スーダンを旅する⑨ 内戦が続く国で出会った温かい人々 〜魅力的な食文化とアラビアガム〜

2022年5月7日、天気晴れ。

スーダンの歩き方

スーダン滞在でずっとお世話になった首都ハルツームのローカルエリアにあるこちらの建物。Airbnbのホストであるケラさんの部屋の一室で寝泊まりをさせてもらいました。水が出なかったり、クーラーが上手いこと温度調節できないので逆に寒すぎたりとイロイロありましたが、そんなことは全く問題無し!ケラさんという心強いサポーターがいたからこそ思いっきり楽しむことができた今回のスーダン旅。何から何まで助けていただきました。この宿を選んで本当によかった!

さぁ、スーダン最終日の本日は思い残すことがないように、朝からハルツーム周辺を動き回ります。今日も相変わらず暑いわけですが、この暑さも明日になったら忘れられないスーダンの思い出の一つになってるんだなぁと思うと名残惜しささえ感じます。今はアチ~と嘆いてますがね。まずは昨日受けたPCR検査の結果を受け取りに再び病院へ。まぁおそらく大丈夫だろうと毎回思うわけですが、万が一はあるのでドキドキしながら結果の紙を受け取ると…ネガディブ!ホッと一安心しようとしたら…誕生日が違う!!慌ててパスポートのページを指差して違うアピールをしたら、ちゃんと対応してくれました。やはり内容確認は大切です。ということでこれでスーダンの旅の終わりが確定。この瞬間の言葉にできない嬉しさと寂しさの間にある感情はコロナ禍の旅ならではかもしれません。いや~、お別れかぁ~。

スーダンの紅茶をいただきながらしみじみ感傷に浸ったところで、まだ終わりじゃない!まだ楽しむぞスーダン!モードに切り替えです。ラストにやっておきたいことがあります。

まずは食を楽しむ!ラマダンで前半はなかなか楽しめなかった食ですが、もう昨日あたりから完全に日常に戻ったスーダン。人で混雑するバスターミナル付近には美味しそうな匂いをさせる屋台も出てくるようになりました。

トマトベースで炒めた野菜とホルモンをパンに挟んだサンド。口の中にホルモンの旨みが広がり、食感も楽しくて。あっという間に完食。食べ終わったあとの口の中にベットリ脂(あぶら)が残る感じ、ホルモン好きにはたまりません。

食文化「5種のクールドリンク」

ジュース屋さんも日が経つにつれてどんどん数が増えてきて、今ではもうどこに行っても見かけるようになりました。ハルツーム名物の5種の氷でキンキンに冷えたクールドリンク!一杯100スーダンポンド(約30円)で飲めるということで、お店のまわりには地元の人たちが自然と集まります。40度越えの中で飲むと、お酒がないスーダンでも「プハー!」という爽快感が。

ちなみに5種類のラインナップは左から

  1. 茶色いタマリンドの果実を使った「アルデブ」
  2. オレンジ色の「マンゴー」
  3. 赤ワインのような色のハイビスカスドリンク「カルカデ」
  4. 白い穀物系のドリンク「シャイール」
  5. 蛍光イエローの「レモン」

が一般的。この中でハルツームのみなさんに人気なのはシャイールのようで、どこのお店に行っても一番よく減っています。ちなみに通の飲み方①はブレンド!半分半分でオリジナルドリンクを注文する人の姿もよく見かけました。

さらに、通の飲み方②マンゴーは専門店で!この5種の中で唯一単体のお店を構えるのがマンゴー。専門店では果肉をしっかり感じることのできる贅沢(ぜいたく)な一杯が楽しめます。

スタメン5種には入れませんが、オレンジジュースや「ドボン」と呼ばれるクリーム色の飲み物もあります。灼熱の国ならではの豊富な種類の冷たいドリンクたちです。

ということでミニバスを乗り継いでやって来たのはハルツームの西に位置する「オムドゥルマン」と呼ばれる街です。

オムドゥルマン

オムドゥルマンは、首都ハルツームとはナイル川を挟んで西岸に位置する。ハルツームの貧しい郊外としばしば間違われることがあるが、オムドゥルマンは2,970,099人(2006年)の人口を有し、スーダン最大の都市であるハルツームやアル・ハルツーム・バフリとともにハルツーム大都市圏を形成し、国家の文化や産業の心臓部を担っている。この3都市の中では、オムドゥルマンは古都であり商業が盛んな都市である。

Wikipediaより】

別名「スリーシティー」と呼ばれる3つの都市で構成されるスーダンの中心地。北のバフリ(バハリ)はシェンディの町へ行く際に訪れました。せっかくなので最後の一つにも足を運んでみようと思い、とりあえず来てみたこの街。ここで旅の最後にまた一つ忘れられない出会いが生まれるとは思ってもいませんでした。

