スーダンを旅する④ 世界遺産「メロエ島の考古遺跡群」〜シェンディの町から行くピラミッド巡り-紅茶文化とおもてなし- 〜

2022年5月2日、天気晴れ。

②シェンディ

シェンディはスーダン北部の町で、ハルツームの北東150kmにあるナイル川の東岸に位置しています。シャンディはまた、古代都市メロエの南西約45kmにあります。

Wikipedia英文和訳より】

部屋のエアコンを入れるも外気を取り込んでいるのか温風が入ってきて一向に冷たくはならず、寝苦しい夜を過ごして迎えた本日。思わず気温を調べると9時の時点で36度。『世界で一番暑い国』と呼ばれるジブチよりも暑いという事実に朝から面食らいまして。暑さという見えない敵に全方位を囲まれた四面楚歌状態。ですが、今日は少し気の持ちようが違います。昨日の日没と共に終わりを迎えたラマダン期間。そう、今日からは日中の飲食を人の目を気にせず自由にできるんです!さぁ、朝から開いてる屋台で何か買って食べるぞ~!!

とウキウキ気分で外に出たんです。が、そこに広がる異様にシーンとした雰囲気。…あれ?ラマダンはまだ続いていたのか??なんならラマダン中も開いていた水などが買える商店までシャッターが閉まっているんです。

本日から始まった「イード」と呼ばれるラマダン明け大祭。30日のラマダンを終えた本日は完全な休暇を取る日なんだそうです。たしかにそんな情報を聞いたこともありましたが、まさかここまで町が静まりかえるとは知らなかったのでビックリ!地元のみなさんは家で30日ぶりの朝ごはんを食べているのかと思いますが、私は今日も何も食べれず。しかもこの休暇はカレンダーによると4日間続くそうなんです。マジか~!!とりあえず明日以降はせめて商店だけでも開いてくれることを願います。

食文化「紅茶」

そんな中とりあえずやって来たのはシェンディの町の中央にある広場。今日はこの町から車で移動してスーダンNo.1の観光名所を訪れようと思います。が、もうここに到着した時点で汗がビッショリ。ちょっと栄養補給をしたいぞということで、これまでは夕方にしか見かけなかったスーダンのカフェで一休みすることにしました。

ここでいただくのは茶葉に何かの葉を混ぜて淹(い)れた紅茶。これがものすごく熱いんです。なぜこの暑さの中、熱々の紅茶を飲むのか。一つには体を整える薬用効果があるからかもしれません。ブレンドする葉の中にはハイビスカスの花も発見。西アフリカのソウルドリンク「ビサップ」の原料でもあるハイビスカスは夏バテに効くことで有名です(美容効果もあり)。少し薬のような香りも感じるこの紅茶に砂糖が加わることでカラダは元気になります。

そしてもう一つはこの紅茶を飲みながら過ごす束の間の時間を大切にしたいからというのが私の勝手な予想です。紅茶を飲んでいると次から次へとやってくる人々。地元の人たちは私に対しても分け隔てなく固い握手をして挨拶(あいさつ)をしてくれます。地元の人同士の強いつながりを感じるステキな時間です。ちなみにこの1杯は奢(おご)っていただきました。

ココロとカラダが元気になったところで、いよいよ本日の目的地である「メロエ」という場所に向かいます。現地の人には「ベジラウィーヤ」と伝えるとわかってくれるこの場所は車を貸し切って行く方法しかありません。ドライバーさんと値段交渉をして、いざ出発!

やはり道路はどこまでもしっかりしているスーダン。正直もっと移動に時間がかかると予想していましたが、これなら他の場所への長距離移動もスムーズかもしれません。

スーダンの砂漠ならではのちょこちょこ緑がある景色は相変わらず続いていきます。車窓からは見えませんが、地図で確認するとこの道路がナイル川沿いを走っていることが判明!そこに川があるということがどれほど重要なことなのかを感じるスーダンの砂漠の景色です。

