2021年6月9日、天気晴れ。
ナミビアの歩き方
早朝6時。いつもだったらもう少し眠っていたいところですが、今日はすぐに体を起こしてテントの外へ。まだ辺りは暗いですが、キャンプサイトのすぐ目の前を流れる川の姿がぼんやりと見え、遠くからは滝の音がハッキリと聞こえてきます。コーヒーを飲みながら眺めるのはナミビア北西部を流れるクネネリバーです。
クネネリバー
クネネ川は、アフリカ南部を流れる川である。アンゴラ高地からアンゴラとナミビアの国境に向かって南に流れ、それから西に国境を流れ大西洋に注ぐ。長さは約1,126km。途中にあるエプパ滝は、ナミビア北部に居住するヒンバ族にとっての神聖な滝とされる。
【Wikipediaより】
先日訪れたオレンジリバーはナミビア南部の国境沿いを流れる川でしたが、今度は真反対!ナミビアの北西の国境を流れるのがクネネリバーです。目の前に流れているのが一番北西の川だという事実に、最南から約1800kmも離れた場所までやってきたという達成感が湧(わ)いてきます。本当によく移動しました。
そんな川を見ながらいただくのはおしゃれで美味しい朝食!今回のエプパフォールズ滞在でお世話になるOMARUNGA Campsite。こちらはナミビアNo.1リゾートホテルグループGONDWANA(ゴンドワナ)の施設になります。ゴンドワナがナミビア各地に展開するのは伝統×自然×ラグジュアリーな宿泊施設。その土地の風土を最大限に活かしたロッジやキャンプサイトが魅力です。ホームページで施設を調べるだけでも旅行気分が味わえます。
ロッジの方はそれなりにお値段がしますが、キャンプサイトであれば手頃なお値段で宿泊が可能!OMARUNGAのキャンプサイトは1泊213ナミビアドル(約1700円)です。
もちろん食事もお値段はしますが、値段に見合った料理とサービスが楽しめるのでゴンドワナに泊まる時はもう何も気にしちゃいけません!思いっきり満喫するのみ!!朝からしっかり食べて、コーヒーもおかわりして。気がつくといつの間にか8時半。太陽がすっかり昇ったところで、準備をしていよいよお目当ての滝に向けて出発です。
先ほどのWikipediaからの引用でもすでに登場したエプパフォールズ(滝)。ロッジの方の話だと歩いてすぐだということですが、さぁどこだと思いながら滝の方面へと歩いていくと
本当にすぐでした。ロッジから歩いて5分。水煙が見える方向へと岩場を歩いていくとどんどん大きくなる滝の音。そしてついに目の前に現れたのが轟音(ごうおん)と共に落下するエプパの滝です!!
エプパフォールズ
エプパ滝は、アフリカのナミビアとアンゴラの国境におけるクネネ川の滝である。クネネ川の一部が両国の国境となり、エプパ滝の西を流れて大西洋に注いでいる。
【Wikipediaより】
まず想像以上のスゴイ水量にビックリ!すでに乾季に入ってから2ヶ月ほど経過しているのでもしかしたら水が少ないかもと思っていたのですが、想像を遥かに超えた迫力満点の滝がそこにありました。
柵がないので近づこうと思えばどこまでも行けるわけですが、下を見るとかなりの落差があり足がすくみます。これは落ちたらヤバいなぁと当たり前のことを考えてビビる私ですが、水しぶきがかかるとテンションは自然と上がります!
