モーリシャスを旅する⑦ 絶景の世界遺産「ル・モーン」へ行こう!Part4 〜イルカに100%会えるドルフィンツアーとその注意点〜

2022年8月19日、天気晴れ。

モーリシャスを旅する

世界遺産の絶景をちょっと見に行こう!くらいの軽い気持ちで登った山で、壮絶なロッククライミングを経験することとなった昨日。途中、何度も心が折れかけたわけですが、なんとか無事に登頂できまして。念願のウエディングフォトも撮れて、終わりよければ全てよし。まさか楽園モーリシャスでこんな刺激的な世界を経験することになるとは。これぞアフリカ新婚旅行。こんな体験をいっしょに楽しんでくれる人が隣にいる旅というのは何ともしあわせなものです。

さすがにカラダの疲れは相当だったようで、軽い筋肉の痛みと共に目覚めた本日。時刻は朝の6時前です。もう少し眠っていたい気持ちもありますが、モーリシャス滞在も残すところあと2日。最後まで南のリゾートを楽しむぞ~ということで、急いで支度をして、迎えに来てもらったタクシーに乗り込みます。

ドルフィンツアー

東京都と同じくらいの大きさのモーリシャス島。島をグルッと一周する沿岸部にはビーチやダイビングスポットが無数に点在し、東西南北どこでも美しい海を堪能(たんのう)できるリゾートアイランドです。その中でも特に自然豊かなのが南部エリア。観光スポットもたくさんあり、ル・モーンから日帰りで行くツアーやアクティビティーが充実しています。

お世話になっている宿のオーナーさんに南部の見所を紹介してもらい、どれも魅力的でまぁ迷ったのですが、その中で私たちにビビビときたのがドルフィンツアー!ル・モーン山で緑は満喫できた(十分すぎるほど)ので、やはり海も楽しみたいということでイルカに出会えるアクティビティーへの参加を決めました。なので登山翌日ですが今日は早朝から行動開始。到着したのはル・モーンから一番近くにあるラグレットという町のショッピングモール(ここら辺で唯一買い物ができたり、ATMで現金を降ろせたりする場所)です。

ココで今回のドルフィンツアーのキャプテンと合流。車を乗り換えてすぐ近くのボート乗り場にやって来ました。目の前に広がる朝のモーリシャスの海。鏡のような幻想的な風景に思わず心を奪(うば)われ、夢の世界へと没入しそうになりますが、次の瞬間です。

注意① 冬(6〜8月)の海は冷たいです

冷てぇ!!早朝の海の水温に一気に現実に引き戻され、イヤでも目が覚めます。そう、この時私たちは大きな勘違いをしていたんです。現在、冬のモーリシャス。北部のビーチへ行くものの、海水の冷たさに泳ぐのを断念したのがつい先日です。が、しかし。

南部は温かいでしょう!日本だって沖縄県は一年中温暖な気候です。さらにここは南の島国。ならばなおのこと南に行けば海を思いっきり楽しめるはず!!…と本気で思っていたんです。リゾートは人を盲目(もうもく)にしますね。大事なことを忘れていました。一つ、沖縄県だって冬の海は冷たいこと。そしてもう一つ、先ほど書いたとおりモーリシャスはとても小さな島だということ。南に移動した!と言ってますが、その距離わずか70km。気候がガラッと変わるわけがなかったんです。

海越しに見えるのは昨日登ったル・モーン山。思い返せばいろいろあったアフリカ新婚ですが、もうこれ以上過酷(かこく)なことは起きないだろう。登山を終えて本気でそう思いました。それがまさか、日本帰国の前日。事実上の最終日にこれまでの全てがかわいく思えるほどの超絶体験が待っていると誰が予想できたでしょうか。貸し切り状態でボートに乗り込みいざ出発。ドルフィンツアー、スタートです!※料金は1500ルピー(約4000円)

