ウガンダを旅する⑦ 世界遺産「ブウィンディ原生国立公園」〜ゴリラトラッキングツアー〜

2022年4月25日、天気くもり時々雨。

アラームが鳴るまで一度も目を覚すことなく熟睡して迎えた朝。気づくと外からは鳥の鳴き声が聞こえていました。考えてみたら一昨日はこの国の一番東の町にいたわけで、今はそこから700km離れた一番西の町にいます。我ながらよく移動したなと。部屋の外に出ると昨夜はわからなかったあたりの景色が目の前に広がります。視界いっぱいに広がるのはブウィンディ原生国立公園の緑の山です!

④ブウィンディ原生国立公園

ブウィンディ原生国立公園は、1991年にウガンダの国立公園に指定された、ブウィンディ原生林の一部である。コンゴ民主共和国との国境に接し、コンゴのヴィルンガ国立公園とも隣接しており、アフリカ大地溝帯の西リフトバレー沿いに位置する。331km2の熱帯林を含み、平地、高地の森林環境を抱えている。それらには徒歩でのみ立ち入りが可能である。

Wikipediaより】

1994年に世界遺産に登録されたウガンダが誇る国立公園。この広大な緑の森への入り口はいくつかあるようですが、その中でも旅行者向けのものがブホマにあるゲートになります。町の中心を走る道の終わりが国立公園の始まりになっているというなんとも不思議な世界観。そして今回このブウィンディ原生国立公園に来た理由はただ一つです。

この公園のなかで有名なのは340頭ほどのブウィンディゴリラである。この頭数は絶滅が危惧されている世界のマウンテンゴリラの頭数の約半分にあたる。

Wikipediaより】

私がこの「マウンテンゴリラ」というワードを覚えたのは小学生の頃だったと思います。猛獣狩りに行こうよ!のゲームでよく耳にしたこの動物。しかし、このマウンテンゴリラがアフリカにのみ生息しているということを知ったのはアフリカ54ヶ国制覇の旅を始めてからです。

さらに、このゴリラの中にも種類があり、私たちがマウンテンゴリラと呼ぶ霊長類が生息しているのはアフリカ54ヶ国の中でもコンゴ民主共和国、ルワンダ、ウガンダの3ヶ国の国境付近に広がる森林地帯のみになります。

2021年5月に噴火したニーラゴンゴ火山が位置するヴィルンガ国立公園ルワンダ北部のムサンゼの街のさらに北に位置する国立公園。実は私はもうすでにマウンテンゴリラが生息する地域に足を踏み入れていました。が、そのたびに「また今度」というワードが頭をよぎってきたわけです。そして訪れたマウンテンゴリラが生息する最後の国ウガンダ。空港でパスポートに貼ってもらったビザにホログラムでゴリラが印刷されているのをみた瞬間に

「これはもう見に行くしかない!」

と決意したわけであります。まぁその時まさかその道のりがあんなに険しいものだとは知りませんでしたがね。何はともあれ、そのゴリラに会えるブウィンディ原生国立公園の玄関口の町ブホマに辿り着きました。さぁ、もうあとはゴリラトラッキング(追跡)ツアーに参加するのみ!!

今回は何の事前予約もしてこなかったのですが、その全てをお世話になった宿Bwindi Forest Lodgeのスタッフさんがお手伝いしてくれました。まずはツアー参加に必要なものの確認から。

  • 参加費700USドル(カードで払いも可)
  • パスポート(コピーでも可)
  • レインコート
  • しっかりとした靴
  • 軽食と飲み物
  • 虫除けスプレー(なくてもOK)

そしてこれに加えて「マスク」が必需品になります。同じヒト科であるゴリラへのコロナウイルスの影響の可能性をしっかりと考えた措置です。自分で最低限準備するものは以上です。あとはスタッフさんが貸してくれた杖(つえ)を持って、いざ公園内へ。ちなみに今回お世話になった宿からゲートまでは歩いて5分でした!

するとそこにものすごく立派なウガンダ野生生物省(Uganda Wildlife Authority、通称UWA)の建物があるからビックリ!一気にツアーへの安心感が増したところで、施設内で入園許可証代金の支払いを行います。現在は雨季でローシーズンのため予約無しでも参加できましたが、6〜8月頃は一日50組ぐらいが参加するとのことなので事前予約をした方が◎。こちらのUWAのページから予約ができそうなのでリンクを貼っておきます。

700USドル、さらに2022年4月現在の日本の円安の影響でお値段はかなりします。が、ゴリラに会える!そう思えば高くは…いや、やっぱり高いですね。ただ、このウガンダの料金設定は隣国ルワンダと比べると半額以下になります。さらに、宿のスタッフさん曰く、ブウィンディ原生国立公園のゴリラトラッキングでは100%ゴリラが見れるというのです。そう考えると…いや、それでも高いので払った分だけこのツアーを満喫したいと思います。

朝8時から始まる参加者全員でのブリーフィング。ここでかなり服装や靴のことについて全体に連絡があり、さっそくビビった私です。シピフォールズトレッキングでのぬかるんだ山道を思い出しまして。ゴリラを見に行くからにはさらなる険しい道のりが待っているはず。果たして今回もまた尻もちをつくのだろうか…。ドキドキのゴリラトラッキングがスタートです!

