漂うロメの海岸沿い。
浜辺には横になる浮浪者の方がアチコチにいまして。
彼らの視線はイヤでも目立つアジア人の私の方へ注がれます。
海沿いを気持ちよく散歩したかったのですが、どうやらココではそういうことはできそうにありません。

さらに海まで少し距離があるのがこの海岸の要注意ポイント。
海まで行ってしまうと車や人が行き交う道路からその姿は見えなくなります。
完全な死角です。
なので海にも近づかない方がいいなと判断。
初心忘れるべからず!でできるだけ安全な選択をしていきます。

街中でもちょっと気になる浮浪者のみなさん。
これは過度に意識しすぎているから目に入ってくるのか、それともロメにはたくさんいるのか。
今の私には正しい判定ができないので信憑(しんぴょう)性には欠けますが、冷静にこれまで訪れた国の首都と比較してもなんとなく多い気がします。
街歩きをする際は視界の隅には一応入れつつ、あまり気にしない素振りをするのが◯

いきなり暗い話が続きましたが、首都ならではの活気を感じる場所もあるロメ。
ローカル屋台で安定の辛いごはんをいただいてしっかり腹ごしらえをしたところで、もう少しこの街を歩き回ってみたいと思います。

グランドマルシェ

海沿いから少し入ったところにあるロメの市場。
グランドマルシェというのはどの国の大きな都市にも大抵ありますが、ロメのはこれまた広大なスペースにブワッと広がっています。

通りを進んでいくとどんどん人が増えていき、いつの間にか市場のド真ん中にいるという感じです。

聖心大聖堂

市場の中を人混みをかき分けて歩いていると突然目に飛び込んでくるのが立派な教会です。

第一次世界大戦まではドイツの植民地だったトーゴ。
その時代に建てられたドイツ建築の大聖堂が今はロメのシンボルになっています。

ちなみにグランドマルシェ内で恒例のサッカー代表ユニホームをゲット!
歩いているとすぐにお店を見つけることができたのでラッキーです。
が、アジア人が買い物をしているとどうしても目立つもので・・・
しばらくすると後ろから

「ウチの店にも色違いのユニホームがあるから見ていってくれよ!」

と声がかかるからヒヤッとします。
彼らは商売として客引きをするために周囲の人間観察をしているわけですが、やはりどこに目があるかわからないということは覚えておかないといけません。

面白いのは市場の一角に観光客向けのクラフトマーケット(お土産屋)ストリートがあること。
市場では部外者の私もココに来ると完全に彼らのターゲットになります。
店の前を歩けば次から次へと挨拶をされて、二言目には

「ウチの店を見ていって!」

これはどこの国でも共通するお土産屋さんあるあるです。
しかし、十中八九心惹(ひ)かれるものはソコに無く。
では退出しようと思っても一度入るとなかなか帰らせてくれないのもいつものこと。
最後はまた

「明日来ます!」

と伝えて笑顔でその場を去ります。

それにしても失礼な話ですがトーゴにお土産屋があるという事実が驚きで。
確かに西アフリカの中では珍しく早くからアライバルビザを運用しているトーゴ。
そこには観光客を進んで受け入れたいという意図があったのかもしれません。
今日も街中で旅行者らしい人たちを一組見かけました。
ただ、この国は観光資源に乏しいのが難点なんです。
それについてはまた後日お話します。

独立記念碑

Google Mapsより

最後に地図を頼りに向かったのはこの街で一番有名な観光スポットの独立記念碑です。
それにしても歩いているとやたら迷彩服を着た警察を見かけるなぁと思いながら進んでいくと、どんどんその数が増えてきまして。
その視線は明らかに私の方を向いています。
何度も言いますがアフリカの地では異質なアジア人。
注目されて当然なのはわかっています。
が、あまりに厳重すぎる警備態勢。
これは本当に私のことを警戒しているのか!?と思わざるをえません。
そして独立記念碑がもうすぐ目と鼻の先という所で仁王立ちしていた警察官。
その手にはゴツイ機関銃があります。
冗談(じょうだん)が通じる様子は一切ありません。
なので真顔で真剣に立ち入って良いかを尋ねます。
すると、一言も発せずに首を横に振る警察のお兄さん。
私もすぐさまその場を立ち去りました。

Google Mapsより

あとで宿の方に確認すると何やら今日は重要な会議が開かれていたそうです。
その会場である議事堂があるのは独立記念碑のすぐ真向かい。
そりゃ旅行者がフラフラ立ち入れないはずでした。
まぁ見ることはできたのでOK。
思ったよりもかなり小さいモニュメントでしたが、広いスペースの中心にあって存在感を発していたなぁという印象です。
見にいく際、まわりに警備の方がいたら気をつけて下さい。

なんだかんだ歩き回っていたら4時間。
久しぶりの刺激的なアフリカをまだ思いっきり楽しめる状態ではありませんが、感覚は少しずつ取り戻せてきたかなという感じです。
ちなみに歩いたのは海に面して半円状に走る道路に囲まれた中心地エリア。
ロメはコンパクトな首都になります。
※黒い線より左側(西)はガーナです。

配車アプリ「Gozem」

今日はそのあとこの半円の外に行く用事ができまして。
流石に疲れてもう歩けないので、ここでついにバイクタクシーの出番です。
西アフリカのタクシーといえばバイク。
ロメの街にもバンバン走っています。
歩いているとすぐに客引きの声がかかりますが、トーゴにも便利な配車アプリがあるんです。
それがGozem(ゴゼム)
なんとこちらはトーゴ発の配車サービスで、現在順次西アフリカ地域にその勢力を拡大している配車界の新勢力になります。
Gozemの色鮮やかな緑のヘルメットが行き交うロメ。

使い勝手は他の大手配車アプリと全く同じです。
そしてアフリカで配車をお願いするとよくあるのが現在地を確認するためにかかってくる電話。
・・・いやいや、乗車位置指定してますから見て下さいよ!
と何度ツッコんだことか。
ですがGozemはさすが新世代です。
わざわざ電話をしてくるようなドライバーさんはいません。
この違いが地味に大きいなと利用して感じました。
トーゴに来る際はGozemのダウンロードを忘れずに。

ということでトーゴの旅初日は早めにホテルに戻り夜はのんびりしまして。
何はともあれ無事に一日を過ごすことができてホッと一安心です。
もちろん明日以降も気を引き締めて、でも過度に引き締めすぎずに旅を楽しんでいきたいと思います。

DAY372へ続く

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