スーダンサッカー代表ユニホーム

スーダンの旅初日。まだ暑さに慣れていない中、街を歩いているとたまたま見つけたスーダンサッカー連盟の立派な建物。偶然の発見にテンションが上がったものの、休日だったためこの日は門が閉じていました。なので翌日に2度目の訪問。警備の方もいない非常にオープンな感じの館内で、アッサリと重役の方がいそうな部屋に通していただきました。そして伝えます

「スーダンのサッカー代表ユニホームがほしいです!」

結果として今回ここでユニホームを手に入れることはできませんでした。ラマダン期間中の祝日に入っていて、担当の方がいなかったんです。もしかしたら?と思い『三顧の礼』に学び本日も念のために行ってみましたが、祝日が明けるのは明日。残念ですが、おじさんに

「次来た時にはプレゼントするよ!」

と言ってもらえたので、これでスーダンに戻ってくる理由がまた一つ増えました。

ですが、ここで諦(あきら)める私ではありません。アフリカ54ヶ国サッカー代表ユニホームチャレンジにも本気で取り組みます。ということで商業が盛んだというオムドゥルマンにやって来たところ…!なんとこの街にはハルツームでは見かけないヨーロッパのクラブチームのサッカーユニホームを取り扱うお店がいくつかあるんです。これはもしかしたら!と思い、店員のお兄さんにジェスチャーでスーダン代表のユニホームが欲しいと伝えます。すると

「探すから5分待ってるんだ!」

やった~!!これは期待できるかもしれないと思いながら待っていると、次の瞬間。店の奥から出てきたのはユニホーム!ではなく、大きなボールに入った料理!!そして

「いっしょに食べるぞ!」

時刻はお昼の2時過ぎ。みなさん遅めのお昼ごはんの時間だったようで、なんとご招待していただいちゃいました。スーダンの人たちのウェルカム精神には本当に驚かされると共に、幸せな気分にさせていただきっぱなしです。

トマトにキュウリ、タマネギなどの野菜を細かく切って、チーズといっしょにオリーブオイルで和えたサラダ。これをパンといっしょに食べるんですが、まぁ~美味しい!パンのおかわりもどんどんすすめていただき、気がつけば心もお腹もパンパン!本当に感謝です。

そのあと店員のお兄さんが見つけてきてくれたユニホームは私の期待していたものとはちょっと違う感じでした。しかし、この一枚にこめられたみなさんの気持ちが嬉しくて。スーダンで手に入れた特別な一枚。大切にしたいと思います!シュクラン!!

最終日もやはり人の温かさに触れたスーダン。実はそのあとオンライン上で存じ上げていたスーダン在住の日本人の方に偶然会うというサプライズがあり、スーダンのことをさらにいろいろ教えてもらうことができました。

生産世界一「アラビアガム」

こちらは「アラビアガム」というスーダンが世界で一番多く生産している樹液(樹脂)のかたまりです。これ、実は私たちの生活を見えないところで支えている影の存在。例えばコーラやアイスクリームなどの食品の中にも入っていますし、絵の具などの塗料にも用いられるアラビアガム。そしてなんと言っても一番有名なのは

みなさんも人生で一度は使ったことがあるこの糊(のり)!ヤマト株式会社のこちらの商品名は「アラビックヤマト」。…なんで”アラビック”なの!?と私もこれまで疑問に思ったことは一度もありませんでしたが、よくよく考えたらなんで!?となります。そう、このアラビックヤマトの原料にもアラビアガムが入っているんです。暮らしのいたるところに存在するアラビアガムの生産国スーダン!是非覚えておいていただきたい豆知識です。

食文化「羊肉」

スーダン最後の夜はやはり羊肉で締(し)めます。先日も訪れたこちらの大通りに面したド派手なレストラン。ここがハルツームて一番美味しいお店ということでまたまた再訪です。前回はちょっと肉がパサパサした印象だったので、今回は美味しそうな部位をお願い!とジェスチャーでお願いして選んでもらいました。

柔らかくて脂ののった骨つきの羊肉!最高です。ん~、たまらん!!全てのお肉をありがたくいただいて満腹になったところで、旅の終わりを実感。大変だったけど楽しかった、暑い暑いスーダンで過ごす忘れられない夏が終わります。

夜11時。バックパックを担いでお世話になった部屋を出ます。夜の移動ということでタクシーを捕まえるところまでいっしょに来てくれたケラさん。最後の最後まで助けていただきまして、本当に感謝しかありません。タンザニア出身の彼にはスワヒリ語でお別れを告げます。アサンテサーナ!!さぁ、タクシーに乗っていざ空港へ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。