ただこれはエプパフォールズの始まりにしか過ぎなかったんです。ここからクネネリバー沿いに続いていく小道を歩き始めるとそこからが絶景の連続でした。
滝というのは近くからよりも引いて見る方が美しく見えるもの。遠くから見るエプパフォールズは迫力の中に美しさがあります。
キレイな景色に立ち止まり、また少し歩くと今度は違う雰囲気の滝の様子に立ち止まって見入ってしまい。…全然進めないのですが、焦(あせ)る必要はありません。今日はゆっくりこのエプパフォールズを満喫します。
それにしてもどこを見渡しても絶景のエプパフォールズ。小道にはほんの少し傾斜があり徐々に上っていっているので、歩くほどに見える景色はどんどん広がります。
遠くの方にもたくさんの滝を発見!最初に見た滝はそのうちの一つでしかないことがわかります。そしてこのエプパフォールズを含めたクネネリバーはナミビア北西部の国境。向かいに見えるのは隣国「アンゴラ」です。違う国が目の前にあるというのはやはり何度経験しても不思議な感覚を覚えます。
そして神聖な世界観を演出するのはバオバブの木。滝の住人かのような存在感があります。
こんなに美しい景色の滝がナミビアの奥地の秘境にあったとは。ここが『ヒンバの聖地』と呼ばれるのも納得です。
小道を歩いていると地元の青年たちとすれ違いました。彼らの手には川で釣った魚が!水の流れはかなり早いようで近づくのは危ないとのことですが、どうやら釣りのポイントがあるようです。
たった500mほどの川沿いの小道ですが、ボーッと眺めたり写真を撮ったりしているとあっという間に2時間も経過していました。が、まだまだ見たいエプパフォールズ。日差しが照りつけて暑くなってくる中、さらなる絶景を求めて向かうのは丘の上のビューポイントです。
なんとなく道がある岩山をのぼっていきます。そして辿り着いた丘の頂上からの景色が
こちら!エプパフォールズが一望できる絶景ポイント。正直来る前は日本の栃木県、日光の華厳の滝のようなものをイメージしていましたが、エプパフォールズはこの一面に広がる景色を全て含めて一つの滝だったんです。
アフリカの滝といえばやはりザンビアとジンバブエの国境にあるビクトリアフォールズが有名です。しかしこの世界三大瀑布の一つはあまりに大きすぎるので全体を俯瞰(ふかん)するにはヘリコプターなどに乗る必要があります。対して、エプパフォールズは丘の上からでも全体が見えて、それでいて壮大な世界が目の前に広がります。そしてやはりバオバブの木がイイ!この木の生命感が滝の神秘的なパワーを感じさせてくれます。
そして滝ばかりに見とれてしまいますが、その隣にはエプパの町が!この滝と共にこの地で暮らす人々がいる。このエプパフォールズは町も全て含めて美しい一つの景色を織りなしているような気がしました。これがナミビアの北西端!改めて、すごいところにやって来ました。
ということでこれで午前のエプパフォールズ散策終了。ずっと快晴の炎天下にいたのでここはロッジにあるプールに入るしかないと思い水着に着替えていざ入水!と思い足をつけたら…冷てぇ。これは冷たすぎて入れないやつ。あえなくプールは断念してベンチで休憩するのでした。
ちなみにこのエプパフォールズ周辺にはこのOMARUNGA以外にもたくさんの宿泊施設があります。町の入り口から川沿いに横並びに位置していて、どこもキャンプサイトが併設されています。山奥ということもあり、Wi-Fiはどの宿も有料で使用可能です。
そして宿泊客の方は私以外みなさん自分たちの車で来ている方たち。私が「地元の乗り合いの車で来たよ!」と伝えるとみなさんビックリしてました。自分たちの運転で来たドライバーの皆さんは口を揃(そろ)えて「疲れた」とのこと。やはりあの未舗装路180kmの運転はかなりハードのようです。
さぁ、少しのんびりしたところで夕方5時半。再びエプパフォールズの散策スタートです!
夕日に照らされると午前中とはまた違う姿を見せるエプパフォールズ。
まるで紅葉したかのような美しい景色が広がります。
正直もう少し早目に来ても良かったなぁと後悔もありつつ、それでもこの時間に来たからこその景色を目に焼きつけます。どこを切り取っても絵になるサンセットタイムです。
ここへ来るまでの道のりも全て含めて「エプパフォールズ」。本当に来てよかった!こんな世界がナミビアにあるとは知りませんでした。やはり百聞は一見にしかず。目の前に広がる絶景をしっかりと目に焼きつけました。
名残惜しさもありつつ、エプパフォールズを見納めてロッジへと戻ります。
ということで夕飯も今晩は贅沢(ぜいたく)に!僻地(へきち)にあるためメニューは決められたコース料理ですが、スターターとメインディッシュは2つから選べるところはさすがNo.1リゾート!
さらに出てくる料理もこれまたどれも美味しくてたまりません!!ナミビア旅で何度目の生ビールかわかりませんが、今夜は歩き疲れたカラダとエプパフォールズに感動しっぱなしだったココロに沁(し)みました。
そして夕飯を終えて空を見上げるとそこにも絶景が広がるのがナミビア。山奥のエプパの町の夜空にはこれまで以上の星たちが輝いていました。
たくさんの感動を胸に、滝の音を聞きながら今夜もテントで眠りにつきます。
WindowsPCの待ちうけでエプパフォールズがでてきてこのブログにたどりつきました。私もアフリカに協力隊で2年いました。バオバブは平地に生えてるイメージでしたが、このページに移っているバオバブは崖に生えていて新鮮でした!私の頃はナミビアにも協力隊はいなかったので、ナミビアの情報は少なく、帰路変更でナミビアに寄りました。海と砂丘の組み合わせは世界的にも珍しいとその時現地ガイドから聞き、そのときはそうかぁとおもったけれど、帰国してから鳥取砂丘があるじゃん!と思ったりもしました。またナミビアの砂丘を上からボロボロのベニヤ板1枚で滑ったのは忘れられない最高の思い出です。帰国して20年以上たちますが久々に南部アフリカを思い出しました。他のページも読ませていただきます。こじま先生がんばってください。私は逆に帰国してから今は神奈川で先生やっていますよ。