コロナ禍の日本帰国 -水際対策と待機期間【2021年版】- 〜アフリカ54ヶ国制覇の旅-第5章- 完〜

2021年7月23日、天気晴れ。

『コロナ禍の日本帰国 -水際対策と待機期間【2022年7月版】』を更新していますので、情報はそちらを参考にしてください。

日本帰国の水際対策措置

今回の帰国でお世話になっているのはエールフランス航空。利用するのはこれが初めてです。まず印象的なのは座席の足元の広さ!広々としているのでとっても開放的で快適な空の旅を楽しめます。さらに機内で接続可能なWi-Fiもあり、通信速度は遅いですが無料でネットが使えるという驚きのサービスも!これにはビックリでした。

そして搭乗(とうじょう)の際にはマスクが配られるエールフランス。機内では感染予防効果の高い不織布のマスクの着用が義務付けられています。コロナ対策への意識の高さもさすがという感じです。

ただ一方残念なのは機内食のクオリティーですかね。フランス仕込みの美味しい料理が食べれるかも!?と期待が大きかった分、実際に出てきた何とも言えない薄味のメニューにちょっと残念。写真のオシャレな朝食はまぁまぁでした。機内食は飛行機移動の最大の楽しみと言っても過言ではないので、ここはしっかり感想を書かせていただきます!

そしてフランスを出発して10時間が過ぎた頃、窓の外にはついに日本が見えてきました。一気に旅の終わりを実感する瞬間です。が、帰ってきた~!!という感じにはあまりならないのが今回の日本帰国。眼下に瀬戸内海が広がっているのがなんとも不思議な気分です。

私は現在神奈川県に住んでいるので東京の羽田空港か成田空港がアフリカ渡航の玄関口になっています。関西国際空港を利用するのはこれが人生初!今回購入したガーナから東京(羽田)までの格安航空券のルートには大阪での乗り継ぎがあるので初めて関空に降り立つことになりました。

そして本来であれば大阪で日本に入国した後に羽田に向かう予定でした。しかし!これが現在はできません。日本の新型コロナウイルス感染症に関する水際対策(2021年7月時点)では、

  1. 自宅や宿泊施設(登録待機場所)で待機すること
  2. 他者と接触しないこと
  3. 公共交通機関を使用しないこと

の3つが入国後14日間のルールとして定められています。入国時に提出義務がある誓約書にもはっきりと明記されているこのルール。当然守らなくてはならないわけで、さらにこのルールは入国したその時点から適応されます。そのため、今回関西国際空港で入国をする私はそのあとの羽田行きの航空券を持っていても③のルールによって搭乗することができないんです。そう、つまり大阪で14日間待機となります!

なので日本帰国後もまだ2週間ほど旅行気分が続くアフリカ54ヶ国制覇の旅-第5章-。ちなみに、昨日紹介した日本の帰国に必要な書類や質問票などには14日間の待機場所の住所を記入、入力する欄があります。そのため自宅に帰らない場合はホテルの予約など待機場所の確保が必須です。また、空港からも公共交通機関は使えないので移動手段の手配も必要!羽田や成田空港着の場合も電車は使えません。コロナ禍の旅では帰国後の出費がこれまでよりかなり大きくなります。

ということでこれまで旅してきたアフリカ4ヶ国とは違い、帰国後の行動措置が取られている日本。入国もかなり大変だという噂(うわさ)を聞いています。果たしてどんな感じなのか!?フランス出発から約11時間後、飛行機はついに関西国際空港に着陸。空港内の混雑を防ぐために20分ほど機内で待機したあと、ついに空港内に入り検疫がスタートしました!

空港検疫の流れ

では関西国際空港の検疫の流れを順番に紹介していきます。

PCR検査陰性証明書の提出

提出の際に追加の書類『入国に当たって必要なアプリのインストールについて』をもらいます。検査結果に問題がなければ赤いストラップゲット。(ここで引っかかると本当に入国できない可能性があるので陰性証明書の記載内容の事前チェックは入念に!)

PCR検査受診(唾液採取)

ガーナとは違い無料です。事前の登録なども一切いりません。

③検温と過去14日間の滞在国確認

日本が『水際対策上特に懸念すべき変異株に対する指定国・地域』に指定している国に過去14日以内に滞在している場合、検疫所長が指定する場所への3日間待機や後日再度検査するなどの特別な措置がとられます。ちなみに私が1ヶ月前に滞在していたナミビアは現在この対象国になりました。こちらは最新の情報を常にチェックしておく必要があります。それにしても本当に良い時期にナミビアを旅することができたなぁと。自分の幸運に我ながら驚いています。

④質問票の内容確認

事前にWEB上で入力した待機場所などの項目について再度確認されます。念には念をのチェックという感じです。

⑤アプリのインストール確認

昨日紹介した入国の際に必要な3つのアプリ。1つのフォルダにまとめておくと確認も早く済むので◎

⑥アプリの説明と設定

カラーで印刷された冊子(全27ページ)をもらいます。説明で使用されたページはその内わずか3ページ。全てWEB上にもアップされている内容なのですが…考えものですね。スマホの設定は全てスタッフさんがやってくれます。

⑦検査結果が出るまで待つ

検体採取から約50分ほど待ちました。

⑧検査結果確認

無事陰性!これで全て終了です!!

その時の入国者の数によってだいぶ変わると思いますが、今回は飛行機を降りてから入国スタンプが押されるまでかかったのは1時間10分。出国ロビーをフルに使ったまるでスタンプラリー的な検疫は日本ならではだなぁと感じました。

そして検疫よりも最後に待っていた税関での荷物チェックが大変だった本日。東京オリンピックの開催期間ということでなんと預け荷物から手荷物まで全て中身を出して確認されまして…まぁそれでも無事に入国できたのでよし!ただいま、日本!!

