2021年6月7日、天気晴れ。
目次
ナミビアを旅する
スワコプムントで迎える最後の朝。海を眺めながら食べる朝食もこれで最後です。のんびり1週間滞在したこの街とのお別れ。寂しい気もしますが、まだ見ぬアフリカの地を目指して今日からまた移動再開です!コーヒーを飲んで気合を注入。
ただここでいきなり心揺さぶられる出来事が。今いるスワコプムントから次に向かうナミビア北部の町「オプヲ」。900kmも離れたこの区間は基本的に車を乗り継いでいかないといけないのですが、なんと週に2本ほど直通のミニバス(コンビ)が出ているという情報を地元の人に教えてもらっていました。そのドライバーさんの電話番号もゲットしていたので試しにかけてみると…
「コンビは明日出発だ!」
明日かぁ~。いやー、どうしよ。もう1日滞在してカフェでのんびりして、夜は美味しい生ガキをまた食べるのもありだよなぁ~。…と一瞬思ってしまったわけですが、昨日スワコプムント納めをしたんだ!!と自分に言い聞かせて直通コンビは諦めることにしました。ちなみにコンビは朝4時にスワコプムントを出発して料金は350ナミビアドルとのことでした。
ということで荷物を準備して1週間お世話になった宿Sea View Backpackersをチェックアウト。昨日やってきたドイツからの旅人の方も一晩泊まってこの宿の快適さに感動していました。ベットが良い!と何度も口にしていた彼。Wi-Fiが弱いことだけが唯一(ゆいいつ)の欠点ですが本当に居心地の良いバックパッカー宿でした。
海も見納め!これで大西洋とはお別れです。毎日見ていたのにまだ見たいと思わせる美しいスワコプムントの海。最後に海沿いまで歩こうか…とも思いましたが、ここでお別れです。さよなら大西洋!!
スンコプムント出発
さぁ、まずはスワコプムントの移動の拠点であるガソリンスタンドへ。メインストリートを通るとカフェの誘惑に負けてしまうかもしれないので少し外れた道を朝日を浴びながら歩きます。ここからまた旅が始まるんだ!スワコプムントへの未練を断ち切るように一歩一歩進んでいきます。
ガソリンスタンド周辺に着くと「待ってました!!」という感じでお兄さんたちが寄ってきます。「どこに行くんだ!?」「ウィントフックか!?」そうこのガツガツした客引き、やっぱりコレだよね、コレ!観光地1週間滞在により忘れていた”旅人スイッチ”が一気にONになりました。
「どこに行くかって?オチワロンゴに行くんだよ!」
ここで今日の移動プランを説明します。今いるのは⑦スワコプムント。そして本日のゴールはナミビア北部の⑨「オプヲ」という町です。この区間を縦に北上する道もあるのですが、これは未舗装路なので基本的に車は走りません。なので一度★マークの「オチワロンゴ」という街へ行き、そこからまた違う車でオプヲを目指します。その合計距離およそ900km!なかなかにハードな長時間移動です。
スワコプムント⇄オチワロンゴ区間の移動はミニバスではなく7人乗りの車になります。乗客が全て埋まるまで出発しないのは同じです。時刻は朝9時。乗客は自分を含めて現在3人。さぁ今日は何時間待つことになるか!?
と思っていたら今日はそこから乗客が次々と現れてなんと9時50分には車が出発!長距離移動の日のスタートとしては申し分のない最高の出だしです。ラッキー!!これにてスワコプムントとお別れになります。さよならスワコプムント!!ココロもカラダも完全回復して、ここからナミビア国内移動北部編が再始動です。
それにしても今日はこの最初の車移動が驚くほどスムーズでした。出発も早かった上にガンガン飛ばしていくドライバーさん。
ダラダラしやすい途中休憩もサッと10分で切り上げて再出発!素晴らしい!!海沿いの街にいたことが気がつくとあっという間に遠い昔の話になっているくらいのスピード感です。
中継地点① オチワロンゴ
そしてスワコプムントを出発してから3時間半。まずは中継地点のオチワロンゴに到着しました!いや~早い!!約400kmを3時間半ですからね。良いドライバーさんに出会えたことに感謝です。
この街はナミビア北部の中央にあり、ここから各方面へと道路が分かれる移動の拠点的な場所になっています。なのでここの乗り合いタクシー乗り場に来るともう次から次へと声をかけられます。お目当ての車もすぐに見つかるのであとはまた乗客が揃う(そろう)のを待つだけです。
少し混雑した感じもあるので注意は必要なオチワロンゴのタクシー乗り場。ですが、ここに来たらどうしても食べておきたいものがあります。
オチワロンゴ名物の角煮
それがこのお肉!ビルトンのように見えますが干し肉ではなく、肉を煮込んだ角煮のような感じのオチワロンゴといえばのソウルフードです。スプリングボックやオリックスなどのお肉を使用しています。
