2022年6月9日、天気晴れ。
目次
日本帰国の水際対策措置
24時間前は南スーダンにいたということがまるで夢だったかのように感じるトルコはイスタンブールの空港で迎える深夜0時。まだ日本に到着したわけではありませんが、既にアフリカ旅の終わりを強く実感しているところです。緊張と共にあった危険度レベル4の国から一転して、目の前に広がるのはキラッキラした美しい空港。もはやどこかのテーマパークにやって来たのではないかと疑いたくなるほどです。
深夜になってもかなり人がいるのもまぁビックリ!それもそのはずで、なんとこの空港からはピーク時には1時間に20以上の国際便が出発しているんです。もうコロナ前とほぼ変わらないと言ってもいいイスタンブールの空港。空港利用者へのマスク着用のアナウンスもそこまで厳しく行われていない様子でした。
空港利用者が多いからか無料Wi-Fiへの接続が少し複雑なのが玉にキズですが、ゆったりできるフードコートやスタバがあればもう十分。アフリカモードからは解放されてしまいましたが、日本帰国に向けて気合が入ったところで深夜1時半、飛行機に搭乗です。
そしたらまぁものすごい乗客の数にまたまたビックリ!!飛行機に乗るとほぼ空席が無い状態で、久しぶりに両隣にも他の乗客の方が座りました。横一列が全部埋まるのを見るのは2年以上ぶりです。日本への入国制限もだいぶ緩和(かんわ)されてきましたが、世界の航空界はもうアフターコロナのステージに突入しているんだなと。
座席に座っていると自然と感じる隣(となり)からの圧。コロナ禍でガラガラの飛行機にすっかり慣れてしまったので、シートが狭いなと無意識に思ってしまいます。が、2年前の今頃はこんな風にまた人でいっぱいの飛行機に乗って旅が再開できる日を想像することすらできませんでした。肩と肩がぶつかる感覚さえ今は少し嬉しく感じます。…きっとその内イヤだなぁ~となるんですがね。それにしてもターキッシュエアラインは機内食が美味しい!
そんなこんなでイスタンブールから約9時間の長旅を終えて到着したのはタイのスワンナプーム国際空港です。トルコに引き続きタイに来るのもこれが初めて!軽くテンションが上がりながら飛行機を降りて空港内へと入っていくと
なんとそこに自分の名前が書かれた紙を発見。こんな張り紙でも「タイが歓迎してくれてる~!」と喜んでしまう私は幸せ者です。さっそく空港スタッフさんに声をかけます。あそこに名前があるんです!と伝えると
「乗り継ぎの関係でタイに入国する必要があります。」
マジですか!たしかにここから航空会社が変わるのであり得ない話ではなかったのですが、いざ入国となると急に緊張(きんちょう)します。が、ここから自分のサポートを全てしてくれた空港スタッフのお姉さん。タイの入国には『タイランドパス』という独自のビザのようなものの取得が必要で、その申請にはコロナ向けの医療保険への加入が必須になっています。
申請にも時間がかかるため、結局タイランドパスが手元に届いたのはタイに着いてから2時間後のこと。その間ずっとお姉さんが付き添ってくれました。あまりの素晴らしすぎる対応に感動。コップンカー!!※2022年7月1日からタイランドパスは廃止されました。コロナによる制限が全て撤廃され、30日以内の観光であればビザなしで入国できるタイです!
ということでまさかのタイに入国!もう次のフライトまで5時間ほどしかないので街を観光することはできませんが、アフリカとは異なるアジアの熱を少しでも味わえただけで十分です。それにしても立派なスワンナプーム国際空港。その建設にはJICA(国際協力機構)による資金援助があったそうです!
いよいよ次の飛行機で日本の成田空港へ向かいます。チェックインカウンターには日本人の方の姿が。普段は少なからずドキドキする搭乗手続き&出国審査ですが、もう完全に安心しきっている自分がいまして。まだ日本に到着したわけではないのに感じる帰ってきた感。…いや、まだでした。家に着くまでが遠足です!そしてここで日付が変わります。
2022年6月10日、天気晴れ。
全くもって偶然今日を帰国日に設定したわけですが、我ながら本当にイロイロ持っているなと感じます。新型コロナの影響で2020年から停止していた外国人観光客の受け入れ。それがなんと”本日”再開します。日本人からすると「そうなんだ~」ぐらいの感じかもですが、海外の方たちからすると「ついに!!」というビックニュース。なのですごい歴史的なタイミングでの帰国となります。ただ、まだ再開したばかりということで日本行きの飛行機はガラガラ状態。
横3席分を使って機内で寝転がれるのもこれが最後かもなぁ~と思いながら、深夜に出発した飛行機の中でしっかり就寝。時差が2時間しかないタイと日本なので、目を覚ます頃にはちょうど
日本の朝の景色が広がっていました。おはよう日本!ただいま日本!!