注意② ボートの上も寒いです

時刻は6時半。ボートはスピードを出してガンガン風を切って進んでいくわけですが、とにかく寒い~~!!持ってきた薄手のパーカーを羽織っても防寒にはなりません。早朝の冬の海を完全にあなどっていました。太陽が顔を出すとほんの少しだけ温かくなりますが、それも気持ち程度。なんとか耐(た)えられるのは、どこかにいるであろうイルカをこの目で見たいから。全身に冷たい風を受けながら船上でその時をただただ待ちます。

そして出発してから20分。
「いるぞ!」
キャプテンの指さす方向をジッと見ると、そこに見え隠れするイルカの背びれ。見えた~!!と興奮すると次の瞬間

「行け!」
えっ、あっ、はい、行くんですね??正直ココに来るまでのあまりの寒さにすっかりやられてしまっていまして。冬のドルフィンツアーはイルカをボートの上から見るだけなのかも!と勝手に解釈していたのですが、キャプテンから出たGOサイン。夫婦共々あたふたしていると当然その間にイルカは移動してしまうわけで。なんとも残念そうなキャプテン。黙ってボートのエンジンをかけます。

しかし、こんな1回の失敗で諦(あきら)めるキャプテンではなかった!少し移動するとすぐにまたイルカの群れを発見。

「ほらいたぞ!コッチに来てるぞ!行け!!」
マジですか?マジですか??マジですか~!?全く心の準備ができていないのですが、もう行くしかなさそうです。ボートのへりに座り、覚悟を決めます。行くぞ!行くぞ!!行きますよ!?

寒いーーーー!サムイサムイサムイサムイサムイ!!寒すぎてサムイとしか言えず、しだいにそれがヤバイに変わり。ヤバイーーーー!!さらに続いて襲(おそ)ってくるのが暗い海のド真ん中にいる恐怖。私は泳ぐのが得意ではないんです。イルカ??そんなのもうとっくにどこかへ行ってしまいましたよ。

ただ冷たい朝の海につかっただけという結果に終わったファーストアタック。ボートへ戻るも冷えたカラダを暖めることができるものは何もありません。もうすでに寒さでノックアウト状態なわけですが、すかさずイルカを再度見つけるキャプテン。

「行け~!!!」
はい、行きま~す!!と動くものの、モタモタしながら入るのでイルカを見れるはずもなく。二度のトライを終えて心が完全にポキっといきまして。そんな私たちの気持ちをわかってくれたキャプテン。
「OK、上から見ときな!」

注意③ イルカを見るには気合が必要です

時間が経つと少しずつ増えてきた観光客を乗せたボート。100%イルカが見れるというのがモーリシャス南部のドルフィンツアーの最大の魅力ですが、その分人も多く集まります。キャプテンは海に誰もいない内にイルカを独占させたかったんだろうなぁと。なんとも不甲斐(ふがい)ないクルーで申し訳ありません。その後も次々と姿を表すイルカたち。その様子をボートの上から眺めます。うん、ドルフィンツアーはこれで十分だよなぁ~と。ただそこへ飛び込む猛者(もさ)たちがいるからまぁビックリ。本当に同じ人間なのか!?と思わず疑ってしまいます。スゴすぎる。

その後もボートの上で震えながら過ごしまして。まさかこんな寒さを体験することになるとは。イルカが見られてよかった~という気持ちもありますが、それよりも強烈な寒さが記憶に刻み込まれたのでした。ちなみにこちらは「クリスタルロック」と呼ばれるモーリシャスの有名なスポットです。

イルカを見たあとはこの周辺でシュノーケリング!寒いけど気合いで入りました!!キャプテン、クルーは頑張りましたよ!!

帰りに虹がかかったルモーン山。約2時間のドルフィンツアーを終えて出発地点に戻って来たときにはもう心も体もクタクタ。ただ実はまだ時刻は朝の8時半。モーリシャスで過ごす最後の1日はまだ始まったばかりなのでした!

DAY326.5へ続く

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