1時間ほど走ったところで、ついに未舗装路へと進路を変え、車は砂漠の奥地に入っていきます。どんどん強くなっていくサハラ感。

そして見えてきたゲート。ここがスーダンが誇る世界遺産「メロエ島の考古遺跡群」の入り口になります。

メロエ

メロエは、紀元前6世紀から紀元後4世紀にかけてナイル川中流域、現在のスーダンの首都・ハルツームの北東に繁栄した黒人による文明、またはその中心となった都市。

Wikipediaより】

このスーダン、そして北の大国エジプトの遺跡巡りを楽しむには歴史の知識というものが必要になってきます。が、世界四大文明発祥の地の歴史をしっかりと理解するにはかなりの時間と労力が必要です。幸い、現在はYouTubeなどでもこのエリアの歴史についてわかりやすく解説してくれている動画があります。わたしもそれを見て勉強中です。遺跡に関連した詳しい歴史を知りたい方は是非ご自身で調べてみてください。

さぁ、いざメロエの遺跡を見に出発!!と気合を入れて歩き出すわけですが、もう暑い。ここは砂漠の真ん中です。日陰などは一切なく永遠と太陽の下を歩いていくので、もう歩き始めて数分で暑さにやられます。ラクダに乗って移動することもできるそうですが、それを楽しむ余裕がないくらいの暑さ。これはキツイぞ〜と思っていると

目の前にメロエのピラミッドが見えました!…そこまでもちょっと遠いわけですが、見えた興奮でなんとか頑張って歩けます。

世界遺産「メロエ島の考古遺跡群」

エジプトの有名なギザのピラミッドと比べたらだいぶ小さい規模のメロエのピラミッド。ですが、まわり一面に何もない砂漠の中にそびえるこの佇(たたず)まいは非常に神秘的で。ここにかつて1000年続いた王国があったという事実に驚かされます。

なんて歴史に浸っている余裕はこの時は全くありませんでした。とにかく暑いので日陰を求めてピラミッドの入り口へ避難。

やっと太陽の光から逃れられた〜とまずは水を飲んでホッと一息つきまして。そしてようやくまわりを見れる余裕が出るとまぁビックリ!いつの間にか見事な壁画に囲まれていました。ピラミッドの深部への入り口はしっかりと石で封鎖しれているのでもちろん入れません。が、この先にメロエの王のミイラがあるのかもしれないと思うとなんだかドキドキします。

ただ、ここはまだメロエ島の考古遺跡群の一番手前のエリアになります。メインとなる有名なピラミッドたちはもう少し先にあるんです。…遠い。いつもの私だったら迷わず行ってました。しかし、スーダンに来てからの連日の暑さで体力を削られている今の自分はこの距離を歩くことを躊躇(ちゅうちょ)してしまいました。はい、無理は禁物!

ということで遠くから眺めて引き返しました。暑さも含めてメロエの砂漠の世界観にはドップリとつかれたので十分です。ちなみに滞在時間は20分でした。

そのあとはまた来た道を戻ってシェンディの町へ。実はそのあと一悶着あったのですが、全て私のミスだったので心の内に閉まっておきます。何はともあれスーダンで必ず見たかったピラミッドが見れたので大満足!

あとは食べるものさえあれば。午後にシェンディの町に帰ってきても今日は本当にどこの店もキレイに閉まっていて。さぁどうしたものか…と思っていると

「コッチに来い!」

と誘ってくれる車の部品屋さんのおじさん。用意してくれたのはクーラーが当たるお店の特等席。そして紅茶をご馳走に。外は暑いのに本当に美味しいアツアツの一杯。これだけで本当に生き返るような心地がするから不思議です。これでなんとかなりそうだと思い、席を立とうとすると

「座って座って!ツナは好きか?」

簡単な英語を話してくれるおじさん。ツナはもちろん好きですよと伝えると、店の奥からツナ缶を持ってきてくれまして。それをお皿に開けたら

缶のフタで細かく刻み食べやすい大きさにしたら

完成!なんと究極の男飯を作っていただきました。もうこの時お腹はペコペコ。さっそくパンをちぎってツナの油を染み込ませて口に入れると…みなさんの想像通りの味がします。が、これがたまらなく美味しいわけです。カラカラに乾いたカラダにツナの塩気がジュワッと広がり、もう最高!おじさんといっしょに食べながらのカタコトのやり取りも楽しくて。

「遠慮しないで!食べて食べて!」

心温まる最高のおもてなし。本当にお腹も心も幸せで満たされました。スーダンの小さな町でいただいたこの一皿。また一つ私の忘れられないアフリカの味が増えました。シュクラン!!

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