皆さんずらーっと並んでそれぞれの自家製の角煮を売っています。まぁ見た目はほぼ同じなのでこれじゃどれを選べば良いかわからないよ〜!となるわけですが、ここでまた楽しいのがなんと試食ができるんです。お姉さんたちが食べて食べてとお肉をトングでつかんで渡してくれます。もちろん無料!非常に太っ腹なサービスです。
20ナミビアドル分も買えばしっかり満足できるくらいの量になります。今回はスプリングボックの角煮をチョイス!しっかりと歯応えがありつつも柔らかく、味もスパイスが効きつつ肉もちゃんと感じるワイルドな角煮。もう10ドル分!と思ってしまうくらい美味しいオチワロンゴの名物です。また帰りにこの街に寄るチャンスがあるのでその時おかわりをしたいと思います。
オチワロンゴのタクシー乗り場でなんだかんだで楽しく過ごしていると今日はここからキセキの連続が続いていきます。まずは先ほどに続いてこのオプヲ行きの車も待つこと1時間で満席になり出発!今日は本当に移動運がついてます。
中継地点② オジョ
さらにこの次が本当にビックリする出来事でした。出発してからわずか50分でいきなり停車した車。乗客の方が買い物をするとのことで停まったのは「オジョ」という街でした。このオジョは青年海外協力隊時代に何回来たか忘れるくらい何度も訪問したことがあるのですが、実はこの街でずっとやりたかったことが一つあったんです。
オジョベーカリー
この街にはオジョベーカリーというオシャレなカフェがあります。私の協力隊任期中にできた新しいカフェで、当時から行きたい行きたいと思っていたのですが、いつも決まってオジョを訪れるのは日曜日。お店は休みだったんです。結局このカフェには行けないまま日本へと帰国。ナミビの中でも『やり残したこと』として非常に後悔していることの一つでした。
そのオジョにまさかの停車。そしてよく見ると停まった場所の少し先に見えるのは…オジョベーカリー!しかも今日は月曜日!!…こんなキセキが起きるものなのかと信じられない気持ちのまま入店です。
これがオジョベーカリー!!4年越しに叶った長年の夢。ただのカフェに来るというちっぽけなことですが、もう興奮(こうふん)が止まりません!!この感動を共有したくて店員さんにも伝えるといっしょに喜んでくれました。
それにしてもオシャレなカフェです。のんびりしたいところですが車が待っているのでドーナツを一つ買ってテイクアウト。甘すぎない食べ応えのあるドーナツで心が満たされました。勝手に一人で盛り上がってしまいましたが、本当にこれはものすごいキセキでした。
奇岩フィンガークリップ
ちなみにこのオジョの町から100kmほど離れたところに真のナミビア通しか知らない観光名所があります。その指のような形から「フィンガークリップ」と呼ばれる一枚岩。なぜこの形に残ったのかが本当に不思議な奇岩です。
まわりに広がるテーブルマウンテンの絶景も見所なフィンガークリップです。
さぁ移動はまだまだ続きます。そしてさらにこれだけでは終わらなかったキセキ!ナミビアの北西を目指して進んでいく車。外の景色はこれまでとはだいぶ異ってきます。3月ごろまでの雨季の影響でまだ緑がしっかりと残っているナミビア。北部には緑の木々が広がる景色が広がります。
動物と出会える北部ドライブ
動物たちが多く生息するのもこのナミビア北部のエリア。道路脇の動物飛び出し注意の看板もこれまでよりさらに数も種類も多く見られるようになります。するとそこに現れたのが
まさかのミーアキャット!!少し遠いのではっきりとは分かりませんがこの出立ちはミーアキャットだと思います。すごい!これまでアフリカでも何度かサファリに参加してきましたが、その中でも一度も見たことのない動物の一つがミーアキャットでした。ずっと見たかったライオンキングのティモン。まさかこんな所で出会えるとは!!
さらに走り続けるとキリンも登場!…1週間スワコプムントで貯めた運を全部使っているのかもしれません。こんな日があるもんなんだなぁと本当にビックリしています。
運転中にも動物に出会えてしまうナミビア。キリンへの感動が少ないんじゃないか!?と思われてしまうかもしれませんが、キリンはたまに見ることができるんです。レア度でいうと★2つぐらいというのが個人的感覚。まぁそれでも見れた時は興奮しますがね!
動物を見つけるたびに車を停めてくれる運転手さん。今日は本当に親切な方の車に立て続けに乗ることができたので900kmの長距離移動もそこまで辛くはなく、楽しみながら進むことができました。
久しぶりに眺める地平線へと沈む夕日。海沿いの街を離れ遠くにやってきたんだと感じる瞬間でした。
オプヲ到着
そしてスワコプムントを出発してから10時間。車はついに目的地のオプヲに到着しました。いやー、着いたぞ〜!!
今日の目的地には無事に到着したわけですか、実はこの街がゴールではありません。さらなる移動が待つ明日に備えて今日は宿でしっかりと寝て疲れを取りたいと思います。
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