ゴリラトラッキングツアー

結果今日は服を汚すことなく山登りをすることができました。しっかりと歩きやすい山道が整えられているので、シピフォールズよりも非常に歩きやすかったです。

ゴリラトラッキングはグループで行われます。今回はガイドの方1人にレンジャーさん2人。参加者が私を含めて7人とポーターさんが5人加わって全部で15人です。ポーターさんはその場でお願いすることができます。山登りが不安な方はお願いした方がいいかもです。

行きは山をどんどん登っていきます。歩きやすいといっても雨季の道が滑りやすいことには変わらないので、足元への注意は常に必要。くもり空ですがしばらくするとかなりカラダが熱くなってきます。

早くゴリラを!と今まさにみなさんが思っているように、私も登りながらずっとゴリラはいつだ?ゴリラはどこだ?と考えていました。ものすごい深い森の中をひたすらクネクネと上を目指して進んでいきます。

そして登り続けること2時間半。ようやく山の天辺の開けたエリアに到着しました。もうすぐそこにゴリラがいるんですよね!?

ここで待機していた2人のレンジャーさんと合流。いよいよその時がやってきました。ガイドのフローレンスさんから改めてゴリラを見る際の注意事項の確認があります。

  • 大きな声でしゃべらない
  • 杖は置いていきます (ヤリを連想して怯える)
  • カメラのフラッシュはOFF
  • ゴリラの前で飲食禁止
  • 決して触らない (近づいてきたら下がる)
  • 長袖を着る
  • 虫除けスプレーはしてもよい

説明の最後に手のアルコール消毒をしてから、ついにゴリラのいるであろう場所へと進んでいきます。ナイフで植物をかき分けながら道なき道を行きます。えっ?いつ出てくるの??えっ?いるの??いるんですか??

いたーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

いたいたいたいたいたーー!!声は出せませんがマウンテンゴリラのお母さんと子どもがすぐそこにいるんです。いる〜!!

動いたーー!!ものすごく当たり前のことですが動くんです。ゆっくりと近くの植物に手を伸ばして、ボキッと折って。口で皮をむいてムシャムシャ音を立てて食べるんです。うわ〜!!

目があったーー!!子ゴリラの円(つぶら)な目がもうたまらなく可愛くて。すると横から

別の子ゴリラ登場。仲が良いのか悪いのか、ずっとじゃれあっていました。まるでいまにもしゃべりそうな感じです。

その後ろにずっとどっしりと構えて座っていたのはこのグループの長(おさ)。背中の銀の毛が威厳(いげん)を放つオスのマウンテンゴリラ、シルバーバックです!!

もう顔つきが他のゴリラたちとは全然違います。目からは力強さを感じるわけですが、それでもどこか穏やかな感じで。他のゴリラよりも余裕があるように見えます。

今日は本当にラッキーな日らしく、全部で7頭ほどが固まっている姿を見ることができました。目の前に広がるまるで別の世界。ゴリラたちが動くたびに起こる様々な音があえてワンテンポ遅れて聞こえてくるような不思議な感覚です。

面白いのはレンジャーさんたちが前へ前へとどんどん私たちをゴリラたちのいる方に近づけてくれるんです。こんなに近くて良いんですか!?と心配になるくらいのものすごい距離感。

目と鼻の先にマウンテンゴリラがいる。その事実を最後まで現実のこととして認識することができなかった自分がいるような気がします。すごい世界を垣間(かいま)見させていただきました。

ゴリラを見るのは1時間という決まりがあります。ものすごい活発に動いていたのも今日は運が良いとのことでした。マウンテンゴリラは植物から水分をとったり、アリを食べて栄養を補給したりしたら寝て、食べては寝てという生活をしているそうです。ゴリラたちに夢中になりすぎてガイドさんの話をほとんど聞き流してしまったので、彼らの生態についてはまた今度調べてみたいと思います。1時間は本当にあっという間に過ぎました。

いや〜、もう胸がゴリラでいっぱいです!こんな表現はもう今後の人生で二度と使わないでしょう。その場を離れるのがこんなに惜(お)しい気持ちになるとは。ゴリラたちは寝床を探しに行き、私たちは彼らの反対方面へと進みます。これにてゴリラトラッキングツアー、終了!

ではありません。昼食休憩を終えたら来た道を戻ります。本当に道がしっかりしているので帰りも足がツルッといくことは数回ありましたが、サクサクと降ってくることができました。レインコートを持っていなかったのも心配でしたが、幸運にも雨が降り出したのは下山したあとでした。

午後2時。最後に認定証をいただきまして、これにてゴリラトラッキングツアーが本当に幕を閉じました。ブホマまで来る道のりはものすごく大変でしたが、来てよかった!心からそう思います。大自然とマウンテンゴリラの世界を堪能(たんのう)できるブウィンディ原生国立公園です。

さぁ、ゴリラの余韻(よいん)に浸りながら、ロッジで休みません!ウガンダで過ごす残り時間を考えた結果、今日はここから首都カンパラまで戻ります。サラッと書きましたがとんでもないことを言っています。あのとんでもなく大変だった来た道を戻り、さらにそこから400km先の首都まで戻るんです。我ながら無茶するなぁ〜とわかっていますが、これが私のアフリカ旅。ウガンダが楽しすぎて予定を詰め込みすぎました。が、一切の悔いなし!!街も、滝も、川も、湖も、森も、ゴリラも、ぜーんぶ満喫させていただきました!!なのでちょっぴりハードな移動はそのおまけです。

帰りの車の手配もしてくれたロッジのスタッフさんに別れを告げて、来た時は真っ暗で見えなかった道中の絶景にまたまた感動しながら、5時間かけてカバレに戻り、

首都行きの高速バス「JAGUAR」に乗車。夜の9時にバスが動き出したところで本日は終了です。胸いっぱいのゴリラの思い出と共に、しばし眠りにつきたいと思います。

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