14日間の待機期間

そのあとはハイヤーしたタクシーに乗って14日間の待機場所の宿へ。タクシーの車内から夜のキラキラした大阪は天王寺の街を見て日本に帰ってきた感が少し湧(わ)いたところです。そして宿に着いたらすぐにテレビをつけます。そう、今日は東京オリンピックの開会式!おっ、ちょうど選手入場がやっているじゃないかと思い画面を見ると

東京オリンピック2020

なんと2日前に出国したガーナの選手団のみなさんが入場するタイミングにドンピシャでした。なんだこのキセキは!?そしてその後ろからやってくる色鮮やかな青い国旗はカーボベルデ!!バックパックをおろすことも忘れて一人大興奮です。

さらにそこからもどんどん入場してくるアフリカ各国の選手団のみなさん。

アフリカ各国の選手団はその衣装にも注目したいところ。モーリタニアの男性の皆さんが着ているのは『ダラー』!この民族衣装を着させていただいたことは忘れられないモーリタニアの思い出の一つです。

そしてこちらは2週間前まで滞在していたブルキナファソ代表です!本日、検疫の際にも14日以内に滞在した国ということで検疫官の方に「ブルキナファソ」と伝えましたが「?」という反応が返ってきて改めてこの国の認知度の低さを感じました。が、そんなブルキナファソ代表が入場してきた瞬間に叫びました!ファソダンファニ〜!!伝統の布で作られたブルキナファソの正装です。この旅に出る2ヶ月前は知らなかったことがわかることに感激!これが”学び”の楽しさ!!ちなみに数名がかぶっている帽子は『ズグピョーゴ』というそうです。教えてくれたのはもちろん、てんやわんやママさんです!

もう次から次へ現れるアフリカの国旗にテンションは終始上がりっぱなしの選手団入場!そしてアフリカ54ヶ国の選手たちが日本に集まっているという事実がただただ嬉しすぎる!!ここから始まる14日間の待機期間生活。アフリカ各国の応援で忙しくなることが決定した東京オリンピックの開会式でした。


そして時は流れます。日本入国の次の日から数えて14日間の待機期間がついに終わりました。1日最低1万歩が当たり前だったアフリカ旅から一転!外出は近くのコンビニに行くだけという1日500歩も歩かない自主隔離生活でした。が、コレはコレで楽しいもの!何よりもう連日オリンピックの応援で大忙しだったのでヒマな時間など1ミリもありませんでした。なので、今はオリンピック選手たちと共に大会を終えた気分!晴々とした気持ちで2週間お世話になった宿をあとにしたのでした。

ナミビアとオリンピック

ちなみに前回のリオ五輪の時、私はナミビアに青年海外協力隊として派遣されていました。日本だと『オリンピック』は誰もが知る一大イベントですが、ナミビアのブンヤの村の子どもたちに「次のオリンピックは日本で行われるんだよ!」と伝えても全員ポカンとした表情でした。

「オリンピック?何それ??」

この事実には本当にビックリしたことを今でも覚えています。世界のみんなが注目してるわけじゃないんだと。

しかし、今回そのナミビアが25年ぶりにメダルを獲得(かくとく)しました。陸上女子200mで銀メダルに輝いたクリスティン・ムボマ選手です。ナミビア初の女性メダリストとなったムボマ選手は18歳。そして実はその彼女の出身はブンヤの村と同じナミビア北部の小さな町なんです!!ムボマ選手のメダル獲得のニュースに今ナミビアは大盛り上がり。その勢いは首都ウィントフックだけにとどまりません。

(左)ムボマ選手 (右)マシリンギ選手

もし今改めてブンヤの村の子どもたちにオリンピックの話をしたら、きっと彼らは大興奮すること間違いなしです。もしかしたらいつか自分もオリンピックに出たい!という夢をもうすでに抱いている子もいるかもしれません。”スポーツ”という手段で人々の世界の扉を開くアスリートのチカラに感動でした。

コロナ禍となって初のアフリカ旅。いろいろ変わったこともありましたが、わかったことは旅が不可能になったわけではないということ!しっかり準備をして、ルールを守って安全第一を心掛ければ旅はできます。それがわかって少し安心しました。

今回の旅を終えて残るアフリカは24ヶ国。きっとまだまだ知らないアフリカがあります。だからこそ自分の目で見てココロで感じたい!そしてこれからも私は”旅”という手段でみなさんの世界の扉を開くお手伝いができたらなと思っています。というところで『アフリカ54ヶ国制覇の旅-第5章-』これにて幕を閉じたいと思います。ご愛読いただきありがとうございました。

また第6章でお会いしましょう!!

2 件のコメント

  • 初めて投稿します。

    コジマ先生、お疲れ様でした。
    毎日拝見させていただき、一緒にアフリカに行った気分になり、楽しく読ませていただきました。
    将来、アフリカの地を踏みたいと思っています。今はコロナ禍の中なので、落ち着いたら実現できるよう、準備します。
    昔からアフリカに興味があり、行きたい場所の1つでした。リアルなアフリカを知ることができ、とても感動致しました。
    本当にありがとうございました。
    今後も期待しております。
    お礼を言いたくて、投稿致しました。

    • 感想を投稿いただきありがとうございます。
      少しでも自分の見たアフリカを届けたいと思いブログを毎日書いているので、記事を読んでアフリカに行った気分になってもらえていることが本当に嬉しいです。
      ありがとうございます!!

      コジマ

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