空港の検疫の流れ
飛行機は予定通り午前7時半に成田国際空港に到着。さぁいよいよ日本への入国がスタートです。1年前と比べてどう変わったのかを楽しみにしながら、いざ機内から降りて検疫へと向かいます。
①アプリ『MySOS』の提示
飛行機を降りると何人ものスタッフさんが乗客の案内のために待ち構えている日本。他の国では見たことがない手厚い対応です。そのみなさんから「MySOSを準備して下さい」と何度もアナウンスされます。すでに入国に必要な書類の提出はオンライン上で終わっているので、この画面を見せることで自分に適応される措置をスタッフの方に示すスタイルです。
- 【青】到着時のPCR検査&自宅待機無し
- 【緑】到着時にPCR検査&自宅待機
- 【黄】出国前PCR検査陰性証明書が未登録
- 【赤】事前登録ができていない
色によって進むルートが異なるので、スタッフさんが誘導してくれます。今回私は【緑】の措置が適応されることに。ということで順路に従って進んでいくのですが…あれ?自分だけ??
ここで衝撃の事実が。タイから到着した飛行機。乗客は少なくとも50人はいたかと思います。が、その中で【緑】の対象となっているのはなんと私一人だけ!他のみなさんは全員【青】だったんです。青の場合はPCR検査がありません。簡単な確認があったのちに即入国!空港での検疫にかかる時間はわずか10分ほどとのことです。さらに自宅待機制限もないので、入国後の行動も自由!!コロナ前とほぼ変わらない入国ができるようになったんだねぇ〜と喜びの眼差しで他のみなさんを見つめながら、私は一人孤独にPCR検査へと向かうのでした。
②唾液検査
一人でさみしく…はありません。たくさんの検査スタッフさんに囲まれながら唾液を採取します。※今回は私一人だけでしたが、これは特殊なパターンです。
③MySOSの設定、説明、確認
MySOSは入国後の自宅待機期間中も使用するアプリです。位置情報をONにする設定と使い方の説明があります。が、既にアプリを使用したことがあると伝えれば説明はカット。次へ進みます。
④再度滞在国の確認
オンライン上で登録はしているのですが、念には念をでもう一度滞在国の確認があります。水際対策を徹底するためにはダブルチェック、トリプルチェックは必須のようです。日本のこのキッチリした感じ、私は嫌いじゃありません。自分一人のためだけに朝から動いて丁寧に対応してくれるスタッフさんたちに感謝です。
⑤検査結果が出るまで待つ
飛行機の搭乗ゲートがある一角がまるまる待機場所に。座席には番号がふってあり、指定された場所に座って検査結果を待ちます。私はA-1。なんせ一人しかいませんからね。ちなみに用意されているのは1ブロック130席ほど。Eブロックまでありました。そこに一人です。
⑥検査結果確認
検体採取から40分。結果は陰性!これにて空港での水際対策は全て終了です。そして
入国!飛行機内を出てからほぼ1時間でした。渡航先の国によっては10分で終わる水際対策。空港でのPCR検査等の流れも1年前に比べると非常にスムーズになっていてビックリでした。コロナの流行によって一度は絶望的だった海外旅行ですが、あれから2年。もう世界への扉は大きく開かれています!
となると気になるのは成田空港の今。今回の帰国ルートで経由したトルコやタイの国際空港 では人で賑(にぎ)わうその様子に驚かされました。もしかしたら日本の空港にも活気が戻っているかもしれない!と期待しながら出発ロビーへと向かうと
ご覧の通り。まだ日本の空港に人が戻ってくるまでには時間がかかりそうです。次また成田空港に戻ってくる時を楽しみにしたいと思います。
帰国後の待機期間
では、最後に入国後のことを書いて終わりにしたいと思います。空港でPCR検査を受けた私はここから自宅待機制限が適応されることに。ただここで1年前は入国後に公共交通機関を使用することができませんでしたが、現在はそのルールはなくなったので電車に乗って帰宅可能です。※青区分の国から帰国、もしくはMySOSの画面が【青】の場合は入国後の制限等は一切ありません。
さらに待機は基本1週間ですが、待機3日目以降に自主的にPCR検査を受けて陰性だった場合はMuSOSで証明書を提出後わずか数分で待機期間が終了となります。費用は自己負担ですが、安いところだと2500円ほどで受けることができるのでやっておいて損はありません。ということで帰国後の行動制限もかなり緩和(かんわ)されています!もちろんまだコロナの不安が完全になくなったわけではありません。常にできることをしっかりとやる!何事においても大切なことだと感じます。
東アフリカの6ヶ国を巡った今回の旅。美しい自然に感動し、灼熱の暑さに悶(もだ)え。動物にもたくさん出会いました。世界最貧国やマイナーな島国、危険と呼ばれる国などに訪れたことでまた広がったアフリカの見方。そして忘れちゃいけない世界最長の川「ナイル川」を3つの国で見れたこと。この大陸の大きさと多様性を肌で感じた刺激的な2ヶ月間でした。最後はこうして安全無事に帰ってこれたことにも感謝です。これで巡った国は合計36ヶ国。アフリカの3分の2を旅し終えました。残り18ヶ国。まだまだ見たことのないアフリカが待っていること間違いなし!次の旅に向けて、今日からまた準備を始めていこうと思います。ということでこれにて『54ヶ国制覇の旅-第6章-』終了です!ご愛読いただきありがとうございました!!
お知らせ
『アフリカ54ヶ国制覇の旅-第7章-』は2022年8月3日スタート!次の旅はこれまでとは一味違います。お楽しみに!!
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